生きる意味なんて。
生きる意味なんて。
「死にたい…
でもどうせ死ぬんだから、
何日までにあそこの店に行こう。
ついでだから床屋で散髪もした後に
カフェでお茶して…
あぁそうだ、本屋に用事もあるんだった。
新刊出てるかチェックして…
あ!ついでに気になってたCDあったんだよな〜
あれもこの前みようと思ってた映画と一緒に
借りとくか…」
今思えば、その様な繰り返しの様な気がする。
「…。てんしはどう思う?」
少女はてんしに向かって囁いた。
てんしは栗色の瞳をこちらにむけ、少女に顔を近づける。赤色のリボンをつけたてんしは、少女にキスをした。
「てんしは、生きる意味なんて考えた事ある?」
「ワン!」
てんしが鳴いた。
「…って、てんしが返事してくれたみたい。」
てんしと少女が出逢ったのは、
少女が死にたいくらい憂鬱な日だった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?