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イメージトレーニング

最近は「イメージトレーニング」の重要性を感じるようになってきた。

私たちは、どんなことをするにしても、「どういう状態でいたいのか」をイメージできていれば、大抵うまくいくと思う。

レースでも、スタート前にうまくいきそうな予感がするときは大抵うまくいく。

逆に言えば、「どういう状態でいたいのか」をうまくイメージすることができないときは、なかなかうまくいかないものだ。

これは、経験をどれだけ積み重ねてきたのかに繋がると思う。

何かを作るとき、設計図があるかないか。
どこかに行くときに、そこに行ったことがあるかないか。
料理を作るときに、その料理を食べたことがあるかないか。

その差は大きい。

これは、日常の仕事の場面でも同じだ。
市役所の職員は、3年から5年で人事異動がある。

新しい部署に異動した1年目というのは、仕事のイメージ、流れが掴みにくいため、余計なエネルギーを使ったり、時間をかけてしまったりして、苦労することが多い。

「イメージトレーニング」の効果は、起こり得る状態を事前にイメージとして作っておくことで、実際に物事を進めるときに、過去の経験を基に似た状況を呼び戻すことにより、エネルギーの消費を抑え、余裕を持って進めることができるというものだ。

連戦を重ねて、レース慣れをしているランナーが強いのは、走りのイメージがしっかりできているということなのだと思う。

また、速く走るために「イメージ」が重要ということは、裏を返せば、「イメージをしないこと」が重要なこともある。

例えば、走る前から「これは無理だ」と思ってしまえば、そこには始める前から到達できないし、「勝ち癖」とか「負け癖」というのも、無意識のうちに「イメージ」をしているのだろう。

「この人には勝てる」と思うだけで、自分の力がいつも以上に発揮できるのと同様に、「この人には勝てる」と思わせないことが、勝機に繋がることもある。

しかし、実際には、自分よりも格上の人に勝つイメージを創ることは難しい。

タイムや成績で負けている相手に、どうやったら勝てるのかを理論的に考えても、勝てない理由しか出てこない。

だから、そんなときは自分の脳みそを騙すしかない。

脳みそは過去の経験から状況を推測しようとする。
しかし、時には、その推測によって騙されて「錯覚」を起こすこともある。

「マラソンは短距離」って思ってしまえば、たいして長く感じないし、

そもそも、「走っている」のではなく「踊っている」って思えば、そんなに疲れないし、

逆上がりをするときは、サマーソルトキックをイメージすれば、簡単にできるし、

「自分はサニブラウンよりも速い」って思えば、スピードも上がってくる。

「そんなわけない」って思えば、そんなわけないけれど、「そうかもしれない」って思えば、そうかもしれないのだ。

イメージトレーニングってのは、自分の脳みそをどうやって騙すかだと思う。

私の脚の長さは変わらないけれど、イメージまでそれに縛られることも無い。

少なくとも、厚底シューズを履くときは、数cmの単位で脚が長くなっているのと同じなので、そういうイメージを備えておいてもいいだろう。

今までの自分をイメージで超えていけば、パフォーマンスだって今までを超えてくるのだ。

ただ、脳みそを騙すためにも、いろんな経験が必要になる。

だから、陸上競技ばっかりやっていてもダメなのだ。

ドラゴンボールや頭文字Dを読むこともイメージトレーニングに繋がるし、時には自分が「サイヤ人」だって思うことも効果がある。

なぜなら、サイヤ人は戦闘民族なので、若い時間が長い。
そうすれば、他の地球人よりも長く競技ができるわけだ。

「そんなわけない」って思えば、そんなわけないけれど、「そうかもしれない」って思えば、そうかもしれないのだ。

ランナーにとって、ゆっくりJOGをする時間というのは、イメージトレーニングをするのにとても都合がいい。

速いランナーは、JOGをしているときに、どうしようもないことを考えているのかもしれない。

私は「自分はサイヤ人だ」と思い込もうとしていたときに、自分より強い人に次のように言われたことがある。

「思い込むのか、あぁそうか・・・地球人ならそうかもしれないな。俺は元々サイヤ人だからな。」

走る前から、私は彼には勝てないと思った。
界王拳20倍を使って走っているのに、相手はまだ力の半分も使っていなかったかのように・・・

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牛山純一
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