ステイホーム

コロナ自粛で、ストレスを溜め込んでいる人は多い。

自分では平気だと思っていても、自覚の無いうちにストレスを受けていて、夜眠れなかったり、余計なことを考えたり、何もやる気が起きなかったりするものだ。

今は、世界中が悪いものに感染している。
それは、ウィルスだけではない。

「人に近づくな」「離れろ」「触れるな」「自分を疑え」「他人を疑え」

ということが、正しいとされているのだ。

人は、「不安」&「自由の制限」という状況に置かれると、ストレスを強く感じる。

今、私たちはコロナへの「不安」を抱え、外出等の自粛「自由の制限」が求められているので、まさにその状態だと思う。

だから、いつもと同じことをしていても、ストレスは溜まるし、イライラするのも仕方ないし、疲れてしまうのは当然のことだ。

逆に言えば、「疲れてしまうのが当然」と思うだけでも、だいぶ平常心を取り戻せるはずだ。

ただ、行き場がない気持ちというのは、時として思いにもよらない方向に牙をむく。

すでに、世の中のイライラはどんどん積み重なってきていて、オーバーフローしている人もネット上では頻繁に見られるようになってきている。

ランナーを叩いたり、
マスクしてない人を叩いたり、
県外車(来訪者)を叩いたり、
営業しているお店を叩いたり、
サザエさんを叩いたり、
挙げればキリがない。

どんな事情があっても、県外ナンバーの自動車に投石や煽り運転をしたり、マスクをしていないランナーをバイキン扱いしたりすることが正義であるはずがない。

人はそこまでストレスに強くない。
不安や恐怖、怒りの中で、思いもよらない方向に向かっていることがある。

今回だって、何でもかんでも自粛すればいいということではなかったはず。

都会では、人と人との距離を取ることは難しいかもしれないが、私の家の周りでは、朝20km走ってきても途中ですれ違うのは、道の反対側を歩いているおじさん1人くらいだ。

基本的な方針(手を洗う、三密を避ける、咳エチケット)に沿って生活をしていれば、感染拡大は緩やかにできるということではなかっただろうか。

ウィルスにとっての「毒」は、「人と人との繋がりが無くなること」だろう。
ただ、「人と人の繋がりを断つこと」は、私たち人間にとってもストレスという「毒」なのかもしれない。

毒(人と人の繋がり)を以って、毒(ウィルス)を制そうとしているのに、どうやら、毒(ストレス)に冒されてしまっているのは私たちのようだ。

私たちの敵は、県外から来た人でも、マスクをしていない人でも、ランナーを非難する人でもない。

私たちの敵は、間違いなくコロナウィルスだ。

こんなときだからこそ、本来の目的をもう一度見直して欲しい。

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牛山純一
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