立秋に「就職と入学は春であるべき」と思う理由
京都市内は今朝、今季の最低気温を記録したそうだ。確かに朝夕少し肌寒くなっていた気がする。いつもこの季節になると、日本の年度が春から始まっていてよかったなと改めて思う。理由は簡単である。
新しい職場や学校など、新生活の慣れない環境を、快適な気候で過ごすことができるから。
春でないといけない理由
だって新しい学校や職場では、新しい人間関係を築かないといけない。まだどんなキャラクターか知らない中で、不用意な発言をして人を傷つけたり、傷つけられたりということも結構ある。後で仲良くなってみると笑い話なのだけど、その時は結構辛かったりするものだ。
でも、それが春であれば。
入学や就職をしたばかりの4月上旬は、どんどんと過ごしやすい気候になっていく。もちろん、少し肌寒い日があるけど、なによりも「これからどんどん暖かくなる」という確信がある中で過ごすことができる。
朝起きて、仕事に行くのが億劫でも、先週よりも朝の支度は楽だし、屋内外の温度差も小さいから、玄関扉を開ける勇気も少なくて済む。
でも、もしこれが秋であったら。
秋が大好きな人には申し訳ないけど、日に日に寒さが増して、布団を出るのも玄関を開けるのも辛くなる中で、新しい人間関係にぶつかってしまったら、一体どうやって復活すればいいのだろうか。
だからぼくは、日本の年度始まりが4月で、本当に良かったと思っている。
9月入学しなくていい理由
一時期、大学の国際的な競争力を高めるため9月入学を検討していたようだが、そんな必要は全くないと思っていた。なぜなら、日本の大学のシステムが世界と同じになってしまったら、それこそ公用語が日本語で日常生活が送りにくく、欧米から地理的に最も遠い日本が、他の国と比べて有利になるはずがない。
日本が有利になるとすれば、それは「古くからの独自の文化を大切にする東洋の不思議な国」だからである。
日本の文化とは、この四季と共に育まれてきた。入学式、卒業式、入社式を桜の季節に行う。これはどうでもいいことのようで、すごく大切なことだ。そして、この美しい文化を守れていることこそが、日本が国際競争力なのだと思うのだ。