GoToEat発券は「ファミマの空いている時間に行ってあげて欲しい」と思った話
先日GoToEatプレミアム食事券(京都府版)に運良く申し込むことができたので、その食事券について「発券時の注意」と「発券した時のエピソード」について書いてみました。
GoToEat発券時の注意
まず、プレミアム食事券発券の注意点は次の通り。
(1)発券ができるのはファミリーマート
(2)混雑時(昼 11:30~13:30頃、夜 17:00~20:00頃)は絶対に避ける
(3)発券には結構時間がかかる(5〜10分)ので時間に余裕を持って
(4)クレジットカードが使える
特に、混雑時は絶対に避けてあげて欲しい。その理由は、ここからのエピソードをご覧いただければと思う。
発券時のエピソード
実は、ぼくの家の最寄りのファミリーマートの店員さんは、50代のおじさんで、とにかく説明が下手くそでいつもお客さんを怒らせている。だから、あまりそこには行かないようにしているのだけど、今回は発券するために、仕方なくその店に行った。
お店に入ると、引き換えのレシートを発行するファミポートは入口横にあってすぐに見つけたのだけど、そこに手書きのポップで
下記の時間帯は発券できません
11:30〜13:30
20:30〜22:00
※レシートをお持ちになっても発券できません。ご了承ください。
とお知らせが書いてあった。
受付完了のメールでは「混雑時は避けてください」と書いていただけだし、そもそも食事の券なのに、お昼と夜の食事時間に発券できないなんて不便だと少し疑問に思いながらも、ぼくは朝行ったので気にせず引き換えのレシートを発行した。
レジで思いのほか待たされる
レジに持っていくと例のおっちゃんが対応していて、レシートを渡すと、少し困った顔をしたものの、すぐにスキャンしてくれ、支払いもスムーズにできた。しかし「ちょっと待っててください」と言われて、レジの横に立って少し待っていたのだけど、二人、三人と対応が進むのに、ほったらかしのまままったく声がかからない。流石にひどいなと思って、レジの中を覗くと、小さな機械が唸っているのに気づいた。
”ウーン、ガチャ、ウーン、ガチャ”
小さな機械から大量のクーポンが印刷されている。
不思議に思ってさっきのレシートを見直してみると、発券枚数「35枚」とある。つまり、決しておっちゃんが忘れていたのではなく、ぼくのGoToEatの食事券は、35枚もあって、一生懸命小さな機械が発券してくれているところだったのだ。
一枚出るのに5秒くらいだろうか。少なくとも印刷するだけで2、3分かかる計算だ。「これは仕方ない」と、大人しく待つことにした。
接客が下手なおっちゃん
待っている間、レジの横で特にすることもないので、おっちゃんの接客を見ていたのだけど、本当に、おっちゃんは接客が下手くそだと思った。
切手を買う人、お弁当を買う人と色々いるけど、おっちゃんは聞き取りにくい早口で説明するし、早とちりもするし、とにかくお客さんとのコミュニケーションはうまくいっていない。
「シー、いりますか」
「え?」
「切手入れるシート」
「あ、いらないです」
「袋いいで・・」
「はい、袋ですね」(レジをピッ)
「いや、袋いらないんですけど」
「あ、ごめんなさい」
と言った感じ。一度も完璧な接客ができていなかった。
でも、なんというか、すごく一生懸命だ。例えばわざわざ渡さなくてもいい切手を入れるシートが必要か聞いてあげているし、焦っているのも後ろのお客さんを待たせないためだ。きっと単にコミュニケーションが苦手なだけで、お客さんのことを大切に思っているのだろう。今まで苦手だったけど、一生懸命働いている姿を見ていて、少し好感すら感じてしまった。
そんなことを考えていると、ついにぼくの券の印刷が完了し、おっちゃんが「お待たせしました」と持ってきた。そして、相変わらず焦っているけど、シワシワの手で、35枚のチケットを一枚一枚めくりながら、枚数が間違いないことを目の前で数え、封筒に入れてぼくに渡してくれた。
ぼくは、封筒を受け取りながら「大変ですね」と声をかけた。こんなに手間がかかることに驚いていたので、自然に出た言葉だった。
するとまた早とちりしたおっちゃんは
「いや、数えておかないと、あとで足りなかったら困るんで」
と、弁解をしてきた。
きっといつもクレームを言われているから、時間をかけて数えたことを怒られたと思ったのだと思う。ぼくは
「いや、違うんです。この作業大変ですね。こんなのたくさんきたら対応できないですよね。ありがとうございます」
と、ゆっくりと伝えた。するとおっちゃんは、やっと理解してくれて
「そうなんです。あの機械、夜行バスのチケットとか出すやつでやっていて、こんな枚数出すことなくて。大変です」
と、マスクをしていてもわかるくらい満面の笑顔になって答えてくれた。そして
「ありがとうございました!」
と、今まで聞いたことのない大きな声で、ぼくを見送ってくれた。
帰り際、ドアの横に貼られた「下記の時間帯は発券できません」のポップを見ながら、ぼくはつい「そりゃそうやな」とつぶやいていた。
食事券の課題
正直、このGoToEat食事券は、現場のファミリーマートの店員さんをすごく苦しめてしまっているようだ。
急にできた制度だし、紙の食事券の方が使い勝手がいいし、誰かが発券作業をしないといけない中ファミリーマートが手を上げてくれたのだと思う(もちろん手数料収入もあるのだろうけど)。だから決してファミリーマート経営陣を責めようとは思わない。そもそも、コロナで苦しんでいる人たちを助けるために始めた制度だし、誰も悪い訳じゃない。
だから、この負担の軽減は、みんなで協力して実現するべきだと思う。
そこで、皆さんにお願いしたい。
どうか混んでいる時間に発券に行かないであげてほしい。
プレミアム食事券は各都道府県で計数100万枚発行されることになるだろう。だから、負担軽減のため、ぜひみんなで協力をして欲しい。
ちょっと長くなってしまったけど、おっちゃんの一生懸命働く姿を見ていて、どうしてもこのことを多くの人に伝えたいと思い、記事にさせてもらいました。
2020/10/29関係記事を追加