妻の一言|妻を怒らせた課長が受けた「罰」
ぼくの妻は怒らせたら怖い。だから、夫であるぼくはもちろんだが、職場の上司も気をつけたほうがいい。
妻はある企業の京都支店でパートをしていて、主に庶務的な仕事をしているようだ。そしてその会社、ネームバリューにあぐらをかいて、パートとか下請けを散々働かして、社員たちはのんびりと過ごしているらしい(妻の主観による)。正社員の給与水準はトップクラスだけど妻曰く「誰も仕事なんかしてない」という、今時羨ましい会社である。
ある日、そんな会社の京都支店に、取締役級の偉い人が来ることになった。妻はパートなので構わずに仕事をしていたのだけど、その時間は社員がいないからと、課長から急にお茶出しを頼まれたらしい。
そもそも、客でもない社内の人にお茶を出している時点で、時代錯誤も甚だしいし、社員がいなくなった理由も「時間をずらしてランチに行っているせい」だし、立て替えるお金の精算の方法もわからない。妻はかなり腹が立っていたようだ。
でもまあ仕方ない。お茶は支店に設置された自販機で買ってコップに注いで出すルールがあるらしくて、妻はお茶を買いに向かった。すると、緑茶の500mlが売り切れで、とりあえず350mlのものしかなくて、それを買った。それはどうやら最後の一つだったようで、そこで350mlのものも売り切れになった。
2人分ならなんとかなるだろうと、コップの準備をしていると、営業担当も入るから3人分のお茶がいることが判明する。でもお茶はどう頑張っても2人分しかない。
それをどうしたのか。
ここからは実際の妻の言葉で。
「ほんまに腹立って。だいたい課長、先に3人って言えよって思ってな」
「そりゃそうやねえ」
「でも、支店の自販機そこだけやしさ。どうしようもないし」
「じゃあコンビニ行かされたん?」
「いや、行ってないよ。いかずに出した」
「え、じゃあどうやって、、、」
「水で割ったった。どーせわからへんから」
「・・・」
「私をこき使った罰や」
一応、薄めた水はミネラルウオーターで、水道水ではなかったらしい。そこだけは安心した。
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