わんちゃんがおもちゃを持ってくる理由|なぜ渡さない?対応法を解説
◎ドッグトレーナーの資格保有者執筆◎
愛犬がおもちゃを持ってくることはありませんか?まるで「遊んで!」とおねだりしているようで癒やされますよね。実は、わんちゃんがおもちゃを持ってくるのは「遊びたいから」だけではありません。また、持ってくるのになぜか渡してくれないこともあると思います。では、他にどんな理由があって持ってくるのか?なぜ渡さないのか?気になりますよね。
そこで今回は、わんちゃんがおもちゃを持ってくる理由や対応の仕方、おもちゃを渡さない理由を詳しく解説します。理由に合った適切な対応をすることで、愛犬との関係をより深めることにもつながるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
わんちゃんがおもちゃを持ってくる4つの理由
わんちゃんが飼い主様のそばにおもちゃを持ってくるのは、遊びたい以外にも理由があります。ここでは、おもちゃを持ってくる理由を4つご紹介します!それぞれの見分け方についても解説するので、どれが当てはまるかチェックしてみてくださいね。
【持ってくる理由①】遊んでほしい!
愛犬がおもちゃを持ってきたら「遊んでほしいのかな?」といちばんに考えると思います。ほとんどの場合が遊びに誘っているサインなので、まずはこのように捉えてOKです◎
具体的には、おもちゃを目の前に置く、飼い主様が気づくまでじっと待つ、膝や手の上におもちゃを置くなど、飼い主様におもちゃを渡そうとしている行動は、遊んでほしい証拠です!飼い主様は、しっかりわんちゃんの気持ちに応えて、コミュニケーションをとってあげてくださいね。
【持ってくる理由②】注目してほしい!
なんだか寂しそうな表情をしながら、おもちゃを持ってそばで待っている場合「自分の存在に気づいてほしい!」と思っているのかもしれません。飼い主様とふれあう時間が足りていないのが原因だと考えられます。「最近頻繁に持ってくる…」「普段はおもちゃを持ってこないのに急に持ってくるようになった」という場合は、愛犬との時間を十分にとれているか、振り返ってみましょう。
忙しくてなかなか構ってあげられないときもあると思います。しかし、コミュニケーション不足はストレスの元となるだけでなく、体調不良や病気の原因にもなるので注意が必要です。毎日少しでも遊ぶ時間をつくることで、わんちゃんも喜んでストレスが溜まることも避けられます!飼い主様も、わんちゃんとふれあうことで癒やし効果やストレス緩和など良いことづくしです。
【持ってくる理由③】褒めてほしい!
わんちゃんがしっぽを振りながら嬉しそうにおもちゃを持ってくるのは「飼い主様に褒めてほしい!」「喜んでほしい!」とアピールしています。元々わんちゃんは、狩りをしていた動物で、獲物をリーダーに持っていく習性がありました。その名残から、おもちゃを獲物と見立てて飼い主様に持って行き「これ見つけたよ!」と報告しているのです。この行動は、飼い主様を信頼している証でもあります。
ここで注意したいのは、おもちゃを飼い主様に渡しているかどうかを見極めることです。渡しているときは褒めてほしい、渡さないときは遊んでほしいサインです。対応次第で信頼関係を築くきっかけになりますが、信頼を失う原因になることもあるので、適切な対応をすることが重要です!
【持ってくる理由④】自慢したい!
おもちゃを持ってくるけど、渡さずそのままどこかへ持って行くことはありませんか?これは「このおもちゃ、いいでしょ?」と飼い主様に自慢しているのです。ただし、遊んでほしい、もしくは注目してほしいときに見せる行動でもあるので、見分ける必要があります。
私の愛犬もボールを持ってくるので一緒に遊ぼうと思って取ろうとすると、サッと持って逃げていきます。最初は見せに来ているだけかなと思っていましたが、何度やっても同じ行動をするのでこれは遊んでほしいサインだと気付けました。わんちゃんの反応を観察し、どう対応してほしいのかを理解することが大切です!
持ってくるのに渡してくれないのはなぜ?
わんちゃんがおもちゃを持ってきて渡してくれないときはどのように対応していますか?渡さないのにはちゃんと理由があるので、無理に取ろうとするのはNG!わんちゃんの気持ちを読み取って対応することが必要です。そのためにまずは、おもちゃを渡してくれない理由をチェックしていきましょう。
【渡してくれない理由①】「遊ぼう!」と誘っている
わんちゃんとのおもちゃを使った遊びはさまざまです。投げたり、引っ張ったりなど、性格やそのときの気分によって遊び方は異なるでしょう。おもちゃを持ってくるのに離さないときは、引っ張り合いや追いかけっこをして遊びたい場合がほとんどです。先ほどお話した私の愛犬のように、おもちゃを取ろうとしたら持って逃げるときは、取るフリをしてあげると喜んでくれますよ。
【渡してくれない理由②】自分の立場が上だと思っている
おもちゃを取られたくないという気持ちが強い子もいます。おもちゃを取ろうとするとくわえたまま離さない場合は、飼い主様より自分が上の立場だと思っているかもしれません。このときに無理に取ろうすると、威嚇されたり、取られたくないと焦って誤飲したりすることも…。
お互いに危険な目にあわないためにも「ちょうだい」などの指示でおもちゃを渡してくれるようにトレーニングしましょう。これができると、拾い食いや誤飲の予防にもつながります◎
\あわせて読みたい記事!/
愛犬に「ちょうだい」を教えるメリット3選|楽しくマスターしよう!
【渡してくれない理由③】もっと構ってほしいから
飼い主様におもちゃを渡すと「片付けられてしまう!」「遊びの時間が終わってしまう!」と思って渡さない子もいます。これは、おもちゃを持って行ったときに必ず遊んでもらっているわんちゃんによく見られます。
おもちゃを持って行けばいつでも遊んでもらえると認識しているので、構ってもらえるまでおねだりするようになることも。忙しくて遊んであげられないと、寂しい思いをしたりストレスが溜まったりするので注意が必要です。遊べないときは「後で遊ぼうね」と伝えて、遊べないときもあると理解させることが大切です!メリハリをつけて接することで、わんちゃんも過ごしやすくなり、良い関係が築けますよ。
おもちゃを持ってきたらどう対応すればいい?
ここまでおもちゃを持ってくる理由と渡さない理由をご紹介してきました。それぞれの理由が分かったら、対応の仕方を確認していきましょう。ここからは、おもちゃを持ってきたときの対応の仕方をご紹介します。
【対応の仕方①】一緒に遊ぶ
おもちゃを渡してきたり、目の前に置いたりして遊びたがっている場合は、一緒に遊んであげましょう!おもちゃを投げたり引っ張ったりするなど、愛犬が好きな遊びをしてあげると喜びますよ。
忙しくて遊べないときは、「待ってね」「後でね」と声をかけて、遊べる時間ができたら思いっきり遊んであげましょう。わんちゃんは言葉を理解する力があるので、気持ちを声に出して伝えることは大事です◎
遊べないからといって無視をしたり、叱ったりするのはNG。わんちゃんとの信頼関係が崩れるきっかけになってしまう場合も…。一度声をかけた後、何度もおねだりするときは、反応をせず、今は遊べないことを理解してもらいましょう。
【対応の仕方②】無理に奪わない
先ほどもお話したように、おもちゃを離さないときは、無理に奪ってはいけません。嫌がっているのに無理に取ると、奪われると焦って誤飲したり、威嚇してうなるようになったりしてしまいます。
渡してこないときは、追いかけっこをする、取るフリをするなど、おもちゃに触らず遊ぶ工夫をしてあげましょう。おもちゃを取るときは「ちょうだい」と言うだけで、無理に取られたと思わなくなるので声をかけてあげると良いですよ。
【対応の仕方③】褒める!
おもちゃを飼い主様の前に置いてプレゼントしているときは、きちんと褒めてあげましょう。中には、おもちゃに触ってほしくない子もいるので、1度取ってみてわんちゃんの反応を見るのもひとつの手です。触ろうとすると持って逃げたり嫌がったりする場合は、遊びたいサインなので一緒に遊んであげましょう。
いかがでしたでしょうか?
わんちゃんがおもちゃを持ってくるのは、遊びたいだけでなく、褒めてほしい、見てほしいなど理由はさまざまです。これらは持ってきたときの反応で見分けられるので「なぜ持ってきたのか」を見極めて適切な対応をしてあげましょう!正しい対応をすることで、信頼関係を深めるキッカケにもなります。
愛犬の気持ちや行動を理解しながら、ふれあいの時間を楽しんでくださいね◎
●ライター:みぶ
JCSA認定 ドッグトレーナーの資格を保有
●編集:うしすけチーム
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?