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2020年2月23日に公開される絶望の歌

まさしく絶望の最中に年が明け、帰省する体力もないままに正月を過ごしておりました。
正月休みはもちろん家でだらだら。YouTube Liveで作曲配信をする日々。

『綺麗めのバラード作る 1日目』
タイトルはこんな感じ。

「綺麗めの」と強調した理由は、自主制作映画や自主制作アニメなどの主題歌に、とりあえずは照準を合わせたからです。
エンドロールで流れる華麗な楽曲をイメージし、OBSの配信開始ボタンを押したわけです。

絶望の歌ができました。

そりゃそうなんですよ。
絶望してるんだから。
黒に支配された心から青を取り出すことはできません。

僕は基本的に「絶望と希望」を歌います。
歌で伝えたいこと、ですね。
けれど、こうして時々「ただただ絶望」の歌も作ったりします。

──さて、どうしたものか。

絶望の歌がまだ見ぬ映像作品の主題歌につながる可能性は極めて低いと思います。
となると、YouTubeで公開するだけ。
そう考えた時に、急におもしろくなくなってしまったんですよね。

タイアップなし、コラボなし。
これは昨年『What's Your Game』でやったばかりで、チャレンジングな要素をまるで見出せませんでした。

こんなにも無限の音楽で、同じことを繰り返すのは馬鹿らしい。

そこで、『輝石隊 リズミーとパトルシアン』でご一緒させていただいた蠍媛さんにお願いしたんです。
歌ってくれませんか? と。

快く引き受けてくださって、それから僕は楽曲の詳細をお伝えしました。

「自分で歌うつもりだったのですが──」

これを受けて、男女ボーカルのアナザーバージョンを作ってはどうか、という案を蠍媛さんが提示してくれます。
しかし、元々僕が歌うつもりだったので完結してしまっていて、男性視点の歌詞を中性的なものに変えることはできても、女性視点の歌詞を書くことはできません。
それに──。

「僕はコーラスで入る予定です」

そう言いました。
そう言った次の瞬間、閃きました。

デュエットにしよう。

オリジナル楽曲でデュエットをしたことはこれまで一度もありません。
ここに来て、急にめちゃくちゃおもしろくなったんですよね。

僕は時にこんなことを思ってきました。

──二人で力を合わせて不幸になることはない。

滑稽なことだ。

そして今、こんなことを思っています。

二人で力を合わせて不幸を歌う。

最高じゃないか。

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