変化の時代における農業経営の未来
世界的な変化とインフレの影響
コロナ禍を経て、世界は急速な変化の渦中にあります。特に、インフレの進行は我々農業者にとって重大な影響を及ぼしています。インフレが進行する中で、同じ面積と同じ経費で栽培した作物の売上は、毎年1.05倍から1.1倍程度増加する可能性があります。
市場の特性と経営の課題
しかしながら、市場は物価の変動に対して鈍感です。入荷量が多ければ価格は下がり、少なければ価格は上がるという原則は変わりません。一方で、ビニールハウスの価格は2年前と比べて1.5倍に跳ね上がり、円安もさらに進行しています。このような状況では、新しいビニールハウスを建設することが非常に困難です。
価格決定権と直販比率の重要性
このような時代だからこそ、農業者としては世の中の物価指数に合わせて値段を上げていく必要があります。市場の動向を見据え、価格決定権を持てる販路を少しでも確立することが重要です。直販比率を高める経営方針を採用することで、変動する市場環境に柔軟に対応し、自らの経営を安定させることが可能になります。
危機意識と未来への対策
私は現在の世界的な変化に対して強い危機意識を持っています。だからこそ、何度も投稿を繰り返し、直販比率を高める経営を推奨しています。これからの農業経営は、単に「勝つための経営」ではなく、「負けない経営」を目指すべきです。環境の変化に柔軟に対応し、リスクを最小限に抑える経営戦略を立てることが求められます。
結論
変化の時代において、農業者としての生き残りをかけた戦略は、直販比率の向上と価格決定権の確立です。持続可能な経営を実現するために、今こそ新しい販路を模索し、安定した経営基盤を築くことが必要です。未来を見据えた柔軟な対応が、これからの農業者の成功を左右するでしょう。