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古代の大型レジャーランド?   ローマのカラカラ浴場

カラカラ浴場は217年に、カラカラ帝の命で造られた公共浴場。

首都ローマでは、紀元前2世紀頃から公共浴場が造られ始めました。

紀元前30年頃には、市内に170もの浴場があったそうです。


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カラカラ浴場は、ディオクレティアヌスの浴場の次に大きな浴場。

浴場といっても町の銭湯のようなものではありません。

3万平方メートルもある広大な敷地。高温、中温、低温、蒸気の浴場。

一度に1600人収容可能な規模。

更に、体育場、図書館、プールなどの娯楽施設。

まさに遊び放題ランド‼️

まず、体育場で汗を流す→脱衣場→蒸気浴(サウナみたいなもの)→好みの温度のお風呂→図書館で読書or仲間とおしゃべり→再びお風呂

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こんな贅沢なレジャーなのに入場料も安い。

富裕層は高価な石鹸を使ったり、奴隷に身体をマッサージをさせたりする事も。

でも基本的には、皇帝も元老院議員も市民も同じ湯に浸かる事が出来る憩いの場所。

公共浴場は、心身リフレッシュだけではなく、様々な身分の人が集まる社交場としての役割もありました。


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ちょっと面白いエピソードを一つ

ある日、ローマ五賢帝の一人ハドリアヌス帝が公共浴場へ。

洗い場で見覚えのある老兵が、しきりに身体を壁にこすり付けてました。

不思議に思ったハドリアヌス帝が、何をしてるのか尋ねます。

すると老兵はお金がないから、奴隷を雇えない、壁で身体を擦って垢を落としていると説明。

可哀想に思った皇帝は、彼に奴隷とお金をあげました。

次にハドリアヌス帝が浴場へ行くと。。。

浴場中の老人が壁に身体を擦りつけだしたとか(≧▽≦)

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因みに、カラカラ帝のカラカラはニックネームみたいなもので、皇帝の本名ではありません。

彼の正式名は、マルクス・アウレリウス・セウェルス・アントニヌス。長い。。。(ノД`)

カラカラとは、ガレリア地方のフード付きチェニックのようなもので、皇帝がローマに持ち込んだニューファッション。カラカラ皇帝はおしゃれっだったのかな?(^^)

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カラカラ浴場は、チルコマッシモ駅から徒歩で行けます。

広い遺跡の中をのんびり散策。中心から少しだけ離れますが、トレヴィの泉やスペイン広場の人混みに疲れたら訪ねてみてください。

くつろげます。お風呂には入れませんが("⌒∇⌒")


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