月日さんのテーマソングというよりはイメージアルバムを考えてみよう、の回ー。
どんどんどんどん、ぱふぱふぱふー。
……入りかた間違えた。
月日さん(RAY)については、イメージが多面的というか、ステージの上でも、またはその外でも表現の幅が広いので、その魅力を短い言葉で語ることがなかなか難しくて、ひとこと「この人を見よっ!」って言うのが一番正しいんじゃないのか、と思う。
ダンスや表情に込めてる(または銃弾のように「籠めて」いる)メッセージというか「意味」の量が圧倒的だし、ボーカルも情感が乗りやすい声質と発音をしていると思う。
そしてもちろんシンプルに美人。言わせんな恥ずかしい。
その月日さん(というか化身であるサブリミナル祝福さん)から「私のテーマソングがあったら教えて~」とのお題提供があったので、いっちょやってみますかね、というのが今回の趣旨。
というわけでプレイリストを組んでみた。
このタイトルで「あなたへの月」(Cocco)入ってないんか、というツッコミは真っ当なのだが、並べて見たら入れるところなかったんですわ。
1.You Are Blue,So Am I (BONNIE PINK)
BONNIE PINKはポップスの教科書、と誰かが言っていた。
それでは数多あるBONNIEの曲の中でなんでこれを選んだのか、というと、言葉の温度感とかサウンドの独特の浮遊感みたいなのが月日さんの声に似合いそうだなー、と思ったから。
それからPVが古いフィルム映画みたいな質感で可愛らしい。
あと、収録アルバムのジャケット写真のポーズ超やりそう。
2.ロマンス(原田知世)
80'sアイドルポップスにはテレビ+芸能事務所 的な潮流の他に、角川映画女優の存在感 というのがあると思っていて(いうて薬師丸ひろ子と原田知世しか思い浮かばないのだが。)、その一方の旗手であった原田知世の楽曲をチョイス。
なんでこの曲やねん、という話については、スウェーデンのバンド・カーディガンズでも知られるトーレ・ヨハンソンがプロデュースした、この曲の温かい大人っぽさみたいなのが月日さんに似合うかな、と言うのと、上のBONNIEと並べて北欧の風を吹かせたかったから。
3.ミモザとコーヒー(ノンブラリ)
3月8日はミモザの日だったんですね。
なんとなくカクテルの方のミモザから、淡いオレンジ色をイメージしているのだが、そう言う色感と月日さんのイメージが合うな、と思っていたところにドンピシャのタイトルきた、みたいなところが出会いの曲。
「私を私たらしめる」コーヒーに、明日も私でいられるようにと願うこの曲は、結果としてつー様のイメージにぴったりな気がしているし、アルバムタイトル「生活賛歌」まで、わかってるわー、って感じ。
ところで、また美味しいお菓子を見つけました。きっとコーヒーにも合うと思います。
4.BABY MAYBE(ICE)
90年代から2000年代にかけて、洗練されたサウンドで静かな人気を誇ったICE。
「moon child」や「get down,get down,get down」の方が有名だし、歌詞に月が出てくるから直球じゃね?と思うけれど、「君じゃなければ」と思う表現の在り方ってあるよね、と言う意味も込めて。
5.チャイナタウン(パスピエ)
このへんの時期のパスピエ(他にも「最終電車」とか「スーパーカー」とか。)の歌詞世界の主人公の、いろんな理由の「少女時代の終わり」感が、月日さんのビジュアルに合うなー、と思う。
そしてこの曲をチョイスした理由としては「門限?それなあに?」のとこをギャルモードで歌ってほしいから。(そういうのは「月夜のベーカリー」でやれ、と言われると #それはそう。
6.Angel(鈴木祥子)
これは今回の趣旨とはやや外れていて、前にも書いたように音楽を「まつろわぬ魂」の置き場所にしている表現者たちにできれば1人でも多く聴いてほしい曲。
大丈夫。あなたの胸の中には天使がいます。その天使を信じてあげてください。と。
今聴くとボーカルの粘度が思ったより高くて、記憶とちょっと印象が違う。
7.水の中の月(鈴木祥子)
鈴木祥子て誰やねん、と言う話については、高橋幸宏と鈴木慶一御大が80年代に結成した音楽ユニットTHE BEATNIKSのドラマーとして参加し(同時期にアイルネ「ベステンダンク」のオリジナルシンガーである高野寛も居たり。)し、のちにシンガーとして活動を始めた人で、アイドル的文脈においては小泉今日子の「優しい雨」の作曲&セルフカバーをしていたりもする。
この曲はサウンドと歌詞の世界観がひたすら美しいので、つー様主演で勝手にPV化してほしいやつ。
8.月夜のユカラ(東京エスムジカ)
このへんの3曲は、やっぱり月のイメージに引っ張られますよねシリーズ。
エスムジカは月をモチーフにした曲が多くて(他にも「月凪」とか「月影のワヤン」とか)、この曲はアイヌの口誦叙事詩(口伝えする民族の英雄の出来事 みたいな。)であるユカラ(ユーカラ)を題材にとった曲。
これまたつー様主演で勝手にPV化してほしいやつ。夜明け前の砂浜とかで(ジャケットのまんまじゃん)。
9.ムーンリバー(fhàna)
森見登美彦の小説を原作としたアニメ「有頂天家族」2期(原作的には「二代目の帰朝」)のエンディングテーマ。
曲中では明言されていないけれど、ここで言ってる「君」は、主人公の下鴨弥三郎(立派な名前だが下鴨神社の森に住むタヌキ)から見た、憧れのマドンナである弁天(人間……?)をモチーフにしてるんだろうな、と思う。
冒頭述べた月日さんの多面的な魅力は、目の前にいても遠くにいるみたいな錯覚を起こすことがあって(わりと本心)、それがこの曲の宙に舞う弁天(人間……?)を見上げる弥三郎みたいなイメージと近しい感じがした。
10.心一つあるがまま(いきものがかり)
「あるがまま」に在る、って難しいよね。
心ぐらいあるがままに在れるだろ、と思いきや、一番大事な心であるからこそままならないし、だいたい自分の心の「あるがまま」って何だっけ?と思ってしまう。
そんな葛藤と決意が行ったり来たりするこの曲が、時が経って「人はありたいようにあっていい」と語りかけるようでもあり、またありたい自分を目指しつづける月日さんの姿にも重なる。
あらためて聴くと俺の月日さんのテーマ曲はこれがいいや。
それから、
「野宿っていきものがかりとか聴くんだ?」とか言われたい(笑)。