山河令「前夜」時系列年表(ネタバレ注意)
■山河令「前夜」の複雑な背景を、時系列に整理してみました
◆魔匠・容長青、後の世に名剣として名を轟かせる三振の剣を鍛える。
後に成嶺がもつ「将軍大荒」(※1)、葉白衣が背負っている「古刃龍背」、後に「白衣」と名前を変え周子舒の剣となる「霊剣無名」(※1)である。
3話で温客行がこのことを言っているが、およそ山河令のドラマのおよそ80~70年くらい前の出来事だと考えられる。
◆容長青、伝説の「六合心法」の秘伝書の一部を手に入れる。
◆容長青、悪人の更生施設「鬼谷」を創設する。初代谷主。 猛婆湯で過去を忘れて悪人を再出発させようという善意からだった。
◆容長青、悪人を統べるために「六合心法」を完成させようとして走火入魔(気が暴走)に。このとき経脈が分断され白髪になり瀕死に。
◆のちの容長青夫人が、夫の知己である葉白衣に助けを求める。
◆葉白衣は自分の命と引換えを前提に死ぬ覚悟で、秘めた片思いの相手(※2)である容長青の暴走した気を自らに吸いあげるが、偶然にも六合心法を達成。不老不死の天人となる。
◆容長青はふたりに感謝し、夫人を娶り、葉白衣と容長青夫人と三人で長明山にくらす。
◆容長青に息子の容炫誕生。のちに葉白衣が師父となる。
◆容炫、至高の武功と不老長生が父親(容長青)と師父(葉白衣)の手にあるというのに、その「六合心法」を伝授して貰えない不満から、「六合心法」の秘伝書を盗んで下山。江湖へ。
◆父親たちはいつか息子が反省して帰ってくると思っていた。
◆周子舒の父。国土安泰の宝庫の秘密を知り、鍵を親友の四季山荘荘主にあずけるが先代の晋王から賜死させせられる。
◆その鍵をもらった容炫、宝庫を武庫に変える。
◆五湖盟の次世代たちが武庫で修行、容炫武林の秘密を盗む。
◆容炫の妻の岳鳳児、夫の親友の甄如玉医師に「鍵」をあずける。
◆容炫、趙敬がこっそり毒を塗った高崇の刃に倒れる。
◆瀕死の容炫を妻・岳鳳児が、心臓移植で蘇らせるが、気が暴走した状態で妻を殺害。そのショックで心身症になる。
◆容炫、趙敬に陥れられる。
◆容炫、鬼谷に逃げ込もうとして、討たれる(自決)。
◆容長青死亡(息子のことでの心労死) 山河令第32話中の葉白衣の独白(中国語版)(※3)によると、およそ70歳で他界したときの容長青もまた葉白衣同様に外見が若いままだったようだ(つまり六合心法を成就していたことがわかる=最終話で温客行が死んだわけではないことの伏線になっている)。
◆周子舒、温客行、師兄弟になる。
◆甄夫妻親子、神医谷から追放され、名前を旧姓の温に戻す。
◆温(甄)夫妻、趙敬&鬼谷に殺される。温客行鬼谷入。
◆温客行、顧湘を侍女にする。
◆周子舒、四季山荘を若くして引き継ぐが、メンタルが落ち込んでいたときに従兄弟の晋王から力を貸してくれと言われて天窗を設立。
◆温客行、鬼谷谷主に。復讐を練り上げる。
◆容長青夫人死亡。
◆周子舒、自らに釘を打ち、天窗を抜ける。余命3年。
◆丹陽派、襲撃される。
◆老温と阿絮出会う。成嶺とも出会う。
◆鏡湖派、襲撃される。
◆いろいろあって
◆英雄大会の開催のため、高崇からの山河令(※4)による要請を受け、葉白衣が長明山から数十年ぶりに下山すると、知己のつくった鬼谷はとんでもないことになっており、弟子の容炫がしでかした不始末・瑠璃甲をめぐる騒動を沈め、遺骨を回収し、知己のつくった鬼谷を閉鎖するため奔走することに。
◆瑠璃甲をめぐる騒動
◆温周らぶらぶに
◆周子舒あと数日の命。武器庫を破壊しにゆく。
◆葉白衣、温客行に「六合心法」を授ける=ここに葉白衣の容長青・容炫親子の尻拭いが完了(このとき葉白衣は「誰も自分より先に死なさない」(中国語版)と言っているので、経脈が分断されても死なないことを視聴者に知らせている)(また容長青が六合心法の炉鼎になっても、白髪で若い姿のまま生き延びていることから温客が死なないことが判る)。
◆温周、はらはらさせるがふたりとも天人に。壊れた温客行の気を丁寧に繕ったのは阿絮であろう。
※1(成嶺の剣と霊剣無名の話は原作の「天涯客」出典)
※2(葉白衣の片思い)出典:「天涯客 番外三 白衣江湖」(暗恋=秘めた片思いを暗示しています。ーーまた天涯客本編で七爺に容長青親子の後始末をしてまわったことについて、こんな長い間一度も肩の荷を降ろしたいと思ったことは無かったのか?と問われ、”从不曾拿起,何论放下?ーー一度も手にいれた事がないものを、どうやって降ろせる?” と答えているので葉白衣の片思いと思われます)。
ドラマの山河令でも、演員さんのインタビューにおいて葉白衣の片思い発言をされています[「明恋。叶白衣,明恋。ーー葉白衣は明恋(=周囲にもバレバレの片思い)だと思っています」また別のインタビューでは「葉白衣が容長青のことを好きだと知らないのはこの世で容長青だけだ」とも言っています。
※3(山河令 第32話、葉白衣の独白~)
( ↓70歳まで、容長青と葉白衣のどちらもともに若かったことが解るセリフです)
※4(山河令=約束の令牌)山河令の令牌は全部で3つあり、それぞれ、少林寺の方丈、五湖盟の盟主、長明剣仙(葉白衣)が所持しており、この3つが揃うとかなり重要な規模の英雄大会を開くことが出来る。(英題のWord of Honorはこの約束を指している)
また山河令で長明剣仙を呼び出すことができ、剣仙は江湖の重事に協力し願いを叶える約束になっている。
※画像は优酷からお借りしました
※まちがった箇所などございましたら、ぜひご指導ください
あとがき:
この年表を書いた当時、まだ山河令は日本で正式に放映されておらず、みんな中国の优酷またはYoutubeの优酷で中文か英訳か、はたまた英語からの自動翻訳で観ていました。そして当時は、アナザーエンディングを観るには課金する必要がありました。
そんな中で36話のラストで温客行は死んだと思われていたのですが、本編だけでもよく注意して伏線を拾えば老温は死んでない、という時系列考察をまとめたのがこの記事です。----2023.02.28