【映画感想】『首』-天下人に必要な資質は?
掠奪性である。
営利目的のためには手段を選ばず、目端が利き、他人を蹴落とすことができること。
誠実・勤勉さなどは不要。むしろ邪魔で、他人に利用される材料にしかならない。
これがこの映画で伝えたいメッセージだと感じた。
有名な史実を題材とした作品の迫真性を通して、メッセージに真実味がある。
だれもが知っている「本能寺の変」を舞台にした歴史ドラマ(R15)。
羽柴秀吉が毛利氏を水攻めにしている辺りから、本能寺の変、山崎の戦いで明智光秀を討つまでを描く。
俳優さんたちのお芝居が素晴らしかった。
とがったキャラクターたちを忠実に表現されていた。
言葉遣いなどクセになるシーンが多く、引き込まれる。
かっこよさ、ずる賢さ、間抜けさなど、すごくわかりやすく伝わってきた。個人的には、黒田官兵衛と羽柴秀長が好きになった。
ストーリーは前述の通りで、大きく驚くような展開はない。
登場人物たちの人間ドラマ中心だが、混乱せずストレスなく見れたのは流石。
とにかくリアリティに富んだ世界観だった。
首を切るシーンなど一部「?」な表現はあったが、その他は細かなところまで再現されており迫真性がある。
評価が分かれる作品だと思う。
この映画のメッセージについてわかっている人はわかっているし、そうでない人はメッセージが突飛で受け入れられないかもしれない。
個人的にはこんな世の中で、一般ピーポーである我々がどのように生きていくべきなのか、そこを掘り下げる描写があるともっとよかった。
前述した通り、俳優さんたちのお芝居が素晴らしく、各キャラクターの言動が面白かったので僕としては素晴らしい映画だった。
衝撃のメッセージに対して世間がどのような評価を下すのか、気になるところ。
おしまい。
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