ロゼッタ入隊前の話(ストーリー案)

彼女と逃げるロゼッタ。
付近にできた大きな影に気付き、すぐに物陰に身を潜める。
数回の銃撃音と鉄がぶつかる音。
そして衝撃と共に近くに機体が倒れ込んでいる。
そっと顔を出すロゼッタ
その機体を倒したであろう相手は別の方へ。
残された機体は動く気配がない。
「ロゼッタ?」
「ちょっと待ってて、〇〇」
ロゼッタは自分の荷物は持って倒れた機体のコクピットへ
コクピット側部が押しつぶされたような状態。
声をかけるロゼッタ
機体装甲の隙間に緊急時の外から開ける装置を探すロゼッタ
コクピットが開くと中には血塗れのおじさんが
ロゼッタは中に入り状況を見る。
おじさんがまだ生きているのに気づくと、ロゼッタは彼女に向かって、一旦は物陰に隠れてて。周りが落ち着いたらシェルターに向かって。私も追いかけるから。
そう言ってコクピットの中へ。
壊れた電子画面の操作盤を見て、「他に方法があったはずだよね?」とおじさんに聞きつつ操作盤を剥いで、旧式のアナログ操縦用のレバーを露出させて起動準備に入る。
遠くに敵影が見え、一旦停止。
2機の敵機が通り過ぎて少しして
「起動」
体を起こして一気に立ち上がる
気付いた敵機が振り返るその前に、
後ろ手に銃を構えて発砲。1体目の脚に直撃。
1歩ズレて的をずらしながら回転。回転中に銃を持ち直し、振り向きざまにもう1体へ発砲。腹部へ直撃。
そして改めてバランスを崩しただけだった1体目へ再度発砲。頭部を直撃。
2体沈黙。
「じ、嬢ちゃん、いったいあんた……」
「……ふー。とりあえず、かな」
周りを見渡しても付近に敵の影は無い。
「それじゃ」
と操縦桿を離す
「おじさん、姿勢制御変わって」
「何を」
「敵はまだ居ない。いいから!」
「く、くぅぅぉ……!」
「行くよ!」
腹部を思いっきり締め上げる
「ぐあぁっ!……じ、嬢ちゃん。もう無駄だ、今更止血なんて」
「いいから黙って!兵士なんだから、生きろ!生きて帰れ!!」
「……なんつう嬢ちゃんだ……」
「よし、とりあえず腹部止血はいい。姿勢制御交代。あとは、耐えててよ……!」
姿勢制御(操縦)を交代するロゼッタ

近場で攻め込んでくる相手に対して何とか迎撃、
落ち着いたらシェルターに向かったはずの彼女を探す。
「いた!」
彼女の横で止まり、彼女と荷物を拾ってシェルターへ
シェルターの入口で彼女を下ろす。
「もう目の前だ」
「ねぇ、あなたは!」
「私は……この人届けたら帰るよ。前と同じ、追い出されてすぐ帰ってくるから」
心配そうな彼女に笑顔で手を振ってコクピット内へ
「ははっ…あの子のため、か……」
力なく呟くおじさん。
「あぁ。おじさんにもあんだろ」
「そう、だな」
「じゃ、帰んなきゃいけねえんじゃねぇの?」
「……」
「まぁ、無理にでも連れて帰るよ」
おじさん、ふふっ、バカだな……と漏れる言葉

なるべく戦闘を避けて軍基地へ帰投
「〇〇機、状況を報告せよ」
「……」
「繰り返す。〇〇機、状況を」
「おじさんが死にそうだ!救急隊を要請したい!」
「バカがっ!ゴホッゴホッ……」
「パイロット。あなたは誰?」
ロゼッタから無線を奪うおじさん
「はぁ、はぁ……、こちら〇〇隊、副隊長〇〇、現在、危険区域にいた民間人1名が同乗。ゴホッゴホッ……パイロット〇〇、被弾し腹部重症のため……救護班を要請」
「了解、パイロット。至急向かわせる。機体はそのままハッチを開閉して待機。以上」

しばらくして武装した兵士に囲まれてロゼッタとおじさんは降りる
救急隊におじさんが預けられて
「ありがとう、嬢ちゃん。まさか生きて帰れるとは」
「まだ分かんないでしょ。ちゃんと手術も乗り切って、生き残んなきゃ」
「手厳しいなぁ……」
手を振って見送り

「さて」
後ろから声をかけられるロゼッタ
「どうして君が乗っていた」
周りは囲まれている
「どうしてって、そりゃたまたまシェルターに行く最中に突然機体が降ってきたんで、中覗いたら人が血塗れだったから、これは助けないとなぁと」
「それで、軍の兵器を動かし、この軍基地まで運んできたと」
「はい」
「それにしては随分と途中の寄り道も多かったみたいだなぁ」
「それは、ちょっと敵がいたので、さすがに無鉄砲に走り抜ける訳にもいかず……」
「普通は死んでもおかしくない状況に自ら突っ込んだんだ」
「でも、行くしかないと」
「……あぁそうだよ。あぁそうだよなぁ。その思考回路とそれが平気で出来てしまうところが困り物だったんだぞ、元訓練兵ロゼッタ!」
ロゼッタが止まる。
「まぁ今回は結果が良かったからいいものの。お前はもう軍人じゃない。もう二度とこういうことはするなよ」
ロゼッタを囲んでいた兵士たちがロゼッタを出口へと誘導する
その時
「待ちなさい」
「〇〇長官!」
「君が、ロゼッタかい?」
「はい」
「君の実力を見て、今回改めて軍に入ってくれないかと思ってね」
こうしてロゼッタは勧誘を受ける。


この後の道はどれか
・断り彼女の元へ帰る(いずれどこかで軍には入る)
・一旦保留として彼女の元へ帰る
結果としてこれを選ぶと思う。
その上で、彼女の元に帰るも、彼女からも背中を押され、入軍することになる。
・即入隊を決める

決めるにあたってのロゼッタの内心、理由
・彼女にすぐに帰ると言ってきている
・直前までは彼女と一緒にシェルターに入り、2人で逃げようとしていた
・彼女はロゼッタの性格を理解していて、ロゼッタが「2人だけで戦争から逃げることに少しでも不満を抱いている」ことは知っている。
(特に、除隊された時の理由が、仲間を助けようとして命令違反+無茶な行動を度々行っていたため)
・ロゼッタも彼女のために一緒にいようと考えていた

・ロゼッタは戦争が嫌い(というより人が死ぬこと、人を助けられないことが嫌い)
・ロゼッタは人任せにすることが嫌い
・まだ若さゆえの無鉄砲さが残る(19歳)
(軍に入り、後々1兵士から階級が上がるにつれて、助けるべき仲間も増え、失敗も経験し、仲間を守るためには耐えるべき時も必要と学んでいく)

・軍は1度彼女を除隊させている
・しかし軍は改めて戦力になる兵士なら誰でも求めている
・軍に入れば(実力次第だが)人を助けられる
・ロゼッタの訓練兵時代の成績は同期内1位

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