動詞の活用、語形変化について(メモ 創作参考 言語設定)

※コンジュゲーション(conjugation)
  ・動詞などが、「人称」「数」「性」「時制」「法」「態」「相」といった文法カテゴリーに応じた、規則的な語形変化をすること
  (日本語で言う活用のようなもの)

コンジュゲーションの種類
1、変化しない語幹に、接辞や活用語尾を接続することで語形を変化させるもの
  <例>日本語
     ・人称、数、性などによる活用はない
     ・時制、法、態、相などの違いを区別する活用形を持つ
2、形態の決まった語尾を持たず、語形そのものを変化させるもの
  <例>印欧語(インド・ヨーロッパ語族)
     ・英語の「-ing」「ーed」などは、接尾辞ではなく語形変化による活用語尾
     <例1>英語
        ・原形、現在形、過去形、過去分詞形、進行形(現在分詞形)の5つ
        ・基本になるのが原形、過去形、過去分詞形の3つ
        ・基準が原形
        ・原形に「ーed」を付けて過去形、過去分詞形を作る規則動詞と、それ以外の不規則動詞がある
        ・現在形の変化は「3人称単数」で「現在形」の場合(これを3単現という)、原形に「ー(e)s」をつける
        ・原形に「ーing」を付けて現在分詞(進行形)となる
        <例>
           ・原形:speak
           ・過去形:spoke
           ・過去分詞形:spoken
           ・3単現:speaks
           ・現在分詞形:speaking

※英語における時間表現について

※英語での完了形は、語形変化ではなく、「have(had)+過去分詞形」という表現で表される

     <例2>ドイツ語
        ・「法」「態」「時制」「人称」「数」に従って活用・規則変化するものと不規則変化するものがある
        ※ドイツ語の動詞は原形のことを不定形といい、不定詞は「語幹+語尾」である
        <規則変化する動詞の例>lernen(学ぶ)
          ※規則変化する動詞 = 弱変化動詞
        ・不定詞:lernen(lern+en) → 「語幹+en」
        ・過去基本形:lernte → 「語幹+te」
        ・過去分詞:gelernt → 「ge+語幹+t」
        ・現在(直接法の現在)を表す
           一人称単数:lerne → 「語幹+e」
           二人称単数:lernst → 「語幹+st」
           三人称単数:lernt → 「語幹+t」
           一人称複数:lernen → 「語幹+en」
           二人称複数:lernt → 「語幹+t」
           三人称複数:lernen → 「語幹+en」

        ・接続法第1式
           接続法 - 現実そのものを直接表現する内容ではなく、仮定や非現実的なことを述べるときに使われるもの
          (英語で言う「仮定法」のようなもの)
        第1式は不定形から変化し、第2式は過去分詞から変形する
                第1式      第2式
        一人称単数:lerne(ーe)  | lernte(ーe)
        二人称単数:lernest(ーest) | lerntest(ーest)
        三人称単数:lerne(ーe)  | lernte(ーe)
        一人称複数:lernen(ーen) | lernten(ーen)
        二人称複数:lernet(ーet) | lerntet(ーet)
        三人称複数:lernen(ーen) | lernten(ーen)
                 ↑        ↑
              「lern+~」    「lernt+~」←過去分詞gelerntから変形
          ⇕
        ・直接法
           接続法の対義
           ・これにも現在と過去がある(未来系はない)
           ※現在形は上述のやつ
         過去を表す(過去基本形から変形する)
         一人称単数:lernte → 「過去基本形+なし」
         二人称単数:lerntest → 「過去基本形+st」
         三人称単数:lernte → 「過去基本形+なし」
         一人称複数:lernten → 「過去基本形+n」
         二人称複数:lerntet → 「過去基本形+t」
         三人称複数:lernten → 「過去基本形+n」

        ・命令形
         単数:lern/lerne 「語幹のみ/語幹+e」
         複数:lernt 「語幹+t」

        <強変化動詞の例>sprechen(話す)
          ・不定形:sprechen(sprech+en) → 「語幹+en」
          ・過去基本形:sprach(変音) → 「語幹の変音」
          ・過去分詞:gesprochen(ge+sproch+en)
          ・現在分詞:sprechend(sprech+end)

          ※語尾変化は、(例外もあるが)ほとんど弱変化動詞と一緒

        ※ドイツ語の完了形(現在完了、過去完了、未来完了)および未来形はいずれも、
         「助動詞(+助動詞の不定形)+本動詞の不定形/過去分詞」で表される
        sprechenの現在完了形(直接法の)
        一人称単数:hide gesprochen
        二人称単数:hast gesprochen
        三人称単数:hat gesprochen
        一人称複数:haben gesprochen
        二人称複数:habt gesprochen
        三人称複数:haben gesprochen
               ↑      ↑
       ・完了形の際の助動詞 | sprechenの過去分詞
           haden(sein) | gesprochen
       ・未来形の際には、
        助動詞 werden を使う
             ↑
        完了形の時は、こちら側が語形変化する(英語の完了形と一緒)
           haben = 英語のhaveと同様の意味の単語

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