ロゼッタ成長物語(ストーリー案)
・ロゼッタ部隊、過度な命令遂行により戦死者1名
(内容は暫定。作戦時の行動やバトルはもっと劇的でもいいかなと思うので要検討)
この時の作戦は敵の小惑星型基地の破壊。
当初は発見された小惑星群の中に基地1つがあり、それに対しての奇襲破壊作戦とされていたが、実際には周りの小惑星のいくつかも機体格納庫であり、小惑星帯に入った初動隊が不意の攻撃により撃破される。
残りの陣形も崩され、艦隊は一時、小惑星帯から撤退。
味方艦艇を待つわけにもいかず、(これは敵に既に気づかれている=奇襲失敗のため、敵増援が来るのも時間の問題のため)今回は撤退するという判断に至った時だった。
これに対し小惑星帯外で待機命令を受けていたロゼッタ隊は反発。
ロゼッタ隊だけでも目標の小惑星型基地の破壊が可能だと進言。
それでも撤退を決め込む本艦にロゼッタは抗議。
「この作戦で既に死んでいった人達はただの犬死で!私たちだけ帰れって言うんですか!!」
「犬死ではない!次の作戦のための礎となるのだ!死んだものたちの意味は我々が引き継ぐのだ!そのために生き残らねばならない!」
「私たちでも行ける!今成功させればもう一度の作戦なんて必要なくなる!過小評価も大概にして!」
ある意味ロゼッタは部隊みんなの意見を代表していた。
みんな行けると思っていた。
だからロゼッタが上官と張り合った時、みんなロゼッタの味方だった。
だからロゼッタが強引に話を切り上げ、部隊に作戦続行を指示した時、みんなの士気は高かった。
1人、リーニァを除いて。
リーニァは冷静に見れば全員生還の確率は半々だと思っていた。
でもこの時は、部隊のみんなを信じようと決めた。
作戦続行。
ロゼッタを中心に部隊は散開。
7人。2人ずつ3方向。リーニァは後方。
(仮名、A~E)
目的の小惑星基地を目指す。
初動隊のおかげで基地の場所と敵機数体の撃破は叶っていた。
その情報を元に敵になるべく見つからないように移動。
目標手前で2人ABが敵機と遭遇。
敵機の方が多い。
ロゼッタは遮蔽物を利用しながらリーニァの射程まで後退、リーニァの射撃と同時に反転攻勢を指示。
ロゼッタとCは直線で小惑星型基地へ移動を開始。残るDEにやや斜め後方、ロゼッタとCを援護できる位置へ移動し追従し、ロゼッタとCに気付き出てきた敵を迎撃するように指示。
ABとリーニァ、結果的にDEも戦闘にはなったが、ロゼッタとCは小惑星型基地の爆撃予定場所、基地入口の前に到達。
しかし敵機体の出現。
DEでは間に合わないためロゼッタはCに爆撃任務(爆撃用装置)を託し対峙
「絶対あんたの背中は守ってやる。だから頼むよ!」
「了解……!」
ロゼッタはその技量で何とか防衛。
多少押されているがCを守ることには成功。
そして、Cは爆撃を成功させる。
「作戦成功だロゼッタ!」
「よし!全員直ちに帰還を……」
言って振り向いた時、小惑星型基地後方に小型艦艇の影。
砲身に光。
「C!避け……」
言い終わる前に目の前に閃光。
光が晴れた時、目の前には上半身の無くなったCの機体。
「あ、あぁ…」
動くのが遅れたロゼッタの機体右腕部に被弾。
「っ!」
振り返ると自分へ向いた銃口。
死ぬ。
そう感じた直後、その機体の頭部が撃ち抜かれる。
その機体が売った銃弾はロゼッタの機体を掠めるだけに留まる。
「ロゼッタ!」
リーニァの叫ぶ声
合わせて後方からABDE。4人はロゼッタを狙っていた機体を誘導(したり倒したり)
別部隊が、現れた小型艦艇の注意を引いている。
「ロゼッタ!帰還するよ!」
近くまで来たリーニァの言葉に、ロゼッタは「あぁ」と頷くしかない。
「本艦に通達。目標、小惑星型基地の破壊に成功。これより帰投する」
「了解」
リーニァの通信に本艦からは冷たい返事一言しかなかった。
この作戦。実際にはロゼッタ隊が作戦続行をしたため、急遽本艦も撤退を中止。
別働隊を小惑星帯外に偵察隊1部隊と、小惑星帯内に機動部隊1部隊を投入している。
これは作戦指揮官ではなく更に上の判断。作戦が続行可能なら続行せよ、との命令。
もとより上からはそう言われるのが分かっていたので、作戦指揮官はあえて即座に作戦は続行不可能として撤退したかった。
理由は、今回の部隊は奇襲作戦のために、かなり小規模な編成になっているため。
実際ロゼッタ隊の行動の後の部隊配置により、本艦を守るための兵力は無くなっていた。
このタイミングで敵機動隊が攻めてきていれば、この艦艇は恐らく破壊され、帰る艦艇を失った部隊は全滅していた。
(まぁそうならないための予防策として、偵察隊を小惑星帯に入らせずに展開したのではあるが)
結果として無事に作戦が遂行され、死者は初動隊とCのみという、高戦績で帰還することとなった。
しかしロゼッタにとっても、部隊の皆にとっても、目の前での戦友の死は初めてだった。
この時1番冷静だった(常に1番冷静ではあるが)リーニァは、実際過去の地上戦の戦時下に生きていたため、良くも悪くも目の前で起こる人の死に対する耐性があった。
・ロゼッタの反省、改心
帰投後のロゼッタは、艦内で1人、ドッグに残っていた。
「ロゼッタ」
リーニァが座っているロゼッタに声をかけてくる。
……色々話して
「誰も、どうなるか分からない。それに今回は、部隊のみんなが、ロゼッタに賛同した。だから、ロゼッタのせいじゃな…」
「慰めなんていらな…!」
「慰めなんてしてない!!」
食い気味に叫ぶロゼッタの言葉を遮るようにリーニァはロゼッタの胸ぐらを掴んで言う。
「慰めなんて、してない。気休めを言うつもりもない。作戦を遂行したのは事実で、Cが死んだのも事実。起こった事実を、誰かのせいだなんて当てつけるのは意味がないって言ってるの」
「何を言ったって、ロゼッタ、あんたがそうやってうなだれてたって、Cは死んでる。初動隊の人達だって死んでる。ここには、その事実しか残ってないの。でも、作戦が成功したっていう事実も残ってる」
「作戦が失敗してでもCを助ける。そんな選択も、もしかしたらあったかもしれない。そうしたらCは助かって、でも代わりに別の誰かが将来死ぬかもしれない。行動した結果なんて、行動した後にしか分からない。これからの未来のことも同じ」
リーニァが手を離す。
しばしの沈黙。
「ロゼッタ……。あんたはどうして、兵士になったの……?」
「私は……。私は、人を、助けたいと思ったから。大切な人に、生きていて欲しいと思ったから……」
「そっか……。それは、辛いね」
「辛い……?」
「だってあんたって、大切な人を馬鹿みたいに増やしちゃうじゃない」
「そんなつもりは……」
「じゃぁ私たちロゼッタ隊のことは?」
「それはもちろん……!」
「じゃぁ、故郷の人は?この艦の人たちは?……死んでしまった、初動隊の人達は?」
「それも……!もちろん……」
「ロゼッタ」
リーニァが顔を近づける。
真正面からロゼッタを目据える。
「1人じゃ、そんなに抱え切れない。いつか、抱えきれなくなったら、あんたが死んじゃうよ」
「私は、大切な人を助けられるなら」
「私からしたらあんたも大切な、生きてて欲しい人なの!」
食い気味に言う。両手でロゼッタの顔(頬)を掴む(挟む)リーニァ。
そしてロゼッタの顔を揉んでから手を離して屈めていた姿勢から起き上がる。
「だから、1人でなんでも助けようとしないで、少しは周りを……あたしらを信用してよ。みんな、誰かに頼るんじゃなく、自分の力で生きようと必死だからさ。だから、そんなみんなの生きようって意志をさ、信じてみてよ」
そうして笑顔を見せる。
呆気に取られてるロゼッタを置いてリーニァはドッグ出口へ向かう。
「柄にもなく喋っちゃったなー。とりあえず、ご飯、厨房にあるから食べに行きなよ!」
そうしてドッグからリーニァが出ていく。
また静かになったドッグ。
1人天井を見上げるロゼッタ。
「みんな、自分で生きようとしてる、か……」
ふっと笑みと涙が零れる。
「助けられてんのは、私か……」
ぽつりと「バカだな……」そうつぶやく。
次の作戦時、ロゼッタは隊のみんなに言う。
「本部の命令には従う。ただ、この部隊で追加命令を出す。これは本部命令よりも、そして私からの作戦中の命令よりも優先されるべき命令だ。」
「みんなで、生きて帰ってこよう」
・ロゼッタ、隊長機をリーニァへ譲渡
・ロゼッタ隊、および作戦艦隊、敗戦
作戦中、作戦遂行中盤。
優勢で敵を後退させつつあった頃。
遠方に追加の敵戦艦がワープしてくる。
デネトラ軍旗艦、艦内。
「新たに敵戦艦、1隻!これは……!艦長!」
映像出力
「こいつは……!」
「〇〇宙域より警告が入っている戦艦です!」
「総員に通達!一時作戦を中断、艦より遠方の部隊には帰投命令を」
通信がロゼッタたちにも入る
「了解。私達も帰投するぞ」
部隊員に連絡し帰投を始めようとした時、敵戦艦が動き出す。
遠いのに目に見えて動き出す。
「っ!リー二ァ、敵艦の速度計測、できるか?」
「了解……」
少しの間、息を飲むリーニァ
「〇〇ノット(単位は要検討)……なにあいつ。早すぎ……追いつかれる!」
「クソっ!」
ロゼッタは艦艇へ連絡
「こちらロゼッタ隊隊長ロゼッタ。緊急報告。概算ですが敵艦船の航行速度が早すぎる!早急に撤退、ワープ航行の準備を……!」
ロゼッタは向き直る
「みんなは帰投を急げ!艦艇がすぐにワープ航行に移行する。それまでに乗船せよ。……私は、あの艦を少しでも足止めする」
「バカ言わないでください」
「これは命令だ。生きて帰る。絶対の任務を遂行しろ!私は後で基地で合流する」
「了解」
部隊が帰投する中でリーニァは動かない
「お前も帰投して」
「そんなこと言って、汎用機のあんた1人で後方支援も無く、あの部隊と戦うって?」
近くに寄ってくる
「そもそもその汎用機じゃ基地まで燃料が持たないくせに。無茶しないで」
「……分かった。止めるぞ、2人で」
「了解」
先行するロゼッタに対して敵艦から機動部隊の出動
ロゼッタ1対敵兵6?
明らかに劣勢
それでも暫くはリーニァの援護もあり耐えるロゼッタ
しかし肝心の艦船を足止めは出来ていない。
「リーニァ!私の援護ではなく艦船を撃て!」
「でも」
「いいから!」
リーニァは目標を艦船へ向ける
しかし狙撃してもビームコーティングなのか、全弾弾かれてしまう。
「ロゼッタ、ビーム兵器が弾かれてる!」
振り返るリーニァ
部隊員の総攻撃に、ロゼッタ機体の左脚が切られる
「くっ」
「ロゼッタ!」
反射的に狙撃、ロゼッタを狙っていた一機を撃破
「クッソがぁ!」
近づく1体に盾を投げ、それごと蹴り飛ばして距離をとる。
そしてコクピット内の装甲を剥がし始める。その音が無線越しに聞こえるリーニァ
「何してるの!」
「これしか、方法が、……無い!」
隠されていたバルブを開放
直後、ロゼッタの機体のエンジン出力量が増加
急激な速度増加。
直前に迫っていた敵の攻撃を寸前で回避し、機体の素手で敵カメラアイ(頭)を握り破壊。
そのままその機体の銃をそのまま後方の敵へ向けて発砲。一機撃破。
別機体からの銃撃を目の前の機体を投げて防ぎ、そのまま打ってきた敵を迎撃。2体撃破。
次の敵を狙おうとした時、残りが離れていることに、それと同時に背後に高熱現反応。
振り返る
敵艦艦首に熱源反応
既存兵器の射程ではまだ艦艇には距離がありすぎるはず。
しかしこの熱源。
敵機の撤退行動。
「まさか……!」
振り返る。
リーニァは別の敵と交戦中。
そのせいか、気づいていないのか。
いや、敵の射撃のせいで意図的にその場を動けないでいる。
彼女は射線上。
「リーニァ!」
ロゼッタは目の前の敵を放棄し全速力でリーニァへ突撃する。
熱源は最高潮へ
ロゼッタ機体のタックル
「ロゼッタ!?」
直後、敵艦船から特大のビーム砲撃
ギリギリ機体は抜け切ったものの、高熱に機体が溶解。
リーニァの機体は脚部のみだったが、ロゼッタの機体は背面が全面的に消失。
「ロゼッタぁぁ!」
高熱での背中のやけど、スーツの破損による酸欠でロゼッタは意識を落とす。
「……ッタ……ロゼッタ」
リーニァの声で目を覚ますロゼッタ
「……リーニァ」
「ロゼッタ!」
優しく抱き寄せるリーニァ
「わ、たし、は……」
「スーツが壊れてる。機体も大破して……」
スーツのヘルメットが脱がされた状態で、リーニァの機体のコクピット内にいる。
「リーニァ、無事で、良かった……」
「うん」
「み、みんなは……?」
ロゼッタの問いにリーニァの顔が曇る。
「り、リーニァ……?」
ロゼッタは察し、恐怖とも絶望とも取れない表情
「リーニァ、みんなは……!」
「みんなは、無事に、本艦に…帰投した……」
声が潤んでいくリーニァ
「みんな、無事に帰ったんだ。……でも……でも、本艦が……」
「そんな……」
ロゼッタは体を起こそうとするが背中に強烈な痛み。
呻きながらそれでも外の様子を見て。
「うそ。うそだ……」
宙域に散乱した本艦の残骸。
本艦の射程外からの超大型ビーム兵器に無惨に破壊されていた。
「なんで……なんで……!」
悲痛なロゼッタの叫び
「……帰ろう、ロゼッタ。」
優しく抱きしめるリーニァ
(ここでは書かれていないけど、正直砲撃後、ロゼッタの突撃でバランスを崩したのを立て直し、ロゼッタの機体を庇いつつ他の敵機体から逃げ切りロゼッタを破壊された機体から救出している事実。リーニァもロゼッタに引けを取らない相当な実力者)
・ロゼッタ、リーニァ帰還
(思いついたことだいぶ忘れたので、おおよその概要のみ。大幅に改変もあり。今のところ大きなエピソードではない)
リーニァの機体でなんとか宇宙基地へ帰還する2人。
作戦で失ったのは、大型戦艦(旗艦含む)2隻、中型1隻、小型4隻。機動兵器部隊13部隊+他、機体数計128機。
デネトラ軍にとって大きな痛手となった。
2人が帰ってきた宇宙基地にはその作戦での負傷兵達も来ていた。
ロゼッタは帰還途中で意識を失っていた。
事前に救護班の要請を行っていたため、帰投後、すぐにロゼッタは集中治療室へ。
外傷および内傷(機体の急激な加減速による内臓への衝撃のせい)の処置が続き、ほぼ半日を費やした。
一命は取り留めたが、意識は戻らず。
その間、リーニァは軍からの事情聴取。専用機は修理、メンテナンスと、今回の戦闘データの解析から研究へ。
軍からの事情聴取が終わると、リーニァはロゼッタのそばで目覚めるのを待った。
・ロゼッタ療養中。リーニァ別部隊へ配属
・ロゼッタ、脳への介入試験の被検体に
この一件でロゼッタは軍に不信感を抱くようになる。
・ロゼッタ、部隊へ合流
リーニァのいる部隊に編入することになるロゼッタ。
ロゼッタにもう一度部隊を与えるか審議があったが、ロゼッタ本人がそれを拒否。
結果として他部隊の副隊長候補として編入させられた。