見出し画像

続・Chief People Officerとして、人事制度をアップデートしたお話 〜運用編〜

*このエントリはiCARE Advent Calendar 2022の投稿です。

みなさん、おはこんばんちは。iCARE社のChief People Officerやっとります、中野雄介です。

いやぁ、すごかったですね。FIFAワールドカップ2022での日本の躍進具合のことです。優勝候補と目されるドイツ・スペインに勝つとは夢にも思っていませんでした。クロアチアには惜敗を喫しましたが、日本中を熱狂の渦に巻き込んでくれる大会でした。

その大会にかこつけて、ワシは人事制度のアップデートについて書き綴ったnoteを出しておりました。

このnoteでは、人事制度全般の設計について触れた内容でした。しかしながら、人事制度にかかる運用負荷は設計2割・運用8割とも言われており、設計した後からが本番です。FIFAワールドカップ2022で例えるなら、設計部分が大陸別の予選ステージ、運用部分こそが本戦といった位置づけでしょうか。

てなわけで前回noteの続編ということで、アップデートした人事制度をどのように運用していき、どのような結果を得たのかという点について、今回はカタールまちがえた語ることにします。

人事制度の運用で行ったこと

人事制度の運用に先立って、それが上手くいくか否かを決定づけるのは「しつこさ」だと考えていました。しつこいくらいにシンプルに、しつこいくらいに分かりやすく、しつこいくらいに何度も説明する。何か特別な運用を行ったというよりは、「しつこさ」をテーマにしながら下記のような機会を設けて説明を繰り返していました。

  • 全社キックオフミーティングでの概要説明

  • 各部の定例会議での詳細説明

  • いつでも説明を見返せるような説明動画の準備

  • 初見でも理解できるような分かりやすい説明資料の準備

  • 各所でもらった質問は説明資料に追記しながら全社で都度共有

  • 人事制度よろづ相談会を毎週開催し、不明点がある人には個別相談対応

上記の中で、人事制度よろづ相談会と銘打ってスタートした個別相談対応では、8-10月の間に30名ほどのメンバーと個別に話をさせてもらいました。人事制度の詳細の背景を補足したり、個々の人事評価の経緯に関する懸念点を払拭したり、iCAREの中で今後どのような評価を受けてどれくらいの報酬を受け取りたいのかといったキャリア設計のような相談もありました。

2022年8月に開催した全社キックオフミーティングでの説明風景

今年7月にChief People Officerになったばかりということもあって、iCAREで働いているメンバーたちの生の声を聞いていきたいと考えていたワシにとっては、この人事制度よろづ相談会はこれ以上ない機会でした。人事制度の疑問解消の傍ら、各メンバーが現場で感じてる組織課題を鮮度の高い状態でキャッチアップできたり、iCAREでこんな事をしたい!といった個々の野望について一緒に考えを巡らせてアドバイスができたりと、とても有意義な機会でした。

人事制度アップデートの結果

iCAREでは自社の事業柄から、50名以上の事業所で行うストレスチェックを毎月実施しており、その集団分析結果を全社で誰でも見られるような状況にしています。これは他社でも見たことがない珍しい状態ですが、全社公開の狙いとしては、各部署が自分たちの組織・チームについての現在地を把握し、必要な改善を自分たちで取り組めることを促進するためであります。

その集団分析結果の中に「公正な人事評価」という項目があるのですが、これがずっと低かったことが組織課題のひとつでした。人事評価そのものへの納得度も理由としてあったとは思いますが、人事評価の母体となる人事制度そのものに対する理解度が低いことが原因なのではないか?と考えていました。人事制度のアップデートが組織に影響を与えた出口としてのKPIがあるとするなら、ここが改善してくるはずだという仮説があったのです。

2022年6月以降の「公正な人事評価」に関するスコア

その仮説が的中したのか、「公正な人事評価」のスコアが全社展開後の8月には2.5から3.0へと改善しました。2.5から3.0への改善というのは、人事評価に関して納得している人とそうでない人が半々の状態から、ほぼ全員が納得感を持った状態になったことを表しています。またこの改善に関連して、8-10月の第1四半期終わりに行った人事制度に関してのアンケートでは全体平均が3.69点(1:理解できなかった、5:とても理解できた)で、人事制度の設計・運用がまずまずの理解度で進捗していることが確認できる結果でした。

iCAREで働くメンバーたちは皆が『働くひとの健康を創るプロフェッショナル』であるからこそ、プロとしての成果にこだわり、その対価としての報酬にはもっともっとこだわってほしいと、Chief People Officerとしては考えています。人事制度はそのための土台となるため、社内での理解度・納得度には妥協せず、アップデートを繰り返しながら「しつこさ」を大切にして運用を継続していこうと思います。そう、前田大然のようにね。

さいごに

以上、人事制度アップデートについてのお話を、設計編・運用編の2回に渡ってお届けしました。とどのつまり、人事制度とは「iCAREに居るすべてのメンバーが方向性と納得感を持ちながら、プロフェッショナルとして活躍するため」に存在するものであり、そのメンバーたちが持てる力を遺憾なく発揮するためのグラウンドにしか過ぎません。

だからこそ、『働くひとの健康を世界中に創る』というiCAREのパーパスに共感したトッププレイヤーのみなさんにたくさんお会いしたいです。FIFAワールドカップ2022でいくと、アルゼンチン代表リオネル・メッシに比肩する稀代のストライカーにお会いしたいです。そして、今回整備された人事制度というピッチの上で、思いっきり輝いてほしいです。そんな2023年を夢見ています。

ということで、iCAREでは一緒に働く仲間を募集しています。
カジュアル面談からでも歓迎です。是非下記リンクよりエントリーください!

会社紹介スライドもどーぞ



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集