忘病記 第八章 アイステスト
重症筋無力症で、アイステストというのがあるんですよ。」
先生曰く、アイスパックを眼瞼下垂の瞼に2分間あてて、2ミリ以上瞼が下がったら重症筋無力症の可能性が高いとの事。
「やってみましょうかね。」
冷凍庫からケーキを冷やしていた様な保冷剤を取り出した。
そんな、、原始的な方法で。
MRIとかCTとか現代の医療技術を持って調べて、、結局取り出したのはケーキの保冷剤かい!
頭の中でツッコミを入れたが、これもれっきとした調査方法らしい。
結果は、、
見事におメメパッチリ開いたのだ。
「やはり重症筋無力症の疑いが高いね。」
「疑いが高いって、、正式にはいつわかるんですか?」
「先週採った結撃検査の結果が帰ってくるまでに1カ月近くかかるんですよ。」
1カ月!
東京から大阪まで2時間半で行く時代に1カ月って。。
先生曰く、重症筋無力症の数値、抗体価を調べることができる検査期間が全国に一箇所しかなく、それで時間がかかるようだ。
鈍感力、能天気、根拠なきポジティブシンキングの俺でもさすがに1カ月もの間、難病の可能性が高いというだけの宙ぶらりんの状態で放置されたら、それこそ病みそうだ。
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