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【第2話】グッドナイトファンタジーの誕生秘話

前回、フレーバーが決まったのでそれに合うメカニクスを模索しました。

だいたいはこれの前半部分です。


真っ先に思い浮かべたのは、

①株のように「安く買って高く売るシステム」

ファンタジーMMO経済でいう、転売して儲けを楽しむ。未来を予測して商品を目利きして市場価格を読む。ただしこれは既にある信仰通貨というゲームの完成度が非常に高いため断念。


②鍛治過剰精錬系

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どういうゲームを作ったかは、

・装備品のアイテムを購入する。
・カードを引いて、その装備品を強化していく。昨今のソシャゲでよくある「強化」です。剣+lv1、剣+lv2といった、強化するほどパラメータが上がり、価値が高くなり高額で売買、差額で儲けます。ただし、

強化には成功失敗判定があり、リスクとリターンがあります。
強化したカードを売って、その差分が利益になります。その利益を増やしていくゲームです。

結論としては、運ゲーになってしまったので没に。あと少し複雑。成功失敗判定が2択なので運によるものが非常に高かった。カードの枚数で運をならしてみても結局は引いたカード1枚の良し悪しで決まってしまい運に左右されがちになった。コンセプト自体は脳汁が出るギャンブル好きな人にとっても刺さるゲームで私も好きなタイプなのでリベンジしたい。

このゲームのスクショにピンとくる人もいると思います。

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③カウントアップ系

今の原型。

商人になって手札の商品を価格順に値付けしていくゲーム。

これはわかりやすい。

最初は、順番にカードを1人ずつ出していくターン制だった。

朝から商人の仕事をして、夜まで働く。出す時間(カード)が前後して失敗するとペナルティ。夜になるとまた朝が来る。夜のテーマが入って来て、ここからタイトル名に「グッドナイト」が入った。


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次に世界観に合うよう模索。商人が商品の値段を目利きして安い順から市場に並べるお仕事にした。

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失敗成功判定がわかりやすい!カードに表記もデカデカとお金をテーマにした表示もできる。協力ゲームにしやすい。採用!

④カウントアップ系+デッキ構築

ここから地獄だった。一言で言うと、

デッキ構築は協力ゲームに向いていない

最初のイメージ。

個別に持っているカードのデッキ(山札)から数字の小さい順にテーブル中央の市場に出して効果を発動して資産を増やしていく協力ゲーム…

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私の中では「デッキ構築とは、ドミニオンのような…」で前情報があるので、すんなり面白さがイメージできて何も問題無かったのですが、
テストプレイしてもらってる奥さんがドミニオン系をやった事がない。TCGをやった事がない。デッキ構築への理解がない。そして遊んでもらったけど、何が面白いのか理解されないデッキ構築反対派だった。

これ無理じゃない?と地獄だった。

でもデッキ構築自体は楽しいのは間違いない。何とかしたい

1番の面白さが理解されなかったのがデッキ構築の作業感があるところ。カードを集めて、デッキから引いて、プレイしてコンボなどを楽しむ…。いや、その作業が楽しいんじゃないか。そもそも作業がないゲームってないでしょう。とも思ったがよくよく聞いてみると。

対戦やソロならそれで良いけど、協力ゲームにするなら一体感が欲しい

つまりは他人の行動が気になるゲーム。


作業感を減らすということは

みんなで1つの共通のデッキ構築

自分の手ばかりを気にするのではなく他人の手を気にかける。昨今の流行りの個人ボードや個人のデッキ(他人へのインタラクションがあえて低めにしているゲーム)と真逆の道をまた行く事になりました。この流れ、前回のリアルタイムデコイと同じ流れ…!


⑤共通デッキ構築+リアルタイム

そして出て来たリアルタイム性。手番無しでカードを好きなタイミングで出していくゲーム。

長所

好き嫌いが出るが、1枚1枚ごとに意思疎通が必要で、成功失敗の楽しさに瞬発力があるタイプ。協力ゲームっぽい雰囲気は出る。待ち時間(ダウンタイム)が無い。

短所

他人へのインタラクションがとっても強い。他人に干渉しまくる。お互いに足を引っ張り合う。成功失敗判定が他人の干渉されるので理詰めで勝利への道筋がたてにくい

カウントアップ式のリアルタイムゲーで協力ゲームはザ・マインドが有名ですね。USAPAも遊んでいます。概ねTwitterでもこのあたりについては触れています。



ザ・マインドは去年の過去作のリアルタイムデコイでご意見もらってから、購入して調査してました。


リアルタイムデコイでもらった意見

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ザ・マインドで物足りなく感じた部分をこれでもかと変えています。人によっては混ぜるな危険と思うかもしれませんが、グッドナイトファンタジーはそこにデッキ構築やら拡大再生産を混ぜています。

シンプルにならないよう、資産を拡大していく長期的な目標とカード効果による、リスク&リターンと手札のコントロールがあります。これは製品版に反映されているので、クラファンページのカード例やルールを見て頂けるとなんとなく把握できるかと思います。


メカニクスの続きは第3話に続く。副産物かと思っていたメカニクスとして「取引(ドラフト)」が大活躍します。各役割のロールプレイがあります。







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