強迫性障害とは・・・・
個人的に「強迫性障害」と聞いてもどんな症状が起きて、日常生活に支障が出てしまうような病気なのかなど正確にこんな病気だということがいまいち分かっていませんでした。皆さんは、どうでしょう?
どんな病気?
強い「不安」や「こだわり」によって日常に支障が出る病気です。
例)「ドアに鍵をかけたかな?」「鍋を火にかけたままかも」と、不安になって家に戻ったという経験は多くの人がしていることでしょう。また、ラッキーナンバーなどの縁起にこだわることもよくあることです。
その不安やこだわりが度を超しているなと感じることはありませんか?戸締まりや火の元を何度も何度もしつこく確認しても安心できなかったり、特定の数字にこだわるあまり生活が不便になったりしている場合は「強迫性障害」かもしれません。
もっと詳しく!
強迫性障害は不安障害の一種です。例)「手が細菌で汚染された」という強い不安にかきたてられて何時間も手を洗い続けたり、肌荒れするほどアルコール消毒をくりかえすなど、明らかに「やりすぎ」な行為をともないます。世界保健機関(World Health Organization:WHO)の報告では、生活上の機能障害をひきおこす10大疾患のひとつにあげられています。
症状やサイン
「強迫観念」と「強迫行為」の2つの症状があります!
「強迫観念」とは・・・・
頭から離れない考えのことで、その内容が「不合理」だとわかっていても、頭から追い払うことができない状態。
「強迫行為」とは・・・・
強迫観念から生まれた不安にかきたてられて行う行為のこと。自分で「やりすぎ」「無意味」とわかっていてもやめられない状態。
代表的な強迫観念と強迫行為について
不潔恐怖と洗浄
汚れや細菌汚染の恐怖から過剰に手洗い、入浴、洗濯をくりかえすドアノブや手すりなど不潔だと感じるものを恐れて、さわれない。
加害恐怖
誰かに危害を加えたかもしれないという不安がこころを離れず、新聞やテレビに事件・事故として出ていないか確認したり、警察や周囲の人に確認する。
確認行為
戸締まり、ガス栓、電気器具のスイッチを過剰に確認する(何度も確認する、じっと見張る、指差し確認する、手でさわって確認するなど)。
儀式行為
自分の決めた手順でものごとを行なわないと、恐ろしいことが起きるという不安から、どんなときも同じ方法で仕事や家事をしなくてはならない。
数字へのこだわり
不吉な数字・幸運な数字に、縁起をかつぐというレベルを超えてこだわる。
物の配置、対称性などへのこだわり
物の配置に一定のこだわりがあり、必ずそうなっていないと不安になる。
治療法
認知行動療法と薬による治療
「認知行動療法」とは・・・・
患者さんが強迫観念による不安に立ち向かい、やらずにはいられなかった強迫行為をしないで我慢するという行動療法です。
例)汚いと思うものをさわって手を洗わないで我慢する、留守宅が心配でも鍵をかけて外出し、施錠を確認するために戻らないで我慢する、などです。こうした課題を続けていくと、強い不安が弱くなっていき、やがて強迫行為をしなくても大丈夫になっていきます。
「薬による治療」とは・・・・
患者さんの多くは、強迫症状や抑うつ、強い不安感があるので、まず抗うつ薬のSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)で状態を安定させてから、認知行動療法に入るのが一般的です。
うつ病よりも高用量で、長期間の服薬が必要です。最初は少量から始め、薬との相性を見ながら服薬量を増やしていきます。
SSRIはほかの抗うつ薬に比べると、副作用は軽いものですが、服用を始めてから体調がよくない気がするなどの不安があれば、すぐに医師に相談するようにしましょう。
治す上で大切なこと
患者さん自身が治療方針の決定にかかわることで、医師から十分な説明を聞き、病気や治療のことを理解して不安をなるべくなくし、「治そう」という意欲を高めて治療効果を上げようという考え方も大切です。
よろしければ、サポートよろしくお願いします! 初心者ながら、自分のような精神病のことをもっと少しでも世の中に知ってもらえるように頑張ります。