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日向坂46 8th,乃木坂46 31st,櫻坂46 5th各シングル感想

こんちは。
坂道楽曲感想記事は割と久々ですね(記事の更新頻度自体がというのは言わないで)。表題通り、昨秋~今冬にかけて発売された各坂道シングルの楽曲感想をつらつらと書いてまとめ出しした記事です。

本当は、昨年の10月時点で日向8th単品で記事を書こうと思ってたのが(後述もしますが)あまり楽曲に惹かれなかったのと、「推し」という言葉を使うのが好きじゃない自分が強いて挙げるならこの人、というメンバーである宮田愛萌さんが昨年9月に卒業発表をしまして。それ自体は兆候ありましたし理由としても納得はいってるんですがその後の諸々に思うところがありまして。「ふーん??」「ふーーん!??!」みたいなテンションのちょいおこでして。
そんなこんなで気持ちがフラットになりすぎてグループ全体についての記事を書くモチベが無かったというのもあります。そのモチベが楽曲じゃなく4期ちゃんに向かったのがこの記事。

とは言っても決してグループを嫌いになったわけではなく。ひなあい毎週見てますし。4期おもてなし会現地行きましたし。4回目のひな誕祭も行きますし。
ただ日向贔屓のスタンスからゆるっと坂道全体ウォッチャーになるかなぁ、というところで、各坂それぞれ新譜を出したので備忘録的に書こうかなと。

以下、レビューというよりは覚え書き的な感想です。



日向坂46 8th「月と星が踊るMidnight」

(2022.10)

M1:「月と星が踊るMidnight」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

待望の京子さんセンター楽曲。良曲だと思います。
狩野英孝のネタみたいなタイトル何なんとは思いましたが「勝たん」とか「ってか」とかよりは全然良いと思います。

楽曲について。
メジャー調ではあるけどちょいシリアスみのあるダンストラック。表題を背負う威厳があるのではないでしょうか。冒頭ソロをこの形でやれる坂道メンバーは少ないと思うので、それをやれるのは京子さん擁する日向の強み。
サビでずっとミスチルの名もなき詩Dメロみたいな感じになってますが自分は音楽聴いてて意識しないと歌詞が入ってこない体質なのでテンポ良くていいじゃん、と思いました。
強いて言うなら、転調後のラスサビにピークが来て圧巻なのだけどキー設定の低さもありそこまでの助走があまりにも長い気はあるかなぁ。坂道楽曲あるあるですが。

詞世界的には冒頭以外どこが月と星要素なのか分からかったです。反骨精神に溢れた感じでちょっとひらがな回帰感が。あまり自分はこういう路線は好きではないのですが、何だかんだで詞の主人公が大人のせいにばっかせずちゃんと前を向いてるのはいいと思います。

MVも結構好きですね。日向だとセカサンとかの監督さんで、この方のビビットかつ乾いた空気感の画作りが凄い好きです。
個人的に自分が一番大好きなロックバンドの一番好きなMVを手掛けていたりするのでその点でも。

そういえばCMとかで使われてたWord Artの初期フォントみたいな手抜き文字なんだったんだろう。もっとあったろ。

M2:「HEY!OHISAMA!」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

タイトル発表から初手「あっ…」となる約束された駄曲かと思いきや、これがまさかの普通に良曲でした。と感じました。
ツイストしてるリズムに古き良きロックンロールのソレなベースライン。ひなくりみたいなコンセプトライブですごい映えそうです。
個人的に、ライブにおいて「JOYFUL LOVE」「約束の卵」「日向坂」みたいな「ここで感動してください」感のあるエモエモ系EDがすごい苦手なので横浜のひな誕祭は最後にみんなでこれやって楽しく帰りましょう。

M3:「孤独な瞬間」

(好き度:☆☆☆)

バックに絶妙な作画の悪いガンダムが飛んでいる、そんな曲。
まぁ本人がリスペクトする中森明菜感があるっちゃあるのだけど。
そっちで行くのはまぁ良いとして申し訳程度にトラップ入れるのは逆にダサいと思うのでやめた方がいいと思います。

齊藤京子さん(花ちゃんズもか)の音楽面でのクリエイトはどうやらMTVさんしか考えてないみたいです。

個人MVのあの曲音源化しないかなあ。

M4:「10秒天使」

(好き度:☆☆☆☆)

申し訳ない、何回聴いても10秒でメロを忘れてしまう。そしてこのミディアム曲調で5分超えは長い。悪い曲ではないのだけど。

ゼロ年代のPC恋愛ゲームOP(言葉を選んだ)にありそうだと思いました。


M5:「その他大勢タイプ」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

完全に松田聖子さんのこれですね。本当にありがとうございました。

戸松遥のこれでも可。

めちゃくちゃレトロアイドルポップしてますね。このくらい潔くやってくれた方が自分は好きです。ボーカルディレクションも間違いなくそういうのが入ったんだろうな感。

詞はものすごく闇が深いと思うのですが深くは触れません。
一つだけ言うならこの主人公女子はその他大勢彼くんを伴侶にした後絶対ついったで旦那の文句ばっか言ってる愚痴垢になると思います。

MVはみんなかわいいと思います。なのちゃんが存分にアイドルしててよいです。

M6:「ブルーベリー&ラズベリー」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

4期ちゃん始まりの楽曲。
これが公開されたときは碌な情報もなかったので知らんアイドルの知らんMVを観てる感覚でしたが今ではすっかり馴染んで。

4期補正がだいぶ掛かってるこの曲ですが、一楽曲として考えたときに「普通」と「良い」の中間ぐらいな感想です、自分は。ただ「アイドルグループのデビュー曲」と捉えるとすごい良いのを貰ったな、と思います。

この曲のフックはやっぱりサビ前後が全てというか。王道ポップのAメロからサビ前のちょっとホラーみあるオルゴールに繋いでからのスネア連打唐突のブルーベリー。しかもなんやその転調。ここでいっつもびっくりしちゃう。ちょっと洋楽っぽい(クソデカ主語)感はあるかも。

あと新人ちゃんに言うのは酷かもだけど清水ちゃんボイトレ頑張れ。

M7:「一生一度の夏」

(好き度:☆☆☆☆)

メンバー人気が高いらしい。けど自分はそんなに…
AKBのテンプレをなぞるような四つ打ちギターポップで目新しさもないのだけども、まぁ一曲くらいこういうカードがあっても良いのかもね。
ファミレスとかに売ってる700円くらいの醤油ラーメンみたいな曲。

総合

(好き度:☆☆☆☆☆)

個人的に前作7thのEPとしての構築がすごい好きだったので、それを踏まえると今作は悪い意味でまとまりがなく、曲単位でもそこまで刺さるものがなかったです。冠番組のひなあい含めた印象ですが、卵公演という一つの節目も踏まえてひらがな時代に回帰してる気がする。ただ、その自己模倣が全体的にふわついてる感じがしてあまり意義を感じない、というのも本音。
ハッピーオーラ、とはいいつつも実は一番直近でクリエイトの方向性が難しい坂なんじゃないかと思いました。次に期待。


乃木坂46 31st「ここにはないもの」

(2022.12)

M1:「ここにはないもの」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

「齋藤飛鳥さんの卒業に際したバラード」と聴いて思った期待通りのものをいい意味でそのままお出しされたような曲。シングル表題の重みをちゃんと背負えるものだと思います。

やすすの思い入れが強いからか、さだまさしかいってくらいAメロの詰め詰めが凄いですが。転じてBメロの頭で「さよなら」「ごめんね」という分かりやすいワードで惹きつけて、キャッチーなサビに移行。ここは王道ながら素晴らしいと思いました。このサビのクリスマス感はアレンジなのかコード進行なのか。そのサビも、テンションノートやdimっぽい感じが散りばめられてて飽きない構成になってるのが非常にいいと思います。良曲です。

M2:「悪い成分」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

中村のれのちさんセンターのアンダー楽曲。あんま知らなかったんですがめちゃ歌うまですね。乃木は他坂以上に歌唱力が順列に影響しないイメージがあります。世知辛い。

アニソン感というか、本人もファンを公言しているラブライブ(μ's)感強いなーと思ってたら「soldier game」とかを作られてる若林充さんなんですね、作曲者。どうりで。Printmpsのカップリング曲とかにありそう。後ろでスクフェスのシャンシャン音が聴こえます。そういえばスクフェスサ終するんですね、当時はお世話になりました。

M3:「これから」

(好き度:☆☆☆☆☆)

こちらも触書通り「齋藤飛鳥の卒業ソロ」と聞いて思ったものがそのままお出しされた感じの楽曲。ただこちらはソロという性質上もあり(決して歌唱メンではないというのもあってか)教科書的な枠を出ないというか、何度もリピートするタイプの曲ではないかなぁ。メロとか結構好きではあるけど。


M4:「銭湯ラプソディー」

(好き度:☆☆☆☆)

キャッチーなファンクポップ、かと思いきや康の悪いとこ出てますねぇ…
これをアイドルに歌わせてニチャってる感もしんどい。
曲単品としても悪いとは言わんけど一回聴いたら十分感がある。


M5:「アトノマツリ」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)

今作では一番好き。
北川、林のラップユニットを主軸にしたチル曲というだけでその意気やよしですね。Bメロ~サビの歌唱メンもハマってる。
ただ、メロとトラックはすごい好きなんですがやすすにラップ詞は向いてない。冒頭「やまてせんじゃないよ山手線」でおぉ…となりました。
拍を置いた「発車ベルは鳴ってしまった」はおお!となったんですが。

MVの北川悠理さんがめちゃ主人公のオーラ。なんでこの子アンダーなの。
いや、北川さん乃木の中でもめっちゃ好きなんですよ…。東北出身の当アカウントは鈴木絢音さんと久保史緒里さんを贔屓にしてるのですが、次点に好きなメンバーはカリフォルニア出身の彼女です。

今回はバラードだったので次はもっとゴリゴリのHIPHOP2人でやってくれ。


M6:「甘いエビデンス」

(好き度:☆☆☆☆)

伊藤理、久保、中村、柴田、林と歌える乃木メンオールスターズを揃えていざスケール感ある大作を…!と思いきや、なぜこの面子でそれをというレトロアイドルポップ。逆張りが過ぎる。むしろこの系統の曲に対してのアプローチとしては違くないか。

M7:「17分間」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

5期生楽曲。
少数派かもしれませんが、前作のバンドエイドより好きだったりします。
量産型AKB系四つ打ちギターポップは評価を下げがちな当アカウントですが、この曲のキラキラ感やたら刺さるんですよね。全体的なトラックメイクなのかな、イントロのアニソン感なのかな。

ちなみに5期での自分の贔屓は中西アルノさんです。色々ありはしましたがお顔が超絶好みなのとあの捻くれたネット民的感性がすごい好きです。


総合

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

歴代表題でも「これはどうなんだ…」となった好きロック、からの恵まれたカップリング曲のつるべ打ちだった30thと比べると単曲では前作の方が好みだった感がありますね。ただ今作は齋藤飛鳥を送り出す、というのもありトータルとしてはその雰囲気に引っ張られたEPなのではと。
乃木さんはもう32nd発売なんですね。動きが早くて種花組ファンからするとうらやましく感じるのでは。


櫻坂46 5th「桜月」

(2023.2)

M1:「桜月」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

れなぁセンター楽曲。研修生からのジャンプアップは素直におめでとうですね。
日向の月星と若干イントロ被ってないか、と思いつつの曲始まりですが
グループ名の「さくら」を入れてることもありMV含め全体的にいま「櫻坂として表現したいもの」をクリエイトしていて好感が持てます(流れ弾とかの時にやっとけよとは正直思いましたが)。他を差し置き表題になったのも納得。

ただ、楽曲としてはその「表題」に縛られてる感もちょっと察してしまったり。このグループの強みであるスタイリッシュなこともしたいという要素もありつつ、ミディアムともアップともつかぬ歌謡曲なAメロとサビの間にBメロのラップを挟む、という所に落ち着いたのは理解できるのだけど。
どうせカラオケ拒否曲にするのならもっとバースで攻めたラップ入れてもいいんじゃない?と思うのは素人考えなのでしょうかね。

で、結局「桜月」って何なんでしょうか。よう分からん。

M2:「Cool」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)

拍手。今作で断トツに好きです。☆8だけど9に限りなく近い。
「歌詞がまともな世界線の『BAN』」というか、大園玲さん良い曲貰ったなぁ。『断絶』を手掛けたCHOCOLATE MIX氏が作曲ということで、トラックの説得力も物凄い。ライブ映えするだろなぁ。

MVのタランティーノかと思いきやいつの間にかギャスパーノエみたいになってるのもサイケで好きです。

楽曲とは関係ないですが、自分、櫻坂を好きになったきっかけが大園玲さんなんですよ。それまでは日向坂単推しでグループの経緯からも欅(当時)は敬遠してたんですが、ふと某動画サイトで某番組を切り抜いた某園、いや大園さんが可愛すぎて。櫻になったのをきっかけに追いはじめて他のメンバーの魅力にも気付いたり、欅時代の楽曲を追って現時点で坂道楽曲の中で一番好きな『二人セゾン』を知れたり。

そんな彼女が自分が手放しでいいと思える曲のセンターなのは素直に嬉しいです。ただどうしてもこの曲のAメロの「一瞬で腐る」が「一瞬で草」にしか聴こえなくて困ってます。


M3:「無念」

(好き度:☆☆☆☆)

曲だけ聴いて「毒にも薬にもならないJ-POP」くらいの感想かなと思いきや、歌詞を見ると何かなぁ…という感じ。
こういう詞をBACKSメンバーに歌わせるロールモデルをいい加減アップデートしろ、とは思うんですが伝統芸能なんですかね。もう令和ですよ。
あとサビ最後の「むねん~~」の譜割がすっごい苦手です。波田陽区かよ(あっちは「残念」だけど)。

M4:「もしかしたら真実」

(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)

ミディアムバラード。安心感のある進行とメロですね。杉山さん作曲ということで納得です。
この感じ、なんなのか思い出せずモヤモヤします。
調べたら「コナンのED感」という感想が頻出したのですがゼロ年代の
ビーイング的な、という事なのでしょうか。大野愛果サウンド的な。
櫻坂にマッチしててすごい好きです。


M5:「魂のLiar」

(好き度:☆☆☆)

タイトルのセンスが完全に稲葉浩志。
「好き派」と「嫌い派」が真っ二つに分かれそうな曲ですね、申し訳ないですが自分は後者派です。
こういうストンプ系サウンド、We Will Rock You歌謡をグループアイドルでやろうという試みがまず超絶ハードル高いと思うんですよ。それを鑑賞に耐えうる所まで持っていくには「歌唱スキル高いメンバーを揃えてストイック勝負」「ラブ&ピース路線でファニーにする(ex,乃木坂のSing Out!とか)」の2つだと思うんですが、この曲は単純に真っ向勝負した結果ダサくなっちゃっただけ、という印象。
ただそのダサさをアイドルファンは愛おしく感じる層も多いのかな。


M6:「夏の近道」

(好き度:☆☆☆☆)

3期生のVlogやドキュメンタリーはいまいち追うモチベが湧かずにいたので彼女らの背景に明るくないのですが、「ホンマに初手これでいいんか…?」感。欅から櫻への変化ってそういうことなのかっていう。

楽曲としても量産型四つうちギターポップ以上のものを見い出せず。これも高いものを求めるのは酷かもだけどよわよわ高音が楽曲の強度を更に下げてるんだよなぁ…
櫻3期こそ絶望の一秒前みたいのやったらいいのに。


M7:「その日まで」

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

菅井キャップ卒業ソング。作曲は昨年頭角を現した温詞さんです。
爽やかな良メロに癖のない詞が乗ったアップテンポ曲なんですが、なんかいまいち手放しで絶賛モードになれなくて。
その理由を考えてみたんですが、この曲においては多分ブレイクビーツっぽいドラムパターンがあまり好みじゃないのかもしれない。で、サビでロックドラムになるから全体を通してガチャついた印象を受ける。凝ってるのは分かるのだけどこのメロと相性があんま良くないのかもと思いました。個人的にね。


総合

(好き度:☆☆☆☆☆☆)

カップリングで刺さるのが少なかったのでEPとしては高い評価ではないんですが、表題とカップリングだけ取り出すと「櫻はこういうので良いんだよ」と良い意味で感じます。
過去作を見ても、他二坂と比べてもちゃんと作品を作ってる、誠実なクリエイティブをしてるという印象があり好感が持てます。いまは欅時代のゴタゴタや人気メンの卒業などで位置的には後塵を拝す形となってますが、ひたすら誠実に作品を作ることを続けていれば報われると自分は信じています。


以上、坂道3シングルまとめて感想でした。

それではまた、次の記事で。

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