あ!っと言う間に7年過ぎてた その1
息子は今年の8月で7歳になりました。シュタイナー教育では7年ごとに人生を区切るのですが、それで言うと私の可愛い可愛い赤ちゃんだった息子は第一7年期を終え、いつの間にやら第二7年期に突入しました。
いつの間に7年経ったのでしょう?
最初の7年、人生の土台となる大事な期間です。大事な時期なことは重々承知していましたが、果たして彼はこの7年でしっかり人生の準備が整っただろうか?私は充分にその機会を与えられただろうか?そう思い振り返ったり、今の彼自身をそう言う目線で観察したりすることが多い今日この頃です。落ち込まない!ああすればよかった、もっとこうすればよかったとやり残してきたことがヒマラヤ山脈並みに山積みなのは疑う余地もありません。でも、できるだけのことはやってきたことにして、それよりも前向きにこれから何ができるのか探すために、観察したいのです。
では最初の7年で何が大事だったのか。私のように山積みにやり残さないためにも、勉強会や先生から学んだことを数回に分けて紹介したいと思います。
意思力を育てる
意思、意思、意思!Will! Will! Will!
この時期はとにかく意志力を育てましょうと、何度もなんども言われました。特に3歳までに強い意志力が育つのが理想的だそうです。意志力、つまり「行動する」力です。この時期に育った意志力をもって、人生最後までやり抜くのです。
たくさん歩くことを勧められました。自由に遊びながら散歩するのももちろんいいのですが、たまにはA地点からB地点まで歩くと決めて最後まで歩く。現代っ子はとにかく歩くことが少なくなりました。(そういう私もですが)
私の地元はすごく山奥の田舎でしたので、小学校に通うのに3キロも4キロも歩いて、しかも山を一つ越えて通学している子達がいました。幸い私は学校の近くに住んでいましたが、遊びに行く時は徒歩か自転車で行っていました。前回日本の実家に滞在した時、小学生高学年の甥っ子が、その半分の距離しかも平坦な道を疲れたと文句を言いながら歩いているのを見て、ショックを受けたのを覚えています。数年前に小学校が統合されもっと遠いところまでスクールバス通学になっていたので、歩く機会も減っていたのでしょう。現在は中学生になり、私が通っていた4キロほどの道のりを同じように自転車通学していますので、少しはたくましくなったかもと期待しています。
その他にも日常の小さな行動で少し意識していれば、この意志力を育てる工夫は色々できると思います。逆に、あまりに無理やりやらせたり、厳しくしすぎたりというのは、結果が同じ行動でも「自分でする」という力を育てることにはなりませんよね。それから褒めすぎるのも承認欲求ばかりが大きくなることもあるので、褒め方にも一工夫。もちろん、子供によってはちょっと励ましてあげないといけない子、自分でどんどんやる子、お友達が一緒だとやる気が増す子、いろんな子がいると思います。最終的には、目の前の子供をよーく観察して、創造的にあれこれ試してみるしかないですけどね。
模倣を利用する
7歳までの子供は、模倣を通して学んでいくと言います。親や周りの大人の行動、発言だけでなく、心持ちや思考パターンそのものも模倣するのです。だから、子供には表面的に正しく繕ったことを言っても、通じないことってありますよね、どこか見透かされているような。
私は息子が4歳の時に、カレッジの6ヶ月のコースを受講し、キャリアチャンジしました。カレッジといえども勉強は大変で、毎日必死に勉強、家事、育児をこなしていました。夫も子供も、家族一丸となって厳しい6ヶ月を乗り越えました。結果的に、私が必死で勉強する姿を見せたれたのはよかったと思っています。この時の私の「絶対この仕事をものにする」という意思を模倣の力で伝えることができたと思っています。それ以来彼にとって「勉強する」というのは憧れのかっこいいこととなっています。
写真は私が勉強している隣で「車のタイヤ」について勉強している(という遊びをしている)息子です。この真剣な顔!私は笑いをこらえるのに必死でしたよ。
息子を保育園に預け学校に通うことに最初は申し訳なさもありましたが、この姿を見て、私の選択はよかったのだと安心できました。
育ってるのか結果がわからない
しかし意志力なんて言われても、目に見えないし、ましてや「意志力検定」なんてものもありませんので、測定できません。測って他人と比べるものでもありませんしね。とはいえ育っているのかどうか分かりにくいというのは、こちらのやる気維持に響きますよね。息子は一人っ子、未熟児で今も体が小さい、発達が遅く、怖がり、と、意思が育ちにくい条件が揃っているようにも思えて、オロオロハラハラの毎日でした。でももうこれは、自分を信じて、結果を求めずコツコツ続けるしかないと思います。大丈夫!!!あなたが意志を育てることの重大さに本当に気づいているなら、きっとお子さんの中では確固たる意思が静かにたくましく育っているはずです!(と、7年を振り返って思うのです)