ぜミか、ゼみ、か
電車の中で大学生(と思われる)男女が話していた。
「まあそれは、ゼミの中の話でしょう?やっぱり人間関係難しいよね、研究がどうとかっていうことだけじゃなくて」
「うーん、まあゼミなんてもう、人間関係の問題そのもの、それだけじゃないかってきがする」
大学生の人間関係なんておばちゃんにはどーでもいいのだが、気になっているのは「ゼミ」の発音だ。ここでは太字、がアクセントだと思っていただきたい。ゼ と ミ の発音するとき、「ミ」のほうにアクセントを置くことを ゼミ と書いている。
なんかさあ、いつのころからかこうなったみたいなんだよね。ゼミ。
30年前の大学生は「ゼミ」って呼んでた。もともとは「Seminar」からきている言葉なのだからアクセントはセだろう…あれ?だけど、ゼミナールはゼミナールだ。セミナーはセミナーだったけど…。どうやって決まった?どこから、いつ、どうして変わった??
それで思い出すのは、うちの息子が幼稚園の頃(だからきっとこの大学生たちもそんな年頃)、ちょっとカッコつけたくなった4歳児くらいが自分のことを「オレ」と呼ぶとき、彼らはみな「オレ」と発音していたっていうことだ。いやいや、「俺」は「オレ」だろうに。「オレ」は、絶対変だ!とその時も思った。でもどうして自然発生的に幼稚園児がみんな「オレ」といいだしたのか、なぞだった。彼らの年頃では、ボキャブラリーも発言も多分その80%近くは親のものだ。そのころの大人が「オレ」なんて言ってた人皆無だったと思うけど;; 新世紀に生きる人たちの自然発生的な進化だったか???
「彼氏」は カレシ? カレシ?
「眼鏡」は メガネ? メガネ?
「苺」は イチゴ? イチゴ?
何が正しい(とされている)のかはアクセント辞典とか、アナウンサーな皆さんに伺ったらいいのだろうけど、イントネーションは方言や、時代や、世代、生きる社会でも違いを見せる。なかなか自分では気づかなくて人に指摘されて恥ずかしい思いをしたりね。(べつに恥ずかしがることじゃないけど)
棒読みのゆっくりさんがネットではおおいに幅を利かせているし、日本語をあえて平坦に発音するとちょっとギョーカイ人ぽくて流行ってるみたいだけど、おばちゃんは昭和なアクセントで生きちゃいます。