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うさぎ通信*中世古楽の歌物語〜聖母マリアの祝い月によせて〜ゲスト出演

2024.8.28 wed
at 多目的喫茶店アイビィ

“ドラゴンの毒を受けた巡礼者の話”
“鳥の歌を300年聴き続けた僧の話”
これらは、「聖母マリアの奇跡物語歌」です。

中世古楽の中村会子さんのコンサートにゲスト出演し、現代の小説等とはまったく異なるアプローチが求められる朗読に初挑戦しました。
私は、ガリシア語で歌われる歌詞の日本語訳を朗読しました。

原稿に目を通してまず感じたのは、根底にある中世の人々の「祈り」や「願い」。

それを表すために私がイメージしたのは、ロマネスクの薄暗い教会の中で捧げられる祈り。
厳かに、静謐に、抑揚や緩急を押さえた語りをベースとし、重要な言葉を刹那の彩りとして静かに立てる表現を目指しました。

どのくらい体現できたかはわかりませんが、不思議なことに、制約があるようでいて、とても自由に伸びやかに読むことができました。

中世ハープによる弾き語り

公式ホームページ( https://usagi-yu.com )でも熱く語っていますが、私は「圧倒的な静けさのなかにあって、情熱や熱き想いをにじませる朗読」を目指しています。

中世の物語、宗教的な物語を読もうとする際のアプローチは、この私の基本的なスタンスにあてはまっており、それゆえ迷いのない朗読ができるのかもしれません。

とても興味深く、刺激的で、「もっと読んでみたい」という気持ちに今溢れています。
こんな世界に出会えたことが幸せです。

会子さんが、シリーズ化を検討されているようなので、次の機会があれば、より厳かで静謐な朗読を追求していきたいです。

ご来場いただいたみなさま、会場の多目的喫茶店アイビィのみなさま、ありがとうございました。


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