精神科あるある【超主観】
はじめに
みなさんこんにちは!元気に通院してますか?
私はしていません。元気に通院ってなんだよ。
精神科にどんより通っていて、色々と『あるある』が見つかった気がするので、こういう記事を書きました。
私が思っているだけかもしれないですが、何かの参考になればと思います。(参考にならない状況の方が、たぶん良い)
予約編
・ネット予約より、電話予約のほうが絶対に良い
私は『予定の診察日をすっぽかす』ことがよくあります。
病院の皆さん本当にごめんなさい。
で、すっぽかした後日、唐突に「今日行くか~」と、めちゃ軽いノリで病院に行くことがあります。その際、ネット予約ページでは大体空いてないことが多いのですが、電話予約の場合、当日に予約をねじ込んで貰えたりします。(道徳的には良くない)
そして、ちゃんと予約をするにしても、ネット予約は時間が30分刻みだったりして、微妙に不便。電話予約なら、「〇〇時45分に行きます」みたいな、細かい調整が効くので、やっぱり電話予約が良いなと思います。
※重ね重ね、病院スタッフ様にお詫び申し上げます。
・初回予約の心理的ハードル、高すぎ
一般的な内科に予約する場合、「のどが痛くて」とか「息が苦しくて」みたいな、症状を一旦電話で伝えるターンがありがちですよね。熱がある場合などは、病院の対応も変わるので特にそうです。
で、精神科の場合なんですが、これなんて伝えるのが正解なんでしょうね?
基本的に「初診希望です。〇月〇日空いてますか?」以外言う事なんか無いんですが、『もし何か聞かれたら』ということを無駄に考えてしまって、面接前みたいな緊張感に襲われます。
※私の場合ですが、実際は電話口でアレコレ聞かれることはなく、病院に着いてから問診票に色々書く感じでした。多分どこでもそうです。
・予約前、無駄に精神疾患について詳しくなる
(特に初診の)予約の前に、精神科のホームページを見ることになると思います。
で、大体のページでは「ウチはこういう病気を診ることができますよ~」という具合に、病気一覧みたいなものが掲載されています。
それを見た一般人の反応は、おそらくこうです。
「わたしは、どれ?」
そうです。「こういう病気を診ますよ~」と言われても、自分が何に当てはまるのか知らんのです。そこで、興味もあることだし、色々な精神病や症状について調べたり、サイトを覗いたりするわけです。
多くの人は、そこで得た知識の1割も使うことはありませんが、調べていると、わりかし楽しいんですよね。
初診編
・心拍数が上がりまくる待合室
これは初回予約のパートで触れましたが、病院に着いてからも、面接前みたいな緊張感は継続しています。
というのも、やはり問診票を書く際に「どのような症状ですか?」と聞かれるからです。
皆さんは、完璧に、100%の精度で自己分析できる人なんかいると思いますか?たぶんめったにいないと思います。
でも、精神科で問診票を書く際は、人生について深々と回想し、「何が辛かったか」「困っているのか」みたいなことを延々と考えて、何を書けばいいのか迷ってしまう事があります。
「自分のことだし、100%伝えなきゃ!」
みたいなマインドがそうさせるのです。(私の場合これでした)
ここでは、『眠れない』『気分が落ち込んでいる』『気がすぐに散る』みたいに、今起こっていることを簡単に書いてしまいましょう。
本番は、診察室です。
・心拍数がまだ上がる!初めての診察室
目の前に医者がいる……という状況。
これ、思ったよりもプレッシャーがかかりますよね。
理由として色々あるんでしょうが、私の場合「仮病と思われたくない」という不安がありました。
自分の抱えている生きづらさとか、これまでの困難とか、そういうものをしっかり伝えられないと、なにか「軽くみられる」という不安があったのです。(何のプライド?)
また、そうでなくても、自分が精神的にどうか?というのを口頭で伝えることになるという、そもそも普通に難しいことを要求される訳です。
精神科医というのは聞き役のプロだと思うので、その辺はあまり心配しすぎなくてもいいのですが、やっぱり初診の不安感は今でも忘れられません。
※私の場合、どうせ口で説明しようとするとテンパって駄目なので、事前にA4サイズの紙に、困り事や症状、具体的な事例などを入力して持っていき、医者に見せました。参考までに。
・自分の意見や見解を伝えるのが怖い
医者の顔が怖いとか態度が怖いという訳ではなく、立場が怖く感じさせます。
要は、一般的な病院では「患者と先生」の関係性がありますが、
精神科では「自称患者と審査官」みたいな雰囲気を感じてしまうのです。
少しだけ触れた内容ですが、一般的な病院では、自分の症状を自分で伝えることができます。「熱がある」とか「のどが痛い」とか。
そして同時に「これは風邪だな~」という感じの、自分なりの推測が、それなりの信頼性をもってあるわけです。
ところが、精神疾患の分野なんて、基本的に我々は素人ですから、自分の病気について推測したとしても、信頼性が一ミリもありません。
「自分は発達障害かも……」と思って、その旨を伝えたとして、
医者に「それ君の能力がただ低いだけだよ」というカウンターパンチを食らったらどうでしょうか。
実際、そんなこと云う医者はいないと思いたいですが、そういう事を想像すると、なかなか自分で自分の事について話したり、意見を言ったりするのが怖くなります。
・初回診察ですべてが決まると思いがち
「お前はADHDだッ!!」という診断を受けたとしましょう。
なんとなく「じゃあ今後はADHDの治療として通院するんだな」と、意識が固定されます。
これは微妙に実態と違います。
あくまで私の場合ですが、最初にADHDと診断された後、数か月間で『適応障害』や『うつ病』がプラスされていきました。
要は、初回で伝えられなかった情報などから、次々病名が出てくることがありますし、転職や引っ越しで、環境が変わるなどの要因から新しい症状が出てくることがあります。
定期的に通院する中で、細かく現状報告をした方が良いんだと思います。
待合室編
・なんか普通……と思いがち
他人に対してめちゃくちゃ失礼ですが、なんとなく、精神科の待合室ってヤバいんじゃないか?という偏見を持っていませんでしたか?大声出す人がいたりとか、暴れる人がいたりだとか……。
これは初診の時には気づきませんでしたが、しばらく通院する中で「待合室、普通だな~」と思う瞬間がありました。
老若男女が、スマホを弄ったり、うたた寝していたり、壁の絵を眺めていたり、とにかく普通なんですよね。
精神科は認知症や物忘れの診察も行っている場合があるので、おじいちゃんおばあちゃんが割合的に多い感じがします。そのためか、超静かです。
・待ち時間、えげつないくらい長い
当日予約だろうが、何日も前に予約されていようが、待ち時間が基本的に長いです。これはどこの精神科でもあるあるなようです。
私が通っているところは、たぶんかなりマシな方だと思いますが、それでも15分~30分くらいの待ち時間があります。
長いところでは1時間以上がデフォルトなようです。
不思議なことに、混んでいても空いていても、大体同じ待ち時間な気がします。どういう原理なんでしょうね。
・時々受付から聞こえてくる『料金』にビビる。
お金を支払う時には、「本日のお会計は〇〇円になります」という旨のことを伝えられますよね。
待合室に座っていると、他人の診察料が聞こえてくることがあります。
精神科に通って日が浅い場合、ここで料金の安さにビビるタイミングがあります。
「本日のお会計は400円になります」とか聞こえてくるんです。
で、自分が支払う場面では、「1200円」だったりします。
これなんで?と思うかもしれません。
私は区役所で申請しましたが、『自立支援医療』という制度があり、これを使うと、指定の病院・薬局での支払いが1割負担になり、とんでもなく料金が安くなります。
医者に診断書をもらい、役所で申請書を書いて、諸々の書類を提出。
しばらくしたら『受給者証』というものを受け取れます。
これを持っていくと、支払いが安くなるわけです。
超助かるので、継続して通院する必要がある方は、是非。
診察編
・最近どうですか?と聞かれて困りがち
定期的に通院することになると、当然何度も診察を受けることになります。
そして、何度も「最近どうですか?」と聞かれることになるのです。
先述の通り、現状報告はしっかり行うべきなんでしょうが、やはりどうしても「どうもこうも……何も変わってないです!」と言うしかない時があります。
が、「何も変わってないです」なんて言ったら、せっかく治療してもらっているのに、意味がないと文句を言っているようで気が引けます。そういう時は、なんかモニョモニョと、うんうん唸りながら、恐る恐るあまり変わっていないことを伝えています。
逆に、本当にどうでもいいことでも(私の場合、noteを始めたとか、お腹の調子が良くなったとか)、医者に話すことがある日は気が楽になります。
・先生に話しかけるタイミング難しい
「最近どうですか?」と聞かれて、こちらが色々話すとします。
その後、先生は何か懸命にパソコンに向かってメモを取っているのです。
問題は、限られた時間の中で話したいことがある場合、パソコンをカタカタしている先生に話しかけていいのか?という、なんとも歯がゆい時間があるのです。
私は大体そういう状態になると、良い具合に話しかけられずに、ぼやぼやしたまま帰る場合が多いです。
皆さんはちゃんと話しかけてください。
・自分が楽になる選択肢について話しづらい
例えば病院の支払いが安くなる『自立支援医療制度』。
休職中でもお金をいくらか受け取れる『傷病手当金制度』。
ほかにも、休職に必要な診断書とか意見書とか……。
そういう、自分が楽になれる制度を使いたいと思っても、何故か罪悪感みたいなものが湧いて、医者に診断書作成をお願いするのをためらってしまうことがあります。
これは、やはり先述したような「自称患者と審査官」の意識が抜けていないからなのでしょうか。
「こいつ福祉に甘えようとしてないか?」とか思われたく無さすぎるのです。そんなこと思ったり、ましてや言ってくる奴なんて、ネット上にしかいませんが、どうしても不安に思うんですよね。
「障害基礎年金を申請したいです」とか、先生に言ったらぶん殴られないか?
こういう無駄な不安がまとわりついています。向こうから提案してほしい!!!!(わがまま)
・診察室の本棚、めちゃくちゃ気になる
私は、先生と顔を合わせずに本棚の方を見て喋る時があります。
人と目を合わせるのが苦手というのは多少あるかもしれませんが、本棚の内容が気になりすぎるんです。
「アナキズム入門……って、アナキズムに入門とかいう概念あんの??」
「このキヨシローみたいな表紙何???」
「これ興味あるけど本屋のどこに売ってんだろ~~~!」
とか、毎回気が散っています。ごめん先生。
薬局編
・薬局の人、なんかやさしく感じがち
薬局というのは基本、薬を受け取るだけの場所です。(聞きかじりの知識だと、医者が出す処方箋の内容が適切かどうか、チェックする役目が大きいようです)
が、そこで働いている薬剤師さんが異様に優しく感じます。
病院で緊張しているからか、もうすぐ帰れるからか、私の気が緩んでいるのは確かです。
「前回とお薬同じですね」とか、「新しいお薬出てますね。これは〇〇の時に飲んでくださいね」とか、説明してもらっても「ハイ」しか言えないのが、なんとも申し訳なくなります。
・失くしてごめん、おくすり手帳
薬を受け取る時に、持っていなければ『おくすり手帳』がもらえます。
薬の効果とか、飲むタイミングとか、副作用とか、そういうことを書いたシールを貼って貰えます。
そして、私はこれをよく失くします。
失くしたら、再発行できます。
しかも、薬局の窓口で「おくすり手帳失くしちゃいました」というと、その日の薬の受け取り時、すぐ貰えます。
今のところ、私は5回くらい失くしているでしょうか。
その分再発行してもらっている訳で、薬局のスタッフさんに呆れられていそうです。
本当に申し訳ない。
・病院と比較して、ちょっと暗い感じ
精神科の建物や内装は、大体白っぽく明るい感じがしますが、薬局ってなんか薄暗くないですか?
私はそっちの方が落ち着くので好きです。
浅いあるある。
・もう知ってます……とは言えない
たまに新人の薬剤師さんが、「この薬はこういう薬で、〇〇時に飲んで~……」と丁寧に解説してくださるときがあります。
職務を全うしていただいているところ申し訳ないのですが、もう知ってます。その薬は数か月間くらい飲み続けています。
が、そんなことは言えません。
そういうわけで、不毛な時間が生じるときがたまにあります。(おくすり手帳を渡していても、発生するときはします)
お仕事編
【お仕事編の前書】
筆者は、グループホームスタッフ(自立支援員・相談員)として、超短い期間ですが働いていたことがあります。
簡単に言えば、利用者さん(主に精神障害者)の身の回りの世話や、通院支援、行動記録作成、書類申請の代行、入院支援……等々をする仕事です。
要するに、精神科病院に
患者として通院することがありつつ
仕事として患者さんに付添いで行くこともあった。
みたいな感じです。
そういう感じの視点は少し珍しいと思うので、その視点からのあるあるを書いていきます。
・同業者を無意識に見つけがち
患者として待合室で待っている場合に、中年くらいの患者さんと、若い付き添いの方が横並びに座っている時があります。その何でもない光景に無意識のうちに着目してしまいます。
そして、「ひょっとして」と思ってよく見ると、大抵付き添いの方は名札を付けています。
そういう、生活支援員らしき方を見かける度、心の底から「お疲れ様です」と思っています。
・同じ職場の人が居たら、という恐怖
私が普段通っている病院は、職場からは結構離れています。
職場の利用者さんは、基本的に私が行く病院には行きません。
しかし、2名ほど私と行く病院が被っている利用者さんもおり、待合室で待っている最中「頼む、今は居ないでくれ」と祈ることがあります。
基本的に利用者さんの通院にはスタッフが付き添うので、ばったり同僚と会うかもしれないのです。
私が通院していることは主任以外には黙っていましたから、本当に会いたくなかったのです。幸い、退職するまでに利用者さんや同僚と出会うことはありませんでした。
・この書類書いたことある!現象
ちょっと趣旨がズレますが……基本的に、役所などに何か申請をする場合、自分で書類を書く必要があります。
この記事に度々出てきている自立支援医療の申請書などは、初見では本当に
「どこに何書けばいいの?」ってなるくらい、面倒くさいし、一般的な申請書類と異なる点があります。(病院の名前と住所を指定したりとか)
が、私の場合、そういうダルい書類を仕事で作成する機会がちょくちょくあったので、自分の分を申請する際に「これ仕事でやったやつだ!」とあっさり書けてしまいました。
こういうのは他の業種でもありそうですが、なんか得した気分になりますよね。
・この薬飲んでるわ~現象
私の職場では、一人ひとりの利用者さんについて、ありとあらゆる情報が記録されていました。
その中には、その利用者さんが普段飲んでいる薬などの情報があったりします。また、通院に付き添いする際には、処方された薬を一旦こちらで預かったりもします。
そういうものに目を通す際、よく「この薬私も飲んでる!」という共感が出てきます。
私はADHDとかうつ病とか不眠とか、いろいろ抱えているため、薬の種類も結構多いです。
それもあって、結構利用者さんと服用する薬が被っていることが多いです。
仲の良い利用者さんには、自分も精神科に通っている事をひっそり伝えたりしていたのですが、同じ薬を飲んでいることが分かると、「眠気結構来るよね~」とか「起きた後口の中苦いよね~」という具合に『副作用トーク』ができたりします。
・精神病棟に、第三者として入るのは怖い
多くの人は、精神科といえば、これまで書いてきたように、診察を受けて薬を貰って……という場所を思い浮かべると思います。
が、一般的な病院に、入院用の病棟があるように、精神科には精神科の病棟があったりします。いわゆる精神病棟です。
センシティブな話題になりますが、自傷癖や希死念慮が強い患者さんなど、放っておいたら危ない、という感じの人が精神病棟に入るイメージがあります。
※ちなみに私の職場では、利用者さんが急に自分から『入院したい』と言い出して入院の手配が行われたこともあるので、自己申告でも入れるようです。
私は幸いにも、今のところ患者として精神病棟に入ったことはありません。
が、やはり生活支援員の仕事で入るタイミングがありました。
入口はがっちり施錠されていて、病院スタッフがドアを開け、危険物持ち込みが無いかどうか荷物検査をしてから入る感じです。
この雰囲気は、また別の記事で書くつもりです。
とりあえず簡単に言うと、殺風景で不気味なのに、やたらと明るいのです。
感覚的に『怖い』という言葉に近い心象です。
自分も精神科に通っていますから、何かきっかけがあれば、ここに入ることになる可能性がゼロではない……という状況も、怖さを増しました。
皆さまは入院が必要になるまで気張らないよう、お気をつけて。
・第三者として聞く医者の話、頭に入らなさすぎる。
これは、私が新人であったからこそ起きたことかもしれません。
利用者さんの付き添いでは、スタッフも一緒に診察室に入ります。
そこで、利用者さん本人が先生へ話すときもあれば、スタッフから最近の様子などを伝えることもあります。
その辺は問題ないのですが、先生と利用者さんが会話している最中、第三者である私には、なーんにも話が入ってこないのです。
そこは仕事なんだからメモ取れよ!と思うかもしれません。
その通りなんですが、何というか、話している内容は別に病気とか関係なく、世間話みたいな内容なのです。
そして、その世間話の合間に突然病状の話とか、困りごとのあれこれとかが入ってくる訳です。
一応聞こえてきた単語を書き留めているのですが、毎度毎度、結局何が要点なのか理解するのに苦労していました。
まぁ、自分で自分の事を話すだけでも難しいので、他人の話を理解するのはもっと難しいという訳です。
※ちなみに先輩社員に「基本、毎回同じような事話してるから、そこまで気に留めなくていい」と教えられました。それはそれでいいのか?
おわりに(自己紹介)
以上でこの記事はおわりです。
最後に、自己紹介をします。自己紹介なのに何故最後かって、皆さんは私の自己紹介には興味がないだろうし、でも私には自分を知ってほしいという意思があるためです。折衷案。
改めて、兎の耳と申します。趣味はゲームです。
毎度記事の最後に自己紹介を書いており、これで7回目です。
今後も何かしら書くと思うので、よろしくお願いします。