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素人土木ICT#15【3D設計データ作成のコツ#1(概説)】

「3D設計データ作成のコツ」と銘打つと、お前はいったい何者で何様なんだとツッコミが入りそうだが、メモ代わりなので構うまい。ちなみに何様だと言われても「俺様だよ^^」としか言いようがないが。

3D設計データを現場に持ち込むだけでかなりの生産性アップにつながる事は再三述べてきたところだが、これからは具体的な事例等も踏まえていこうかなと思う。とりあえずシリーズ化します。シャープが多いね。

内容的には業界1年生や2年生で「君若いんだしICT業務やってよ」と無茶振りされている層を対象としている。自分がそうだし。

さて数年発注図を3次元化してきて、コツはもとより要点的なのもつかんできたように感じる。

3D設計データ作成業務の原則

〇適時性

〇正確性

〇並行性

とまあ心構え的なものであるが(幕僚活動の原則のパクリなどと言ってはいけない)、3点挙げたい。

適時性

現場で使うモノなので、間に合わなければ話にならないのは言うまでもない。

3D設計データ作成業務に慣れてくると、「より綺麗に」「より複雑な形状を再現」といったふうに「色」が出てくる。=作業工程増加なわけだが、これは担当者のオ〇ニーでしかない。

真に必要な強度のデータを必要な時期に提供する事を常に意識せねばならない。

急遽「排水構造物の通りを見たいからデータ頂戴」なんていう事も多いだろう。そんな時は「通り」だけでよいのだから、横断データ抜きの線形データだけ渡せばよい。単純なデータでいい場合の方が多い。

正確性

作成するデータは当然の事ながら正確でなければならない。工事基準点等は正しいか、平面図は既知点設定の間違いがないか、平面・縦断・横断面図それぞれ整合性が取れているかetc

現場はナマモノなので、日々状況は刻一刻と変化している。図面の差し替えも珍しくはない。出来上がってから「あれ、これじゃなかった??」からの手戻りは避けたい。現場担当者との密な連携は必須である。オ〇ニーは家でだけすればよい。大抵の仕事は一人では完結せず。

さらにソフト操作上の凡ミス(オフセット機能などが多いか)によるデータ間違いは出来形に決定的な影響を与える為避けたいところ。

一通り作成したら、平面・縦断・横断形状の照査は確実に実施しなければならない。発注図面との重ね合わせが分かりやすくてよいだろう。横断は計画層を「横断SIMA出力」すれば簡単に重ね合わせ可能である。

とにかく正確に2D図面を3D設計データに変換すればよい。

3D設計データ作成業務は、「作成(モデリング)」ではなくただの「変換」業務である。変換に徹すべきなのである。
発注図によっては当然つじつまの合わないところもあり、多分に頭を悩ませる場合もあろうかと思うが、それはそれで照査で上げるべき事項(又は妥協して適当にでっちあげる)だろう。

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並行性

人によっては苦手とするであろう原則である。

ICT業務をフルでやっていると、施工計画書や3次元測量、3D設計データ作成、ICT建設機械のセットアップ、L10N etcとマルチタスクを行わねばならない。これらは全て序盤における業務であるので、並行的に行えるのが望ましい。もっとも仕事全般そうであるが。

さらに3D設計データ作成自体も、いくつかの現場分を同時に作成する必要性も生じることだろう。

しかし我々人類、原則的に手指は10本、頭は一つ、目は二つしかない。

「マルチタスク」というとなにやら格好がいいが、真の意味のマルチタスクは常人には出来ない。出来ている風に見えるのは、所詮は優先順位を適切に付けて順次に処理しているだけの事である。

3D設計データ作成業務は、必ずしも当初に完全に完成させなければならない、というケースは少ないのではないだろうか。当初とっかかり区間の半端な測点までのデータを作り、厄介な箇所を後回しにしてから他に積んである業務を進めてもいいだろう。

一つの事にこだわるあまりに他の仕事が滞る事はあってはならないのだ。

まとめ

私が3D設計データ作成を始めてから早くも3年程が経った。最近は簡単なデータであれば社員に任せるようにしているが、なにせ零細企業なので他社員も忙しい。結局私が・・・となる。

自社変換の際、手が遅いのは何故か。

外注すると高いのは何故か。

結局はこなした数なんだろう。まだまだこれから。

次回からは具体的な事例を交えて作文作ろうかと思います。。。。

おわり

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