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素人土木ICT#1 【うちさあ、3Dのソフトウエアあんだけど見てかない?】

 ソフトウエア選びは重要である。ましてや門外漢が操作するとなると、ますます重要度が上がる。

 一つ間違いないのが、どれを使っても吐き出すデータは同じであるということ。LandXMLデータといい、世界共通(らしい)のデータ形式だ。

 零細貧乏ICTをするならハッキリ言ってこのデータ形式さえ作られれば当面十分である。これだけでも点と高さの2次元管理から大幅飛躍である。将棋→プレステ程のイノベーションと言えば分かりやすいか。

 私のクソ狭い知見では、上記データを垂れ流すソフトは国産では2社あり、福井コンピュータ建設システムがある。

 うちは建設システムのデキスパートシリーズを既に導入していたため、必然的に3D設計データ作成ソフトとしてSiTECH 3Dを選定
 
 中小零細では福井コンピュータのEX-TREND 武蔵シリーズが優勢な気がしないでもないが、ここではSiTECH 3Dの事しか書かない。比較は出来ないので悪しからず。

 3D設計データの構成要素や考え方、作成要領は上記添付ファイル(国交省HPより)「TSを用いた出来形管理要領(土工編)平成24 年3 月 国土交通省」が分かりやすい。

 先ずはTS出来形管理要領をしっかり押さえてから一連のICTに乗っていくべきであるし、後々の基礎となる。

 というのも、どうも「ICT!点群ガー」「施工図作成ガーwVRガーw」「3Dモデリングガーwww」「BIMガーwww」「CIMガーwww」というのが前に来すぎていて、こんなのは行き過ぎると現状、道楽の域を出ないと思料する。

 工事評定点が大して上がるわけでもなく、発注者も求めていないケースが多い。業務委託・代行受注を目指したところで労力が大きく大して儲からない。僕たちは零細なんだ!人も!金も!物も!カツカツなんだ! あ、大手様や地場デカめゼネコンさんはお帰り下さい。

 
本気で生産性を上げるのならば、極力低コストで済ませるべきである。

 さて、上記画像は先の「TS出来形管理要領」の抜粋である。見ての通り、TS出来形で使用する3D設計データはワイヤフレームである。出来形管理箇所のデータがあれば事足りるため、「基本的」には平面線形・縦断線形・出来形横断面形状の三要素で作成する。

 このデータにはが存在しない為、このままでは3D施工機械による施工や3D施工管理(面管理)は不可能である。(不可能でもないが)

 しかし、この作業はICT施工で使用する3D設計データ作成に欠かせない(共通)作業であるため、先ずはそこら辺の分かりやすい現場(路体盛土工など)に本TS出来形データを持ち込み、TSと共に使ってみることをお勧めする。

 ここまで来たらICTの60%は理解したと言っても過言ではあるまい。

 TS出来形データを使用して、測点毎自動振り分け機能を活用した現況横断測量丁張等もかけることが可能である。これらに関わる労力は1/2以下になるだろう。

 TS出来形管理に供するTSLandXMLデータ作成機能は基本的にデフォルトか安く手に入る(建設システム「現場大将」福井コンピュータ「EX-TREND 武蔵」)為、条件によっては今日からでも出来る生産性アップ施策である。


 次回(時期未定)は続いてソフトウエアに関する雑感を述べようかと思う。


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