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素人土木ICT#18【TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理の罠】

品質関連の事は書きたくないなあ、嫌だなあと思いつつ筆を執る(キーボード)

さて表題の通りですが、これってどうなんでしょうね?

個人的には現場をめちゃくちゃ選ぶ工法だと思います。

盛土の締固め管理には、品質規定方式と工法規定方式があります。

TS・GNSSも用いた盛土締固め管理は、後者の工法規定方式にあたるというのは特に説明は不要だと思います。

工法規定方式は施工に先立ち、試験施工と現場密度試験を経て所要の品質を確保するため、使用機械・締固め回数等を規定するものです(土木施工管理の試験に出るゾ)。

盛土材が変わらない、だだっ広い一方向のみの盛土施工であれば素晴らしい工法でしょう。

現に盛土材がトンネルズリで延長も幅員も大きな箇所では管理は楽でした。

問題は、日々の盛土施工箇所が付帯工との兼ね合いでバラバラ、搬入されてくる盛土材もコロコロ変わる場合です。構造物も多い。Cクラスの案件だとあるあるだと思います。

盛土材が変わる場合(変わる可能性がある)は搬入前に試験施工を行わなければなりません。

盛土施工箇所が日々変わる場合はオペレータは大変です。なにせまき出し管理写真に供する標尺は1箇所/200mにしかありません。

結局、標尺だらけになるという。

過転圧の問題もあります。段取りを工夫しても、どうしたって踏んでしまう所が出てくる。規定回数以上をカウントしないように設定する事も出来ますが、まあ~、発注者に怪しまれますよねと。

過剰管理なんだと思います。全部見えます。ログにも残ります(ログを見る奇特な方はいないと思いますが。)

従来通り、一部分を現密でやるかといってもICT盛土単価内なので設計変更が必要です。

全数ICT転圧管理とか正気ではありません。

法肩はどうするんでしょうか。構造物近辺は?

全部10t級土工ローラでやっつけられるのでしょうか。

結局、現密試験も併用しなければならないのです。

「盛土工指針」「TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理要領」「施工管理基準及び規格値」等々、様々な資料や基準とにらめっこしつつ、工法を決定していこうねというお話でした。

以 上


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