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抜ける髪あれば生える髪……あり?【はじめての入院】

こんぺこ~
ぺこらです。前回に引き続き脱毛症についてのお話です。
さて、前回大学病院を受診し、自己免疫疾患の重度の脱毛症(全頭型)と診断され、ステロイドの飲み薬と塗り薬の治療が始まりました。しかし、そう簡単には脱毛は止まらない。そして、治療ステップはどんどん上がっていったのです。

1.走り出した車はそう簡単には止まらない

毎食後の飲み薬、朝晩の塗り薬。
塗り薬には強力なステロイドが入っていた為、使った後は必ず手を洗うように言われていました。内心そんな強力なものを塗って大丈夫なのだろうか?と不安になりつつも藁をもつかむ思いで毎日塗り続けます。1本でも多く残ってほしい。そう、強く願って。

けれど。

願いとは裏腹に髪はハラハラと落ちていきました。毎朝起きる度に枕に絡まる髪を拾い、お風呂場の排水溝はホラー映画のように髪でいっぱいに。肩まで伸びていた髪はショートカットになり、手で頭を触れば最初から髪がなかったかのようにつるつるの皮膚がそこにあります。
そうして、見た目からも髪が薄いことがわかるようになった頃、主治医からステロイドパルス療法の提案を受けました。

2.ステロイドの点滴

ステロイドパルス療法とは、500~1000mgのステロイド薬の点滴入院治療です。期間は3日間。
ステロイドとは、元々体の副腎(ふくじん)という臓器で作られるホルモンのひとつです。しかし、大量に接種することで起こる副作用もあり、量を調整する必要がある為に治療は入院して行われます。

ステロイドの主な副作用は、
・免疫力の低下
・ステロイド糖尿病
・顔が真ん丸に晴れ上がってしまう満月様顔貌(ムーンフェイス)

などなど

特に私がステロイドパルスを提案されたのは2020年4月。丁度感染率があがってきた頃です。

免疫力が低下してしまうのは怖い。けれど、それ以上に髪が抜けるのが怖かった。
いつの間にか鏡で自分自身を見れなくなり、抜けていく髪を見る度にまるで自分が自分でなくなっていくような感覚。

一生治らないのでは?
二度と人前で帽子を脱ぐことはできないのでは?

毎日がどうしようもなく悲しく、脱毛を止められないことが苦しかった。
そして、私はステロイドパルス療法を決断します。

3.初めての入院

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私は、それまで大きな手術も入院もしたことがありませんでした。ステロイドパルス療法を選択したとはいえ、感染症の流行している時代。不安がない訳ではありません。

まず、感染対策の為に入院中の面会は完全NGでした。友人はもちろんのこと家族ですら面会することはできません。
洗濯物や欲しいものの受け渡しはすべて看護師さん経由。私は休憩室でZoomを使って家族と連絡を取り合っていました。便利な世の中ですね。

肝心のステロイドパルス治療ですが、点滴は、1日2~3時間
毎日行うので腕には常に点適用のチューブがつけられ片腕は上手く動かせません。寂しさを紛らわす為に持っていったぬいぐるみが腕を置く台に丁度良く大変重宝しました(笑)
痛みは特になかったのですが、体力が落ちるのかいつもより眠気を感じました。

そして、食事の前には、血圧と血糖値のチェック。
正直、これが一番ドキドキしました。というのも血縁に糖尿病持ちが多かったので、いくらステロイドの副作用とはいえ、糖尿病だけは気を付けたい。毎回記録を取っていましたが、どれも正常値。食事制限もなく3食美味しくいただくことができました。

お風呂は、感染対策の為にシャワーのみ
予約表に名前を書いて30分単位で利用することができました。
ただ、毎回看護師さんに水濡れ防止にチューブにビニールを巻いてもらわなくてはいけなかったので2回程度しか利用しませんでした。

肝心の副作用はというと、顔の腫れは多少あったものの他の副作用はでませんでした。おかげで、予定通り退院することができ、初入院は無事終了となりました。


ただ、ステロイドパルス療法をしたとはいえすぐに効果がでる訳もなく……
まだまだ脱毛症治療生活は続くのでありました。今回はここまで。
ではでは~。

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