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【コンペ応募作品】星座になった猫のおはなし

ランサーズのコンペにて、提出していた作品です。
結果は残念ながら不採用だったのですが、自身の作品としてサイトに公開可とのことだったため、せっかくなので掲載いたします。

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ある時、神さまと一緒に世界中を旅した猫がいました。
彼らは互いが互いにとって唯一の存在でした。

というのも、神さまは生まれつき目が悪く、猫は足が弱くて歩けなかったのです。

「神さま、僕はあなたの目になるよ。そうしてこの目で見たもの全てをあなたに伝えてあげるよ。」
「それはとっても素敵な提案だね。猫や、それでは私は君を連れて、世界中どこまでも旅をしよう。」

どこへ行くにも何をするにも二人はいつでも共にありました。

しかし、月日が流れていくうちに、次第に猫は年老いていきます。
丸くてキラキラと透き通るような瞳にも、段々と光がなくなってしまいました。

「僕はもうあなたのことを助けてあげられないね。ごめんね神さま。」

悲しむ猫に、神さまはこう言いました。

「そんな悲しいことを言わないでおくれ。君がいてくれただけで充分だったんだよ。
そうだ、君が次に生まれ変わる時には、きっと星に変えてあげよう。
そうしたらどんなものだって見えるし、また二人で一緒にどこへでも行けるよ。」

そうして猫は、夜空に輝く星座となって、神さまと一緒にいつまでも皆を見守り続けるのでした。


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