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まとまらない気持ちは、まとまらないままで。
先日、夫の祖父がなくなりました。
なくなる一週間前に、体調が悪いと連絡が入り、もう長くないかもしれないと。連絡を受けたその日のうちに夫は荷物をまとめて、息子を連れて新幹線にとびのって遠方の義実家へと向かいました。
わたしも行こうかと聞いたけれど、仕事が詰まっていたのと、義実家がバタバタしていてわたしが行くと仕事を増やしてしまいそうだったので、夫と相談して、ひとり家に残りました。
祖父は入院先のベッドで、声はほとんど出せず、問いかけにもうなずいたりうなずかなかったりだったそう。
そして約1週間後、「今なくなった」と連絡が入り、翌朝いそいで仕事の調整をして、今度は家族3人で新幹線にとびのってお通夜・お葬式に参加しました。
身内だけのこじんまりとした式でしたが、そこでいちばん泣いていたのは、夫でした。
子ども時代、土日はほぼ毎週祖父の家に預けられていたという夫。色んなところに連れて行ってもらって、沢山かわいがってもらって。一緒に過ごした思い出が沢山あったんだろうと思います。
数日経っても、ふとした瞬間に思い出してしまうようで、「つらい」と顔をゆがめることがあります。
普段夫の涙をみることはほとんどなくて、いつもなぐさめてもらう側のわたし。気の利いたことなんて何もいえなくて、ただ、うんうんと聞くだけ。
わたしはどんな対応をするのがいいんだろう、とずっと考えていたけれど、ふと、思いました。
わたしは、お葬式とかそういった儀式のたぐいは、残された人のためにあるものだと思っています。ちゃんとお別れの挨拶をすることで気持ちを整理して、進んでいくためにするものだと。
夫は、ちゃんとお通夜も葬儀もしっかり参加して、みんなと思い出を分かち合って、泣いた。
だから、きっと大丈夫。いそがなくてもいい。わたしは、ただ、話したいときにいつでも話をきいてあげれるようにしよう。
そうしたら、きっと、夫のタイミングでまた進んでいくのだろうと。
もやもやした気持ちや、悲しい気持ちは、なにかとすぐに解消したくなってあれこれ手を出したくなってしまうけど
まとまらない気持ちは、無理にまとめなくたっていい。時間をかけて少しずつしかまとまらないことだって、きっとあるよね、といまは思っています。