ジョンソン・エンド・ジョンソン決算発表(2024年7~9月期)
「バンドエイド®」や「リステリン®」、化粧品の「ドクターシーラボ」など消費者向けの製品によって、私たちはジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson、以下 JNJ)という企業を認知していますが、医薬品から医療機器まで手がける(むしろこちらがメイン)世界トップクラスのヘルスケア企業です。
1886年に創業した JNJ は外科用の消毒用品からスタートし、M&Aも駆使しながら事業領域を拡大し、医薬品、コンシューマーヘルス、医療機器という3つの事業セグメントで幅広く事業を展開してきました。
2021年には新型コロナワクチンとして1回接種型のワクチンを開発・提供しましたが、安全性への懸念や供給体制の問題から利用は広がりませんでした。
また、2021年には冒頭であげたブランドを含むコンシューマーヘルス部門の分社を発表、23年8月に完全な独立会社ケンビュー(Kenvue)としてスタートし、上場も果たしています(S&P500にも採用)。一方で、23年に入り、心臓ポンプメーカーのアビオメッド、心血管治療のショックウェーブ・メディカル、心不全治療のV-Wave社を相次いで買収し、医療機器における循環器分野の強化を図っています。
アメリカには毎年配当を増やしていく企業が多く、50年以上、毎年増配を続けている企業が40社以上あります。この連続増配は、投資家からの注目も高いポイントですが、JNJ は今年で連続増配62年となる超安定成長企業です。
四半期決算概要
JNJ は10月15日に、2024年7~9月期の四半期決算を発表しました。概要は以下の通りです。
売上高
売上高は224億7100万㌦で、前年の同じ期と比べ5.3%増加しました。市場の予想(Yahoo Finance)の中心値が221億6000万㌦でしたので、予想をわずかに上回りました。
米国での売上高が7.6%の増加、米国外は為替の影響もあり4.6%の増加となっています。
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