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エヌビディア決算発表(2024年8~10月期)

全世界が注目していたであろうエヌビディア(NVIDIA Corporation)の決算が発表されました。詳細は後述しますが、売上高・利益ともに予想を上回り急成長が続いていることが確認されました。

にもかかわらず、決算発表直後の時間外取引(アフターマーケット)では株価は一時5%下落するなど、さえない展開となりました。期待値が上がりすぎて、予想を上回る決算でもサプライズではなかった、ということのようです。

あらためて、エヌビディアとはどういう会社?

エヌビディアは、アメリカのテクノロジー企業で、主にGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)や人工知能(AI)向けのプロセッサ、システムソフトウェア、開発ツールなどを提供しています。

1993年に創業したエヌビディアは、当初は3Dグラフィックス・プロセッサの設計・製造としてスタートしました。その後、1999年に発売した世界初のGPU「GeForce 256」の成功により急速に成長し、グラフィックス技術のリーディングカンパニーとしての地位を確立しました。

GPUは高性能な並列処理に適していることから、ゲーム向けとしてだけではなく、科学計算やディープラーニングなどの分野への提供を開始しました。特に、ディープラーニングにおいては、高速な計算が求められるため、エヌビディアのGPUは世界中の研究機関や企業で広く利用されています。

現在、エヌビディアはグラフィックスカードやGPUを提供するだけでなく、データセンター向けの専用ハードウェアやソフトウェアも開発しており、自動運転技術、仮想現実(VR)、AI(人工知能)、データセンター向けの高性能コンピューティングなど、多岐にわたる分野で事業を展開しています。

とくにAIに関しては、あらゆるビジネスにおいて活用への期待が高く、急速に需要が拡大しています。そのため、AIを支えるGPUなどの技術で圧倒的に先行し、データセンター向けのGPUで世界シェアの9割以上を占めるエヌビディアへの期待は高く、それだけに大きな注目が集まっています。

また、AIを組み込み活用させるサービスでは競争が激しくなっており、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)やマイクロソフト、グーグルクラウド、オラクルなどIT大手との協業拡大・強化も増えてきています。この11月にはソフトバンクとのコラボレーションも発表しています。


四半期決算概要

エヌビディアは11月20日に、2024年8~10月期の四半期決算を発表しました。概要は以下の通りです。

決算資料より作成

売上高

売上高は350億8200万㌦で、前年の同じ期と比べ93.6%増とほぼ倍増となりました。当然、四半期ベースの売上高としては最高を更新しています。

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