Umezawa is back!!!! 哲子ドライブ、ネオ神河を走る
哲子ドライブって何?
哲子ドライブとは、カラデシュ~ドミナリア期の半年間、スタンダードに登場したビートダウンデッキのことである。
序盤は《逃亡者、梅澤哲子》の能力でブロックされなくなった小型クリーチャーでライフを削り、最後は《楕円競争車》で一気に刈り取る変則的な動きをする。
しかし、《逃亡者、梅澤哲子》のような弱さを強さに変えるカードは、引けなかったときに試合運びが非常に不安定になってしまう上に、シンプルで強いクリーチャーを採用しづらい。そのため、位置づけとしては環境外の、その中でも『更にひどい』デッキに位置する。
とはいえ、新カードによって、ある日突然意外なデッキが強化される可能性はゼロではない。
わたしの手に哲子ドライブがある限り、清純なるミラディンを取戻す希望は残っている。
ちなみに、梅澤哲子の先祖は神河出身であり、ネオ神河では狙いすましたかのように機体が強化された。これはきっと哲子ドライブにも新しい収穫があるに違いない。
そんなわけで今日は神河:輝ける世界のカードで優勝していくことにした。
神河:輝ける世界カード評価
狐の腕利き
《楕円競争車》は《逃亡者、梅澤哲子》を引けなかったときの脆さが課題である。タフネスが1しかないのでブロックされた瞬間、バラバラに大破してしまう。
しかし、壊れるより先に先制攻撃で撥ね飛ばしてしまう場合は話が別である。6点、先制攻撃、トランプルに割り込もうとする者など居ないだろう。実質的なブロックの拒絶である。
ちなみにカラデシュの《変速の名手》も先制攻撃を付与できるので、機体重視で《逃亡者、梅澤哲子》不採用の哲子レス哲子ドライブを組んでも面白い。
現実への係留
《逃亡者、梅澤哲子》の代わりを見つけるのと同じぐらい《楕円競争車》の代わりを見つけるのも重要である。しかし、クリーチャーか搭乗1の機体、パワーが高くタフネスは1などと条件をつけていくと、残念ながら神河には代わりは居ないようである。
しかし、《現実への係留》なら5枚目の《楕円競争車》として申し分ない。マナ総量が同じなので展開を阻害しないのも優れている。生け贄こそ必要だが、大抵の哲子ドライブは4マナ以下が厚いデッキであるため4ターン目に使うことは困難ではない。
難点を挙げるとすれば、《楕円競争車》自体が、数ある機体の中で『更にひどい選択肢』であることだろうか……。
毒血勢団の口封じ
忍術を持つクリーチャーは、ブロックされなかったときに報酬が得られるデザインがされているが、《毒血勢団の口封じ》は相手の場にクリーチャーが居るときこそ使いたいので「ブロックされない能力」が特に優秀である。
採用する場合は、除去で相手の展開を阻害しながら、機体の除去されづらさでじわじわ追い詰める難易度の高いデッキになるだろう。《大群の妨害工作員》が再調整されていなければ、ヒストリックで撹乱的哲子忍者ドライブが組めたのだが……。
霜剣山の製錬者
毎ターン3/1速攻を供給し、邪魔され無ければ3ターンで18点のライフをもぎ取る高いクロックを持ったナイスカードである。一方で、マナと生け贄が必要なことから、安定して能力が使える頃にはブロッカーが並んでおり、ダメージが通らないことも多い。
《逃亡者、梅澤哲子》はそんな問題を解決する黄金の鍵となる。構築段階で生け贄の為のアーティファクトに気を遣う必要があるが、アーティファクトにアクセスする手段がデッキに増えれば、自然と《楕円競争車》も使いやすくなるので無駄ではないだろう。
青銅の棍棒
タフネス修整無しでパワーを強化できる装備品。マナを注ぎ込めば+1,+3,+6,+10と大きな力を得られるようになる。
《逃亡者、梅澤哲子》には装備させたくないので、他のクリーチャーと合わせて使う必要がある。装備コストは軽いので、最悪《楕円競争車》に毎ターン装備しても良いかもしれない。
総評
既存の哲子ドライブをそのまま強化できるカードは見つからなかったが(《鏡割りの寓話》は入れても良いかもしれない)、青白機体型の構築が見えてきたのは哲子界隈だけでなく、機体界隈にとっても福音であっただろう。新しいカードを存分に楽しみたい。
今回ピックアップしたカードは全てアンコモン以下である。哲子ドライブはパワーの低いデッキであるため勝てる戦場が中々無いが、MTGArenaでヒストリックの職工イベントがあれば遊んでみてほしい。
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