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シード起業家と詐欺師は紙一重!?
「起業家なんて詐欺師みたいなもんだろ!?」
と
友人の結婚式の待機室に向かうエレベーターで
居合わせた2人が会話をしていて、
つい聞き耳を立ててしまった。
正直、言い得て妙だなぁとも思った。
特に「シード期のスタートアップの起業家」は、
自らが身を置くマーケットに対して仮説を立て、こういうことを実現しますと言って、
人からお金を集めるわけである
正直、何も根拠もなければ、
将来それが実現する可能性なんて、
ましてや、
期待通りの企業価値が将来つく可能性なんて
前スタートアップをならせば
1%-2%程度だろうけれど
そう考えると、
やってる事は詐欺師みたいなものだ
詐欺師と違うところは、
本当に騙そうと思っていたかどうかと、
実現しなかった場合に誠実にその後の対応を
するかどうか位のものだろう
しかも、
「人のお金で何かやってやろう」位の
図太い精神の持ち主でなければならない
お金を出してもらったからには、
ちゃんと報いなければ、
といった責任感を強く持った人「じゃない方」が、
むしろ適性があるんじゃないかとすら思う
(当然株主へのリターンを踏み倒そうという人にお金は集まらないのだが)
アントレプレナーシップ学部と言う
起業家精神を育む学部の教員として、
学生たちと接する機会が多いが
本当の意味で「起業家として適性がある」
「企業家になるべきだ」と思うような人は
本当に一握りだと思う
なので、学生にはいつもこう言う。
「何かことを起こさなければと言って、
肩肘張る必要もない」
「何かことを起こそうとする人を全力で応援できる。そんなリーダーシップを発揮する人になれればいいんじゃないかな。」
と。
とは言え、
いつか自分の教え子の中から
あいつは詐欺師だ!と言われる位、
面白い壮大なことをぶち上げて
色んな人を巻き込んで
世の中にインパクトを生み出す
そんな起業家が出てくることを
楽しみにしている。