#32 未経験職種へのジョブチェンジこそ、第三者のアドバイスを。
直近1,2年での中途採用市場では、即戦力の人材確保に重きを置かれており、未経験者の転職は向かい風の状況になっています。(もちろん業界にもよりますが。)
そのため、未経験職種への転職を目指す上で重要なのは、入念な逆算をした上で自分をPRすることです。
転職に慣れていない人の多くの自己PRは、
自分主観での苦労した経験や「売上○位、○千万円」等のわかりやすい実績に頼ってしまいがちですが、
意識すべきなのは、自分の言いたいことではなく、相手の求めていることを伝えること。
いくら他職種での努力や成果を並べたところで、「それを御社でどう活かせるか?」という提案を自分からせずに、相手任せにするのは単なる甘えです。
そこで、「未経験だけども、自分を採用するメリットはこれです!」と自信をもって提案するためにも、第三者からのアドバイスと情報収集が超重要なのです。
目指す職種で既に活躍されている人、その分野に精通するキャリアアドバイザーと話すことで、自分が転職後に働いている超具体的イメージや、選考通過のためにアピールすべき経験の整理に繋がります。
詳しい人との対話の中で、
「自分がいざその職種に就いた際に、日々どんな業務に携わり、どんな工夫をして、どうやって結果を出していくのか?」を映像レベルで想像したり、
「これまで培ってきたこのスキル、考え方は次の職種に転用できそうだな」という観点で、自分の経験を棚卸しすることが、心強い武器となります。
また、人事との一次面接時に必要に応じて、「御社の採用の背景、求める人材像を教えてください」と聞いてみて、次回以降の面接で「御社の採用背景から、自分の〇〇の経験を活かせると思います。」と伝えることで、攻めの自己PRができます。
例えば僕自身の転職では、有形商材の法人営業→キャリアアドバイザーに転身する際にアピールした点の1つに「状況に応じた適切なKPI設定能力」がありました。
当時は人材業界での経験は全くありませんでしたが、
原価や物流コストのかかる有形商材での営業活動の中で、訪問件数や売上だけでなく、粗利率、荷造運賃、広告宣伝費などの複数の指標の中から、その時々の課題に応じて有効なKPIを設定してきた経験は、
キャリアアドバイザーでの、面談件数、書類提出数、面接通過率等の複数の数値から適切に目標を見定めるという作業に親和性があると考え、これを1つの武器として転職活動をしていきました。
何事も相手の立場に立って考えることが大切で、
面接においても、「どうしたら採用側が合否を判断しやすいか?」という視点でアピールすることで、未経験のジョブチェンジは初めてスタートラインに立てると考えています。
転職活動はどうしても孤独に進めるケースが多くなってしまいがちですが、SNS上などでも、目指す業界、職種に詳しい人達から情報交換ができるインフラは既に揃っています。
自分の頭の中だけで考えるには限界があり、経験者との差はいつまでも埋まりません。
早めに見切りをつけて情報収集に動き出すのが得策です。
とことん周りを頼った転職活動をしていきましょう。