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#31 交友関係から考えるキャリア選択
僕は仕事選びの際、単に業界や職種、待遇だけでなくて、もっと他に大切な軸があるのでは?という立場で考え、キャリア相談を受けるようにしています。
以前は「時間や場所の融通が利くかどうか」という話を書きましたが、今回は人間関係編といったところでしょうか。
ビジネスはいつでも、人と人との関わり合いです。
そこで生じる軋轢への耐性を持ち合わせているかどうか?というのは、仕事選びにおいて大きなヒントになります。
そのアイデアの1つとして、「日頃のプライベートでの交友関係を参考に仕事を選んでいきましょう」という話を書いていきます。
プライベートでの交友関係の作り方は、それぞれその人らしい特徴が大きく出る部分だと思います。
「昔からの友人と定期的に連絡をとったり集まっている人」や、
「様々なコミュニティに顔を出し幅広い人間関係を求める人」、
あるいは「家族や一部の友人のみと狭く深い関係を大切にできる人」など、
20代後半くらいにもなれば、自分なりの交友関係のパターンはおおよそ定まってくるもの。
どれが正しいとかはありませんし、友人の数自体は幸福度にも関連はないという研究もあります。
しかしここで大切なのが、自分の交友関係のスタイルに合った仕事を選ぶようにしているか?ということ。
職種や会社風土によって、仕事上の人間関係の作られ方は大きく異なります。
ざっくりとした職種でいえば、
・コンサル、新規向け営業、販売、マーケティング
などでは、比較的早いスパンで人間関係は入れ変わり、
・ルート営業、一般事務、管理部門、技術職、教員
などでは人間関係は逆に固定化される傾向にあります。
※もちろんあくまでも傾向で、仕事の進め方や細かい配属によっては変わります。
ここであまりにも、普段の交友関係とのベクトルが違いすぎてしまうと、
知識や作業面での素晴らしい適性があったとしても、人間関係構築面でのズレによる、思わぬミスマッチが起こってしまいます。
我々キャリアアドバイザーという職種は前者の括りになりますが、同業の人を見てもプライベートの交友関係はあまり固定化していない人が多いですし、
逆に教員として勤める僕の友人達は、地元や学生時代の付き合いを長年大切にしている人が多いなと感じています。
転職相談で様々な人を見ていても同じことが言えて、仕事が上手くいっている人の多くは、自ずと自分の交友関係のスタイルに近い仕事をしているわけです。
自分にとっては当たり前の日常だとしても、プライベートの交友関係にはその人の強みが現れます。
・複数の友人と長期的に関係を維持できること。
・新しい友人関係を作るのに抵抗がないこと。
・友人やパートナーと精神的な親密さを築けること。
これらはどれも決して簡単なことではないので、大切にすべき自身の強みとして認識しましょう。
こういった観点での職業選択が、「業務は嫌いじゃないけどなんとなく辛い」を減らせるヒントになるはずなので、是非、仕事選びの一助にしていただければと思います。