#19 仕事がつらい時の考え方
誰しもが仕事が憂鬱に感じる時はあるのかもしれないですが、
僕自身は、仕事そのものが辛いのではなく、「仕事によって発生する感情の浮き沈みが大敵なのでは?」と捉えるように心がけています。
職場での人間関係が上手くいかなかったり、仕事の出来によって評価されたり、競争社会で他人と比較されたりと、
仕事を通じて、気持ちを左右されてしまいそうな要因に出会うものです。
メンタルの問題は深刻ですが、1つの対処法として、
「業務上の評価と自分の価値とを切り離す練習」がある程度必要なのではと思っています。
選択理論という「感情を選択できるのは自分だけであり、他人に自分の感情をコントロールされることはない」という心理学の考え方があります。
目の前の出来事にいちいち反応してしまう生き方を辞め、「感情は自分自身でコントロールできるんだ!」という自覚を持つことで、より前向きに生きられるようになるよというものです。
たしかに仕事でやるべきことができたらそれなりに達成感が得られるのですが、
本当のところは、ごく基本的な欲求を満たしてさえいれば、多少仕事で失敗したり、目標が達成できなくとも、毎日幸せだと思えれば幸せなのです。
周りの評価で感情を揺さぶられる怖さがあるので、僕は仕事で褒められたとしても表向きにお礼を言って心でダイレクトには受け止めないようにしますし、失敗して強く詰められても意識は遥か遠くに避難させるよう注意しています。
仕事上の成果や評価はあくまでも上っ面のものでしかないので、それをそのまま自分の存在価値と捉えてしまうのは危険行為なのです。
メンタルを安定させて継続的に結果が出せる人は、結果が出ない時の動揺が少なかったり、上手に切り替えられるからこそ、
最適な行動を起こせるので、結果に結びつきやすいというカラクリになっています。
精神的に自立ができ、自分の力で行動や感情を選択できるんだ!というマインドが醸成されると、
今の仕事を長く続けるのが当たり前という価値観を見直す手引きにもなります。
そもそも構造的な問題として、日本人の転職回数は少なすぎです。
一度入った会社は居続けるべきという長きにわたって刷り込まれた思い込みが、「この辛い状況が延々と続くのかもしれない」という有りもしない幻想を生み、仕事を余計に辛いものとしてしまっている側面は否定できません。
入社間もないうちはやりがいを持ちながら働いていたけれど、次第に慣れていくうちに、
食べていく手段としての労働(=ライスワーク)となり、知らず知らずのうちに辛くなってしまう。。なんて人も多くいらっしゃいます。
仕事に対する捉え方は、我々の無意識下で想像以上に変化しているものなので、
その変化を理解した上で、日本人はもっと転職を視野に入れながら日々仕事にあたっていくべきです。
そうすることで、仕事=人生という呪縛から逃れ、人生の目的のための手段としての仕事と捉えられるようになります。
目的が先にあるからこそ、仕事上で多少の辛いことがあったとしても、必要な試練だと思い乗り越える原動力にもなります。
先の見えない中で、毎日のようにただただ我慢して嫌な思いをしながら働いていては、得られるものは少なく、ただ自分が消費されるだけの人生となりしんどいだけです。
どうしても今の仕事が辛いのなら、1つ視野を広げてみて、
「今の自分はこういう仕事だとモチベーションが湧かないんだな」、
「自分はこういう環境・働き方が合わないのかもしれないな」
と、自己理解を深めるためのリトマス紙にするべきです。
仕事が辛くても続けなきゃいけない、続けられない自分はダメな人間だという、短絡的な思い込みはさっさと捨て、もっと自分の判断で感情と環境をコントロールしていきましょう。