無形戦闘力を維持せよ!戦闘員のメンタルケア1
戦闘や災害を経験した人間が陥る精神疾患の一つにPTSD(心的外傷後ストレス障害)がある。
筆者は過去2度の災害派遣を経験しており、2回とも御遺体に関わった。どちらも損壊が激しく、未だに夢によく出る。なんならフラッシュバックは未だに収まっていない。
一時期は酷い症状に悩まされ、頻繁にカウンセリングを受ける事になった。その際、為になる対処法を学んだので、今後いくつの記事に分けて紹介したい。今回はその内の1つを紹介する。
☆自分の身体に感謝し、揉み解す☆
風呂上がりでもトレーニング後のストレッチでも、戦闘後のアンロード・ドライファイア後でも良い。頭から順番に、心の中でも口に出すでも構わないので、労いの言葉を掛けながら揉み解す。これを身体の各部位を行う。本心から労おうなどと思わないで良い。任務や精神的負荷が掛かってる状態でそんな感情などなかなか湧きはしないだろう。だから、棒読みで構わない。思いもしない言葉で良い。それでもあなたが生還している以上、身体の各部位が機能していたことは確かだ。実際にやってみたらどういう訳だかだいぶ精神的に楽になる。
このメンタルケア方法はとある空自救難員から推奨された。彼曰く、特殊作戦部隊員がメンタルケアによく取り入れる方法だそうだ。実に1000年以上前から戦士達に取り入れられて来たという実績があり、これだけのバトルプルーフ(実戦で有用性が築かれ、証明されてきたこと)された手法もなかなか存在しない。人間の仕組みは変わらないという事なのだろう。
ストレス社会に生きる社会人、特に極限のストレスに晒される任務中、任務後の自衛官、警察官、海上保安官、消防吏員等に強く推奨したい。