幸福度と健康の関係性とは
健康と幸福度は密接に関連しており、身体的健康が幸福感に与える影響は多くの研究で示されています。特に、心身の健康が良好な人々は、より高い幸福度を感じる傾向があるのだとか。
嘘でしょ〜肺がんだってよ!
筆者は昨年のちょうど今頃、肺腺がんであることがわかりました。「まさか?私ががんに…」。健康には気を使っていたつもりだけど、がんが発症するなんて想像したこともなく、がんに関しては全くノーマークでした。しかし、色々と調べてみると、がんは私たちにとって身近な生活習慣病であることがわかりました。
厚生労働省が公表した2023年の人口動態統計によると、日本人の死因のトップはがんです。国立がん研究センターの最新データ(2022年)によると、日本人の生涯でがんによって死亡する確率(累積がん死亡リスク)は男性で25.1%(4人に1人)、女性は17.5%(6人に1人)となっています。
肺腺がんは、特に女性に急増しているそうで、約半数は非喫煙者での発症、喫煙習慣のない若い女性にも肺腺がんが起こることが多くなっているとか。喫煙しないから関係ないわ...ということではありません。筆者もちなみに非喫煙者です。このことについて言及すると、文字数が多くなるので、詳細が知りたい方は専門情報をお調べください。
幸いに早期発見(ステージ1)だったため、内視鏡手術で比較的体の負担も少なく事なきをえました。現在は再発防止に向けて、抗がん剤を服用しています。ここで言いたいのは、病気になると極端に幸福度が下がる…ということです。
なぜなら、病気や治療のことばかり考えてしまうから。病気を前提にした生活が営まれてしまいます。比較的メンタルに強い筆者でも、考えさせられました。検査、通院にかかる時間的な負担や抗がん剤を服用、再発、転移、これからの仕事や生き方…など、従来の価値観が変わるほど自身のこころと体に徹底的に向き合いました。
だからこそ、健康と幸福度の相関性が重要だと考えるのです。
健康は幸福度に直接的な影響を与える重要な要素で、身体的健康だけでなく、精神的健康や社会的関係も幸福感に寄与します。これらの要因を総合的に考慮することで、より良い生活の質を実現することが可能です。
幸福度と健康の関係についての研究は、身体的健康が幸福感に与える影響だけでなく、幸福感が身体的健康を向上させることも示しています。特に、ポジティブな感情や人生に対する満足感は、健康的な行動を促進し、結果として身体的健康を改善することが多いです。例えば、幸福な人々は運動や健康的な食事を選ぶ傾向があり、これが心血管の健康や免疫システムの強化につながるとか。
幸福度を測る際には、主観的幸福感(SWB)を評価するためのさまざまな指標が用いられます。これには、ポジティブな感情の頻度やネガティブな感情の少なさ、生活満足度が含まれます。研究によると、幸福感が高い人は、健康的なライフスタイルを維持する可能性が高く、逆に健康的な行動が幸福感を高めることも。
社会的要因が幸福度に与える影響も重要です。強い社会的ネットワークや良好な人間関係は、幸福感を高めるだけでなく、ストレスを軽減し、健康を促進する要因となります。孤独感は健康に悪影響を及ぼすことが多く、社会的なつながりが幸福度を向上させることが示されています。
これらの考え方は、あらゆる病気を防ぐためにも大変有効だと思います。
幸福度を高めるための具体的な健康行動って?
下記はがんの再発を防止するために、筆者も実際に試していることです。全てがここに行き着くんですね。結局のところ…。
定期的な運動: 週に2日以上運動することで、ストレスが軽減され、幸福度が向上します。運動はエンドルフィンの分泌を促し、気分を良くする効果があります。また、軽い運動でも効果があり、20分間のウォーキングなどが推奨されます。
健康的な食事: バランスの取れた食事は身体的健康を維持し、精神的な安定にも寄与します。特に、果物や野菜を多く摂取することが重要です。食事が健康的であると感じることは、幸福感にもつながります。
十分な睡眠: 睡眠不足は幸福感を大きく下げる要因です。7〜9時間の睡眠を確保することで、気分が良くなり、ストレスも減少。
社会的つながりの強化: 家族や友人との良好な関係を築くことは、幸福度を高める重要な要素です。日々のコミュニケーションや交流を大切にし、人とのつながりを深めることで、孤独感が軽減されます。
感謝の実践: 感謝日記をつけることでポジティブな視点が養われ、幸福感が増します。毎日感謝していることを書き出す習慣は、自分の生活に対する満足度を高めます。
新しい体験への挑戦: 週に1回、新しいことに挑戦することで好奇心と充実感が高まり、幸福度が向上します。新しい趣味や活動に参加することは、自分自身の成長にもつながって。
これらの行動は相互に関連しており、一つ一つが他の要素にも影響を与えます。例えば、運動することで気分が良くなり、その結果として社会的活動にも積極的になれるというように、健康行動は幸福度全体に寄与するのです。
私たちは皆幸せになりたいと感じています。どんな方法で?
様々に湧き出る「欲求」を満たしても、決して幸せにはなれないことは薄々気づいているはず。
2024年の世界幸福度ランキングにおいて、日本は51位。本来ならトップ10に入っても不思議でないほど、こんなにも美しく、清潔で何不自由なく揃う日本で、なぜ幸福度が低いのか…。
それは、私たちのからだとこころが疲れているから、なのかもしれません。
2025年は、「健康」をテーマに、自身のからだとこころに向き合ってみてはいかがでしょうか。