ショートショート『ノリ ノ リ』
むかしむかし、ごはんと梅干しが争っていました。ごはんは梅干しを包み込みたいけれど、梅干しはごはんに包み込まれたくなかったからです。
すると、ごはんと梅干しがもみ合っているところに、海苔が通りかかりました。海苔は、争っていたせいで混ざり合ってしまっていたごはんと梅干しをまとめて一緒に包み込んでしまいました。海苔はごはんも梅干しも包み込んでおにぎりを作りたかったので、それが偶然一気に叶い、とても嬉しい気持ちになりました。
このように、当事者同士が争っているうちに、第三者が利益を得ることを
「海苔の利」
と言います。
はい、すみません、
のりのりって言いたかっただけです。
<おわり>
今ならあなたがよもやまサポーター第1号です!このご恩は忘れません…!