2021年度 都道府県別平均初婚年齢からみる結婚の地域性
今回は、2021年度の都道府県別平均初婚年齢のデータを、夫と妻それぞれの視点から分析していきます。
1. 夫の平均初婚年齢
初婚年齢が高い上位5都府県（夫）
東京都（32.2歳）
神奈川県（31.6歳）
埼玉県（31.4歳）
千葉県（31.3歳）
栃木県（31.2歳）
首都圏が上位を独占し、特に東京都は32歳を超える高い初婚年齢となっています。
初婚年齢が低い下位5県（夫）
広島県（30.1歳）
山口県（30.1歳）
愛媛県（30.1歳）
佐賀県（30.1歳）
宮崎県（29.9歳）
西日本、特に九州地方で低い傾向が見られます。
2. 妻の平均初婚年齢
初婚年齢が高い上位5都府県（妻）
東京都（32.2歳）
神奈川県（31.6歳）
埼玉県（31.4歳）
千葉県（31.3歳）
栃木県（31.2歳）
夫と同様、首都圏での晩婚化が顕著です。
初婚年齢が低い下位5県（妻）
広島県（30.1歳）
山口県（30.1歳）
愛媛県（30.1歳）
佐賀県（30.1歳）
宮崎県（29.9歳）
こちらも夫と同様の地域傾向が見られます。
3. 夫婦の年齢差からみる特徴
地域別の夫婦年齢差
全般的に夫が2-3歳程度年上のパターンが多い
都市部では年齢差が若干小さい傾向
地方では従来型の年齢差が維持される傾向
4. 地域による特徴的な傾向
首都圏の特徴
夫婦とも全国で最も高い初婚年齢
東京都は夫婦ともに32歳を超える
教育期間の長さやキャリア形成期間の影響が顕著
関西圏の状況
京都府、奈良県が比較的高め
大阪府は大都市圏としては中程度
首都圏ほどの晩婚化は見られない
地方の傾向
全般的に早婚傾向
特に九州地方で顕著
夫婦とも30歳前後での結婚が一般的
5. 社会的背景との関連
都市部の特徴
高学歴化の影響
キャリア重視の価値観
住宅事情などの経済的要因
地方の特徴
伝統的な結婚観の影響
就職時期の早さ
生活基盤の確立しやすさ
男女共通の傾向
地域による価値観の違い
就業環境の影響
教育期間の違い
6. 今後の課題と展望
晩婚化への対応
特に都市部での支援策
仕事と結婚の両立支援
若年層の経済的支援
地域差への対応
地域特性に応じた結婚支援
若者の地方定着支援
結婚・子育て環境の整備
社会システムの整備
ワークライフバランスの改善
育児支援体制の充実
若者の経済的自立支援
まとめ
2021年度の平均初婚年齢データから、以下のような日本の結婚事情が浮かび上がってきます：
首都圏における顕著な晩婚化（夫婦とも）
地方、特に西日本での比較的早い結婚
夫婦の年齢差は地域によって若干の違い
男女ともに類似した地域性を持つ結婚年齢
平均初婚年齢（初婚の夫）
平均初婚年齢（初婚の妻）
