μ-210を双眼RFTにしたい(2)

T2アミチプリズムを使う

2インチ天頂ミラーは光路を103mmも消費するうえに、裏像でもある。これをBaaderのT2アミチプリズムにすれば、50mm超の光路短縮と正立正像を得られる。Power Switchを省いた以下のセットアップで、OCSなしでなんとか合焦した。アイピースはBaader Classic Plössl 32mm。

1) Preciseparts (特注) + Borg Low profileアダプタ(22mm)
2) Baader T2 アミチプリズム (48mm)
3) Baader T2 dovetail (12mm)
4) Preciseparts (特注) T2 クイックリリース -Denkアダプタ (1mm)
5) BT-27 (127mm)
Total=210mm

Power Switchは使えない

ここにPower Switchを入れられれば、焦点距離0.66倍が得られるかもしれない。ただし光路は19mm伸び、トータルで229mmになる。Power Switchの2インチノーズピースをT2 クイックリリース -Denkアダプタに取り替えて接続したが、残念ながら合焦しなかった。

以上をまとめると、計算上の光路消費が210mmでは合焦したが229mmではしなかった。先のCloudy Nightのレビュー記事によると、最長焦点位置は最短焦点位置の223mm後ろに、接眼部起点位置は最短焦点距離の11mm後ろにあるので、接眼部の長さの上限は212mmとなる。つまり210mmで合焦、というのは本当にぎりぎりなのだろう。個体差で運よく、といったところかもしれない。また、アイピースによっては合焦しないだろう。

焦点距離

この時の焦点位置は最短焦点位置から221mm(11mmのオフセット+210mm)後ろで、計算上の最長焦点位置まで2mmしか余裕がない。また標準焦点位置の116mm後ろで、像面が16mm伸びると焦点距離が48mm変化するとい
うことだったから、2415mm(標準焦点距離)+116mm/16mm×48mm=2763mm(F13.2)と見積もった。これはスタート地点である3140mmから88%まで短縮したことになる。

しかし、これでもまだかなり暗い。