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140mm F6.5 triplet binoを作る

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#天文機材

コリメーションリングのボルトを取り替える

光軸調整アイピースでのぞいてみたところ、光軸が少しずれている。調整をしようとコリメーションリングのネジを回してみたが、調整範囲が極端に狭く、なかなか合わない。また、六角穴が大きすぎて六角レンチがスリップするネジもある。 どうも押しネジが短すぎて、押しネジの役割を果たしていない。 押しネジはこうでないといけない。 両方のネジをとりかえたところ、すんなり光軸が合った。

まとめ: iStar 140mm F6.5 triplet binoを作る

Nさんで始まるリリカルな文章にやられた、数十年後の話。 レンズ入手アメリカのiStar Opticalが、HOYAのFCD100とランタン系硝材を使った140mm、F6.5の3枚玉対物レンズセルを販売していて、これが結構良いらしい(https://www.cloudynights.com/articles/cat/user-reviews/istar-optical’s-phantom-fcl-140-65-review-r3330; https://istarscopec

迷光防止処理をする

植毛紙をt=0.2mmの塩ビシートに貼り付ける。PPシートの方が扱いやすいか。 遮光環は3枚。そのうち2枚はt=0.5mmの低発砲塩ビ板を切り出して迷光防止塗料を塗ったもの。1枚は塩ビのCリングの遮光環押さえをそのままつかう。 いちばんフォーカサ側の植毛紙。突き合わせ面をセロテープで留め、その対面に両面テープを貼る。 アリガタ固定用のバーに遮光環押さえをつきあて、ついで遮光環を入れて、植毛紙で固定。 次の植毛紙。固定用バーの位置を切り取り。ただし位置を間違えてこの後切

仮組みする

キャリーハンドルとアリガタ取り付け用の穴開けと、クリア塗装が終わったパイプが到着。さっそく仮組みしてみる。 操作ハンドルの位置の関係で、フォーカスノブは上に。これだと摺動部を受けるベアリングが下になり、フォーカスノブへの負荷も減ってその方がよいかも。 内部はこんな感じ。迷光防止処理はまだ。右側鏡筒が0.2°ほど上側に向いていたが、とにかく早く見たいので夜に確認。色収差なしの点像と、ちらちらするディフラクションリングに感激。各鏡筒の光軸も問題なし。輸送時にずれていないか心配

フードを作る

コリメーションリングの直径は175mm。これに合わせてフードを作る。長さは「ちょうどいい感じの縦横比」に思えた切りのいい250mmとした。 筒部分は塩ビシート(t=0.2mm)を芯にして、内側に植毛紙(t≒1.2mm),外側にカッティングシート(t=0.1mm)の3層とする。塩ビシートの内径はφ177.5mm,円周は558mmになる。よくある巻き付けフードは面ファスナーの部分が重なって見た目が好みではない。とはいえ、長方形を丸めて両端を突き合わせて筒を作ると、突き合わせ部分

アリガタとキャリーハンドル固定用のバー

アリガタを鏡筒に直付けするための鏡筒内部のねじ止め用バーが完成。厚さ6mm、幅15mm。ネジ穴はM6。短い方はキャリーハンドル用。 植毛紙を貼った。

三脚架台アダプタのツノを取る

Baader T-POD 三脚にビクセン互換架台を載せるためのアダプタ、Baader GP-Level Mount Adapter for Tripods。 赤道儀の方位調整用のツノはねじ込みですぐに外せるものと思っていたが、まったくダメ。 ネジザウルスの(株)エンジニアさんの「ネジレスQ」サービスで外してもらった。なんと無料。ネジではなく、打ち込んであったとのこと。 More Blueさんの45-60アダプタで45mm径に変換。T-POD三脚に取り付け。

iStar Optical 140mm F6.5 レンズセル入手

HOYAのFCD100とランタン系の硝材を使った3枚玉。焚き火ばりに見入ってしまうレンズの魔力。 価格はFPL-53を使ったAPMの140mm F7の2枚玉のレンズセルと同クラスでお得感あり。双眼用に2つ。 2020年のロットの方には“Fluorite”と書いてあって、さすがにまずかったのか,21年の方は“Fluoride crown”に変わっている。 細かいところが少し違う。玉押しネジの形,化粧リングの厚さ,セルの高さなど。 セル後方のネジ部の長さの違いは別売りのコ