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【読書】最軽量のマネジメント(マネージャーにすべてを背負わせるのはもうやめよう)_サイボウズ 山田 理

どうも、斉藤 史朗です!

ご縁がありまして、こちらの本読ませていただきました。

2019年に出版された本ですが、2023年の現在でも多くの取り入れられる考えにはなりますが、当時かなり最先端な発想である本だったでしょう。

※サムネイルPopwerPoint素材データ(ご自由にDLください)

本を読んだ感想

「情報を共有されていないことが多くの問題の要因である」

「マネージャー、上司は社員の抱える慰問に答える説明責任がある」

「社員やメンバーは分からないことを質問する責任がある」

【はじめに 全文公開】マネジャーにすべてを背負わせるのはもうやめよう。サイボウズ副社長初の著書『最軽量のマネジメント』

マネージャー会議や経営会議を部下に説明する管理職もいますが、そうではない管理職もいます。

どちらが正解という訳ではないと思いますが、そうではない管理職の場合、経営会議での話せる範囲を抜粋してメンバーに伝えることを面倒に思ったり、割愛したりするケースがあります。

また、「私が管理職で経営会議に参加しているんだから、メンバーに共有する必要はないでしょう」という発想の方は結構いらっしゃると思いますし、そのやり方で成果が出ない訳ではない。

ただ、このVUCAな時代を乗り越えるためには、両極端のいずれかのやり方の方が勝ち抜けるのではない。

圧倒的なトップダウンで全てを推進させるか、ボトムアップ型で全員で考えて行動する、どちらかではないか。

サイボウズは経営会議の8割を公開

この考えに非常に共感します。わたし知るある部署では毎週火曜日に経営会議が行われ、その日中に約7割程度の議事録が全社に展開されます。

経営会議の10割の情報開示をしてほしいという事ではなく、開示出来ない話があるのは社員も理解しています。

約7割程度の情報が開示される事で、アイデアが浮かんだり、会社の方向性が見えてくるので、全社員への積極的な開示を推奨します。

全社員が自主性を持って取り組もう!というのは難しくても、役職関係なく、社員1名1名は特定のスキルや強みがあるので、そこに刺さる機会を提供するのは、有効的であります。

経営会議が開示される事がきっかけとなり、社員が取り組んでいる方向性と合っているんだというきっかけになりますし、悩んでいる社員が方向性に迷っている時に救われる事もあるでしょう。

ただ、8割公開をただシェアするだけで見ておいてくださいね、という運用なのか、チーム毎に時間を持って共有するのかは、組織のレベルによって運用が変わるかもしれません。

開示するだけで、意図が社員に伝わらない場合があるため、全社会議や月次会議で話すなどやり方を変えるとよいです。

組織図は「ピラミッド型」から「キャンプファイヤー型」へ

キャンプファイヤー型とは
キャンプファイヤーを囲むと、「温かい気持ちになる」「目の前が明るくなり明晰に物が見えるようになる」「メンバー間につながりや一体感が得られる」「幸せな気分を感じる」など、さまざまな効果が確認されています。

組織活動においても、キャンプファイヤーをしているときのようなメリットを受けられるよう、多くの経営や組織運営の仕組みを発明されてきました。

ビジョンの明確化や業務の標準化、一部の人で物事を決めずにオープンにして参画性を広げる、一体感を得るために合宿をするなど、たくさんの例が挙げられます。

ティール組織が正しいわけではない。ありたい姿でいられて、仕事をいいわけにしない組織は強い ──嘉村賢州×青野慶久

キャンプファイヤー型を目指す場合は、安全性が高いチーム構成になったがあまり、変革への力が弱かったり、外圧に屈しやすくなる可能性も秘めていますので、この辺りの判断が難しいと感じます・・

実体験から考えると、キャンプファイヤー型の組織運営で成果を出している中で、大きな組織変革が必要な時には、ピラミッド型ではなく、トップダウン型で一気に変えていき、ある程度変革が進んだら、経営方針やKPI設定、勝ちパターンのプロセスが見えたら、またボトムアップのキャンプファイヤー型に戻すのが良いと思います。

組織は生き物ですので、常に変化をしています。部署やチームによって運営方法は異なっても良いと思いますが、長期的に勝つ若い組織は、大抵キャンプファイヤー型になっていると感じています。

「とあるサラリーマン部長さん」の記事を参考になります!

消える昭和の役職 …「部長」はなぜ古くてダサい存在になったのか?

こうなると、もはや管理のしようなんて、ありませんよね。
「100人100通りの働き方」を目指した時点で、サイボウズは社員を管理することはあきらめたのです。

当時は、本当に大きな決断だったと思います・・・ある意味管理する方が楽な状況の中、新たな正解を見出そうとされたんですね。

・「みんなの考えていることが見えなくなったときこそ『ザツダン』」

・「最軽量のマネジメントは『情報の徹底公開』たったひとつ」

・「だいたいの問題は『説明責任』と『質問責任』で解決する」


どうすればマネジャーの仕事を減らせるのか、チームの多様な働き方を成り立たせることができるのか、何よりそのどちらとも両立するには、その実践例を共有します。

マネージャーは「地位」ではなく「役割」

サイボウズでは、マネージャーが各メンバーに、“共有した理想に向かってやりたいと考えていること”を支援するスタンスが大きいようです。

昭和型会社員組織ですと、管理職、役員などの肩書で呼ぶ習慣があったり、地位によって、実力があるという風になっていきがちです。

マネジメントはあくまで役割であり、最終的な意思はしていく必要はありますが、チームメンバーの強み、弱みを把握して適切なサポートや支援をするのが理想的だと個人的に考えます。

勿論、プレイングマネージャーとして動いている方がいたら、そのような理想論が難しいとは思いますが、あくまで1個1個のプロジェクトベースで責任者を立て、支援していくイメージが良いかと思います。 

必要なのは「スキル」ではなく情報公開する「覚悟」そして、 最も公開すべきは途中経過である!

このVUCAの時代、グローバル化による競争に巻き込まれている中で、必ず勝てる組織に導く、回答を出す事は難しい訳ですから、戦略をまとめている、悩んでいる段階での、情報公開をする覚悟は重要だと思います。

そんな状態に社員が不安になってしまうのではないか?と考える経営者はいらっしゃるかもしれませんが、「情報が見えない/経営が何を考えているか分からない」という方にストレスや不安を感じる社員の方が多いと感じます。

若い社員は、会社の方向性がどうなるのか?という事より、「自分のスキルアップに余念がなかったり、成長機会を失っていないかどうか。」などを重視傾向にあります。

”8割情報開示&途中経過も開示して”
オープンネスな組織で運営する会社が増えることを願います。

組織のヒエラルキーを優先するのではなく、出来る人がやればいい!やらせるのがいい!

極論の発想ですが、新たな取り組むべきことに対してエンジニアリングにしろ、デザインにしろ、マーケティングにしろ役職はない、若手社員や新入社員の方が分かっている、出来ることがあると思います!

その際は、階層などは無視してその人に完全に任せるのが良いです。

新規事業開発と同様ですが、スタートアップは独裁的に少人数で全ての意思決定をして垂直に事業を立ち上げるに限ります。

予算が大きいプロジェクトではそう上手くいかないこともありますが、人数多くステークスホルダーが複雑にならず、シンプルな意思決定をするチームを作るべきです。

大抵いかがわしいことが大きな潮流になりますから、分からない、見えていないことこそ、分かる人や若手人材にガッツリ任せるという姿勢は大切です!経営者の度量が試されます。

ソフトバンク孫さんも「未来をつくるために、いかがわしくあり続ける」というメッセージを発信されています。

ここまで、本書に触れてきましたが、改めて思うのは、現状維持やこのままでなんとかなるでしょと考えている方には、上記の考え方はおススメできないですし、中途半端に取り掛かろうとしても上手くいくことはないです。

「未来を創る、そして社会に求められる会社であり続け、社員もイキイキ働ける環境を作りたい」と考える管理職や経営層におススメであり、実践あるのみです。

短期的には上手くいかない事もありますが、きっと素敵な未来が作れるはずです。

余談ですが、コロナ渦での完全リモートでどうサイボウズが乗り越えたのか?という記事があります。見ごたえあり。

【最軽量のマネジメント|一部 全文公開されています!】

書籍購入の前にこちらを見ていただくと、全体の流れも見えますので、おすすめになります! それではまた!

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