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漢検漢字辞典を読んで、気になったものをあげていくだけ#3 pp.20-29
こんにちは。胡乱布団です。
最近、漢検漢字辞典をあたまから通読しようというマイブームが興りました。そこで、気になったものをここに書き連ねていこうという試みです#3
見出し語 読み(カナ は音読み、かな は訓読み *熟字訓、宛て字は例外)
雑記
というふうに書いています。
また、漢字およびその読みは抜粋で、すべての漢字とその読みを網羅しているわけではありません。
p.21
安石榴 ざくろ
ざくろはふつう「石榴」と書かれる気がするが、安がくっついてもざくろらしい。ただし、わたしは米澤穂信ファンなので柘榴と書く(『満願』の短篇のひとつ)
按 おさ-える、しら-べる、かんが-える
準一級受験者なら、この訓読みは抑えておきたい。とくに前2つは、熟語と一字訓で出てきそう。
按察、按察使 あぜち
読めない熟字訓シリーズ。これは奈良時代の官職のこと。
晏 おそ-い、やす-らか
朝っぽいけど、夜の字らしい。「晏い」で夜が更けているという意。
p.22
庵室 あぜち
読めない熟字訓シリーズ。これは江戸時代の寺院のこと。
暗渠
準一級の常連客(とくに渠)。これの対義語に明渠があるらしいけれど、暗渠に対して普及度が低いように思える。現に、わたしも明渠という言葉があったことを初めて知った。
p.23
暗香疎影 アンコウソエイ
おそらく準一級配当だけど、知らなかった四字熟語。意味は、夜にどこからともなく漂ってくる花の香りと、月に照らされてできる木の影。なかなか風流な四字熟語。
暗闘、暗争 だんまり
なんだか読めそうな熟字訓シリーズ。どうして「闘う」なのだろうと思ったが、元は歌舞伎用語で、暗闇の中でさぐりあう場面のことを指していたらしい。知らなかった。
p.24
鞍掛け馬の稽古 くらかけうまのケイコ
畳の上の水練とおなじような意味なのだが、個人的に畳の上の水練は別にそんなナンセンスでもないと思うので、これからは鞍掛け馬の稽古を使っていこうと思う。
諳 さと-る、な-れる
そらんじるだが、この2つの訓読みは知らなかった。まあ、でも一級配当なので知らなくても仕方ない。準一級ではないのでね!!
諳誦 アンショウ
暗唱が書き換え。わたしは小学生のころから「暗唱」のなんか違う感(実際に口に出さないと行けない感)があったので、ずっと諳誦か暗誦で書いてきた。おなじような人いるんじゃないかなぁ……?
鮟鱇の待ち食い アンコウのまちぐい
アンコウが海の底でじっと大口を開け、餌が入ってくるのを待っているさまから、不労所得を得ようとすることのたとえに転じたらしい。
まあ、そこはいいのだが、わたしが気になるのは、アンコウって海の深くにいるイメージなので、むかしの人はどうやってそれを監察したのだろうか??
黯 アン、くろ-い、くら-い、いた-ましい
知らない子だ。くろい、くらいはアナロジーでいけるけど、いたましいは難しい。
已 はなは-だ
見出し語に「已己巳己」がないだとッ!? 漢検四字熟語辞典にもなく。魯魚草章とかよりよっぽど間違えそうで似ているのに(出題しても採点がめんどうくさ大変だからかなあ?)
あと、地味に「はなは-だ」という読みがあるのは知らなかった。見逃しかけた。
p.25
伊曽保、伊蘇普 イソップ
どちらもすごい地名感があるけど、宛て字。
夷
坦夷-夷らか で準一級に出てきがち。準一級の中だとどちらも難しい部類ではあると思う。
p.26
衣錦尚絅 イキンショウケイ
錦を着てその上から薄絹をかけることから、才能や徳を外にあらわに出さないこととあるが、出す気がないなら、そもそも錦を着なければいいのでは? というクソリプが付きそう。
p.27
衣更着 きさらぎ
陰暦2月の異名。寒さで更に衣を着ることから。如月よりこっちのほうが読みやすく、わかりやすいと思う。ちなみに、わたしは如月がなんで「きさらぎ」と読んで「如」の字にどんな字義があるのかは知らない(でも、たぶん、準一級)
衣魚 しみ
次からは読める熟字訓シリーズ。紙魚と書くのは知っていたし、紙と衣は似ているから、次からは読めると思う。蠧魚と書かれたら読めない。
位相 イソウ
理学徒からすると、第二義の一周期のうちの位置や状態がピンとくるのだが、第一義に言語学において地域、職業、階級、年齢、性別による言葉の違いとある。言語学でも「位相」という言葉が使われるのは知らなかった。たぶん、翻訳語なのだろうと思う。
p.28
矣 イ
漢文でたまに見る字。「アイ」っぽさはあるけど、「イ」と読むらしい。
依怙 エコ
これが濁るとエゴになるのはおもしろい偶然だと思う。
委 お-く、す-てる
この訓読みは知らなかった。委棄という法律用語があるらしい。意味は遺棄とは違う。
委蛇 イイ
親字の「委」より「蛇」が「イ」と読めることが気になった。ちなみに「イダ」と読んでも蛇蛇らし蛇。
委曲 イキョク、つばら
準一級の対類、共通一字でよく出てきそうな漢字。まあ、わたしはまったく共通一字は対策しなかったので詳しくないのだが。
p.29
怡 よろこ-ぶ、やわ-らぐ
知らない子だ。怡怡として笑う。怡悦。怡然。
苡 イ
知らない子だ。薏苡ではとむぎを指すらしい。
威丈高 イたけだか
どうしても、無意識にイジョウだかと読んでしまう。
威霊仙 くがいそう
熟字訓だと言われれば熟字訓だなぁシリーズ。まったくもって読めない。
姨 おば
母方のほうのおばを指す。父方であれば姑。姑がわかりやすいから、消去法的に姨が母方のほうとはわかるのだけれど、個人的には叔母と伯母の使い分けのほうが難しい。姉は伯母、妹は叔母。
あと、姨は「特に妻の妹」らしいのだが、もしかして妻の姉を指す一字もある!?
今回はここまで。
胡乱布団