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「ていねいなものづくり」が伝わる社会をつくりたい。油屋さんの新しい挑戦【蔦木由佳さん】 暮らしの目からウロコメンバーインタビュー

暮らしの目からウロコのメンバーがお互いを取材し、紹介し合う「他己紹介」シリーズ、第2弾。今回は岡山県・西粟倉村にある油屋さん、ablabo.を経営する蔦木由佳さん(通称:ゆかにゃん)。

「いい油は飲める」。そんな感想を持つほど、おいしい油を届けている彼女が、なぜ「暮らしの目からウロコ」を立ち上げようと思ったのか、これからどんなことをしたいのかをお伺いしました。

消費行動を変えたい

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ウロコ 現在の活動について教えてください!
ゆか 岡山県の東北端、西粟倉村という小さな村でablabo.という油屋を営んでいます。おいしい油をつくりたい、広めたいと思い伝統的な油搾りを学び、薬や添加物を一切使わない昔ながらの油づくりをしています。

ウロコ ablabo.の油は、今までスーパーで買っていた油とは全く違い、油を食事に合わせるとはこういうことだったのかと新たな発見がありました。そんな素晴らしい油を作っている油屋さんがなぜ暮らしの目からウロコを立ち上げようと思ったのですか?
ゆか 「消費行動を変えたい」と思ったことがきっかけです。油づくりをしていると、本当にていねいに心を込めて食べものをつくっている仲間に出会うことがよくあります。そんな出会いの中で、自分も含めて「ていねいなものづくり」をしているだけで簡単にその良さが伝わるわけではないのだと気づかされました。

ウロコ 商品だけでは、「ていねいなものづくり」は伝わらない…とっても難しい課題ですね。どのような時にそれを感じたんですか?
ゆか 油屋を始めたときに、「おいしい油さえつくれば売れるはずだ!」と思っていたんですよね。でもふたを開けてみると、まったくそんなことはない。そもそも「おいしい油」というものが伝わらないんです。私自身も、上手な伝え方が分からなくて。どうしたらいいんだろうって考える中で、いろんな要因があるけれど、思い浮かんだことの1つが消費行動そのものを見直す社会にならなければいけない、と思ったんです。ただ安く便利なものだけを買う世の中になってほしくない、「選択肢があるのだ」ということを少しでもたくさんの人に知ってほしい。その願いは、切り口は違えど暮らしの目からウロコというコミュニティを共に育てていくことで実っていくのかもしれないと思い、活動を始めました。

小豆島産のオリーブオイルに感銘を受けてablabo.は生まれた

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ウロコ ゆかにゃんが油屋さんになるまでを聞かせてください。
ゆか 生まれ育ちは兵庫県の北部、但馬と呼ばれる地方です。最寄りのバス停まで徒歩30分、最寄りの駅まで車で30分という超田舎ですね。子どもの頃から母と一緒に山菜採りに山へ行くのが好きで、特にぜんまいの煮付けが大好物な子どもでした。国連難民高等弁務官だった緒方貞子さんに憧れて、大阪外国語大学に進学し、国際法や国際政治について学びました。でも、在学中はとにかく遊んでいましたが(笑)。その後、「自分で自分の仕事を生み出す力」を身につけたくて、岡山県西粟倉村にある創業して間もないベンチャー企業に就職したんです。

ウロコ ぜんまいの煮付けが大好物な子どももめずらしい(笑)。そこから、どのようなきっかけで油屋さんになったのですか?
ゆか 元々、料理をすることが好きだったんですけど、調味料について深く考えたことはなかったんです。もっとおいしい料理がつくれるようになりたいなと思っていた矢先、会社員時代に小豆島を旅行してそこで搾りたてのオリーブオイルを口にして、そのおいしさに衝撃を受けました。その油を買って帰って料理に使ってみると、自分の料理がすごくレベルアップした気がして。それで油のすばらしさに気づき、油屋になりたい!と思いました。

ウロコ 小豆島のオリーブオイルは本当においしいですよね!そしてablabo.が誕生するんですね。
ゆか 縁あって、西粟倉村から車で一時間ほどの距離に70年以上も油搾りを続ける人に出会いました。出会ったときに「この技術を失くしてはいけない」と強く感じ、出会ったその日に弟子入りし、その製法を受け継ぐことを決意しました。師匠の工房では毎年夏しか油を搾らないという習慣があったので、年中油がつくれるよう自分の工房と、オリジナルブランド「ablabo.」を立ち上げました。

「知ること」「考えること」を体験してほしい

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ウロコ これから暮らしの目からウロコで実現したいことはどんなことですか?
ゆか 最初にお話したとおり、一番の目標は「消費行動を変えること」。私自身、食の分野では自分の納得のいく消費行動ができていますが、それ以外の分野は知らないことが多く、まだまだ納得ができていません。同じように、「消費行動を変えたいけど分からない」と思っている人たちと一緒に学び、暮らしをより楽しく、より満足感のあるものにアップデートしていきたいと思っています!何より大切だと思っているのは、「知ること」と「考えること」。それは、暮らしの目からウロコだからこそ提供できる体験だと考えています。

ウロコ まずは知るきっかけを暮らしの目からウロコで提供し、一緒に考え、実践していく場を作っていきたいですね!ちなみに、ゆかにゃんの暮らしの目からウロコでの肩書は「ハイパーポジティブアドバイザー」!この肩書に込められた想いはなんでしょうか?
ゆか 私はとにかく性格が前向きであることが長所です。暮らしの目からウロコで事業を行う上での問題や困難も、前向きに捉えて解決策を探す存在です!アドバイザーとは名ばかりで、今はがっつりプレイヤーですけどね(笑)


前向きでポジティブなパワーを持ち、一人でablabo.を切り盛りしてきたゆかにゃん。これからは仲間と一緒に活動したいという想いで、暮らしの目からウロコでは油に限らず、衣食住さまざまなテーマの活動を検討しています!

【コミュニティメンバー募集中!】
暮らしの目からウロコでは「地球に、私に、家族にやさしい暮らし」をテーマに、エコでエシカルな暮らしを一緒に楽しむコミュニティを立ち上げました。今、自分にできることを探してみたいと思った方は一緒に考えてみませんか?コミュニティの詳細は以下noteをご覧ください!
※第1期は定員となりましたので申込を締め切りました。第2期は2021年11月に募集開始予定です。最新情報はSNSをご覧ください。


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