午前2時、漂流地点

寄る辺ない自己否定の海原で
僕は醜く藻掻く事しか出来ない

向こう岸には辿り着けないだろう
泳いだ分いずれ引き戻される
いつだってその繰り返し

やり直す事に失敗して
寄り掛かる事に失敗して
再起する事に失敗して
前を向く事に失敗して

なんとなく色々下方修正しながら
まだ醜くて退屈な風体で生きている

幾度となく超えた壁も
穴の開いた自尊心には
対したものにならなくて
たまに全てがダメになって
空っぽなそれをひっくり返す

そうかと思えば次の日には
全て忘れて歩いている

絶対的な自信なんか無い
絶対的な安心なんか無い
絶対的な劣等感なんか無い
絶対的な不安なんか無い

ただ、何かのリズムで
溜めてはひっくり返しの繰り返し
根拠のある不安に押しつぶされて
根拠のある自信を探した後に
根拠の無い自信を取り繕ってみる

それに疲れて擦り減ったら
死んだ様に眠りたい

寄る辺ない自己否定の海原で
僕は醜く藻掻く事しか出来ない

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