薩長同盟
幕末ものに必ず出てくる「薩長同盟」ですが
教科書にはこの言葉がいきなり出てくるので
薩摩と長州はもともとお友達同士だったんだと思ってました。
でも実はその真逆で犬猿の仲だったということを
かなり最近になってから知りました。
「龍馬が行く」っていう司馬遼太郎の小説を読んで知りました。
この小説の中で最も印象に残ったセリフ
薩長同盟締結前夜に坂本龍馬が薩摩に向けて行った言葉
「長州が可哀想だとは思わないのか!」
です。
世間の波乗りがうまい薩摩に対して
長州は愚直な感じに描かれてまして
京都の戦乱なんかでも
薩摩の謀略で悪者に仕立て上げられてしまったりしてます。
こんなこともあって
長州が薩摩に恨みを抱いているところに
横車を押すような薩長同盟です。
「長州が可哀想だとは思わないのか!」
政治は
損得だけで動いていると思っていたのに
政治の大転換期に
感情に訴えかけるようなセリフで歴史を動かしたことが
とても印象に残ったのです。
「長州が可哀想だとは思わないのか!」
もちろん小説の中のセリフに過ぎないんでしょうが
司馬遼太郎が
昔の日本人の心意気を湛えたセリフのように感じました。