ひょん|hyun.

大阪のサブカル大学生 / 作品感想・制作・暮らしについて / 最近は胡麻にめっちゃハマってる / いつかは文章を仕事に。

ひょん|hyun.

大阪のサブカル大学生 / 作品感想・制作・暮らしについて / 最近は胡麻にめっちゃハマってる / いつかは文章を仕事に。

マガジン

  • 漂流

    作品に流れ着いて思ったこと。

  • 戯言

    たわこと たは‥ 【戯言】 たわけた言いぐさ。ばかな言葉。世迷(ま)いごと。また、うわごと。

  • 雑記

    22から23までの言葉。とにかく雑に丁寧をやってみようと思います。

  • 大学生、本を作る。

  • 妄想

    もうそう 【妄想】 仏教 正しくない想念。転じて、根拠のない想像。

最近の記事

  • 固定された記事

はじめに、あるいは、おわりに。

俺はなんで勉強してるんだっけ。 そう思ったのは高校3年の12月。志望校の模試を解いている時にペンが止まったあの瞬間をいまだに覚えている。受験生の12月といえば、基礎固めが終わり、過去問を時始め、苦手を埋める時期。この冬が勝負を決める。 そんなことはわかっていた。わかっていたのだ。 変にプライドの高かった僕は自分では到底届かないような学校を志望校に掲げ、日々スケジュールを組み、毎日のタスクに励んでいたわけだが、ある日ペンが止まった。とくにきっかけなどなかったが、明確に手が

    • 焦りがないという、どうしようもない焦りについて。

      朝起きて、布団畳んで、顔洗って、髪型整えて、出勤準備して、朝ごはん食べて、歯磨きして、トイレ行って部屋に入る。 8時半。出勤まであと一時間。 この時間に文章を書く。 書きつつ、今日の過ごし方とかをぼんやり描く。 前もって「これを書くぜ!」なテーマがあればそれを書くのだが、最近はテーマが浮かんでは消えるを繰り返していて、下書きばかりが増えてく。 自分は今、怒ってるんだっけ悲しんでるんだっけ。そもそもなんでもないっけ。 これを書いている今朝は間違いなくテーマなど持ち合

      • みなのユートピア、ミラノ風ドリア。【中学十二年生 / Creepy Nuts】

        何事も食わず嫌いはよろしくない。 これを胸に刻み、面白くないものも、つまらないものも全部見たり食べたりしてきたのだが、唯一食わず嫌いだったものがある。 ミラノ風ドリアだ。 サイゼの、ミラノ風ドリアである。 なぜ食べないのか。 米にチーズをかけたものが美味いわけがない。なんだそれは。猫の飯か。 リゾットもあんまり許せない僕は、ずっとミラノ風ドリアが気持ち悪くて仕方なかった。 が、 目の前で恋人がうまそうに食ってるではないか。 なんかずるいってなったのだ。食わず

        • 夢と需要に、はさまれて。 【極悪女王】

          夢と需要からは逃れられない。 ……これが極悪女王を見た感想にしては、やや飛躍し過ぎているかもなんだけど。でも僕は「夢と需要」の話だったなぁってなった。 この続きは作品紹介後に書くとしよう。 さて、極悪女王を観た。全五話で一話が一時間前後の結構ヘビーな作品。しかもグロ描写、暴言、暴力のオンパレード。正直地面師よりきつかった。ある程度グロ耐性のある僕でも、うげぇってなったくらいに。 舞台は1980年。バブル真っ只中の東京。男子プロレスや空手などの他の競技種目が盛り上がる一

        • 固定された記事

        はじめに、あるいは、おわりに。

        マガジン

        • 漂流
          2本
        • 戯言
          21本
        • 雑記
          2本
        • 大学生、本を作る。
          0本
        • 妄想
          6本

        記事

          毎日の抜け出し方。

          すっごい美人が、吐きそうに前を見ていた。 バスに揺られるたび、顔が険しくなる。 自分がその状態であると悟られないように。 もうだいぶ手遅れなのだが。 彼女がバスに乗ったのは阪急沿線の繁華街。バスで揺れているとは思えないほどの千鳥足で、なぜか僕の隣に座った。 ……いっぱい飲まはったなぁ くらいで窓の外に目を向けるとそこには残暑の京都の夜…ではなくそこから反射する先ほどの女性の横顔。 顔の造形が素晴らしい比率を保っていて、微動だにしない表情はどこぞの彫刻さながら。

          毎日の抜け出し方。

          本を読むことは、そんな偉大なこと?

          本が好きだ。 そういうとみんな目を丸くして「賢そう」「知的」「語彙がすごい」とかいろんな褒め言葉をくれるが、その度にムムムってなる 本を読んでいない人にはわからないと思うが、本とは映画や漫画よりよほど気持ち悪くて捻くれている。もはや「気持ち悪い」が文学を紡いできたといえよう。 例えば芥川賞。 芸術性…とある通り、この章はどんでん返しや、わかりやすい御涙頂戴などなく、淡々と人間を描く。ええ、それはそれは気持ち悪いほどに。 ちなみに付き合っていない人たちの話だ。なんなら

          本を読むことは、そんな偉大なこと?

          「結論を出さない」という結論について。

          昔から白黒つけたがる人だった。 あるいは納得しないと前に進めない人。 あるいは結論を出さないと上手くいかない人。 それは僕自身が考えすぎな性分でもあるから、何か悩んだり考えたことにAだのBだのを結論づけることで、いったん考えを止めることができる。そうすると少し息がしやすくなる。 「結論」というのは僕にとって、考えることを止めるブレーキであり、僕が処理している世界そのものだった。 なので、とにかくなんでも結論を出そうとした。 これはとても僕を生きやすくしてくれた。深海に

          「結論を出さない」という結論について。

          別に、恋だけが恋じゃない

          一人でも元気で楽しく生きれる時代。恋だとか愛だとかがわからないという人が増えてきた気がする。 例に漏れず僕がそうで、世の中の人間がなぜ恋とやらをしているかがわからず、なぜ結婚するかもわからない。 いい人がいれば付き合うが、そうじゃない状態なら一人を楽しめばいいし、自分で自分を満たせない状態での恋愛なんぞうまく行くはずがない。 なんか、そんな感じの思想で最近は生きていた。 とはいえ「恋をしている」という状態に憧れはあった。いくら自分で自分を満たしてるとはいえ「いい人」と

          別に、恋だけが恋じゃない

          名古屋駅 12番ホーム待合室

          やっと座れた。 長野行きの来るホームには待合室がなく、隣のホームの待合室にきた。 中には数名。 席は空いていたので座る。 水を飲む。 長野は午後から雷らしい。 出発まで30分。 思い立ってこの瞬間を文で残そうと思い今に至る 待合室の自動ドアが開くと、巻き舌とアクセントが誇張された英語のアナウンスが聞こえた。 ここは新幹線乗り場ではありません、これは回送電車です… 自動ドアが閉まる。暑さから逃げてきた人もみんな電車に乗ったみたいで、今は一人な待合室。 付いて

          名古屋駅 12番ホーム待合室

          23歳になった。偏頭痛になった。

          23歳になり3回目の朝。 最近は朝活として新しい3Dのソフトで遊んでいる。絵が壊滅的な僕も、パソコン君が一緒ならいろんな形を、好きな色で塗ることができる。 超楽しい時間だ。 7時になったアラームを止めて、パソコンに向かう。 ソフトを開く。 今日は何作ろう。飛行機でも作ろうか。 パソコンの中で形をもてあそぶ。 右に曲げたり、複製したり、回したり、鉄にしたり。 数分後、飛行機なはずのそれは眩しい虹色になって渦巻いていた。 何がどうでこうなったかはわからないが、た

          23歳になった。偏頭痛になった。

          また先輩面を、させてくれ。

          早速だが、あなたの理想の先輩像を聞かせてほしい。 ええ、素敵だ。 かっこええな。 僕はとてもシンプル。 「うまい居酒屋に連れてくれる先輩」 そうなりたい。 なんかかっこいいじゃないか。お店を知っていて、そこに連れて行ってくれる先輩。色気もある。素敵だ。 さて、これから書くのは 「後輩にうまい居酒屋に連れてかれた」どうしようもない先輩(僕)の話である。 後輩僕にはありがたいことに、慕ってくれる後輩がいる。高校の部活の後輩であり、エンタメを語り合う大切な友達だ。 彼

          また先輩面を、させてくれ。

          芸人になって、ジビエを選んだ友達。

          じゃあ今からBBQでも行こか! いーやん!私肉持ってきたで!! ありがとう!何持ってきた? えーっと、鹿と熊と猪! いや誰がバーベキューでジビエすんねん!! 声高に「自分たちの面白い」を叫ぶのは、僕が高校水泳部とき一緒に頑張っていた2人の女の子。 部内でも大人びた印象の2人が就職をせず漫才を始めたとのことで見に行ったのだが… くそかっけえ!!!!! 面白れぇ!!!!!!! すっかりファンになってしまった。 小学生くらいからの古い付き合いらしい二人は決して目立

          芸人になって、ジビエを選んだ友達。

          恋なんて誰が名づけた。【それでも天使のままで/小骨トモ】

          最近は「みりょく」について考えている 魅力的だ、というのは単に容姿が整っていたり欲情させられる何かしらがあったりというのではない。 むしろそういった「わかりやすい」魅力の外側に、いや内側にある「奥」のことだ。 いや違うな 奥を「覗かせようとすること」なのかもしれない。 たまにその「奥」は本当に奥行きを持って存在していたり、はたまたトリックアートみたいに実はない物なのかもしれない。 いや、これでもないな その奥が「自分と同じ奥と繋がっているような錯覚を起こさせる能

          恋なんて誰が名づけた。【それでも天使のままで/小骨トモ】

          触れたい人に触れられたいという、小さな諦め。【しろいろの街のその骨の体温の】

          最近行きつけの服屋さんがあって、僕はそこで本を借りている。 ええ、多様性の時代だ。服屋で本を借りて何がおかしい。 この服屋さんの話はまた今度。 さて、そこで初めて借りたのがタイトルの「しろいろの街のその骨の体温の」 作者はみんな大好き「コンビニ人間」の村田沙耶香さん。 彼女によって主人公にされたキャラは、物語によって、ゆっくり解剖され、読後には一つ一つ丁寧な臓器となって、白いテーブルに並べられる。 まだ脈のある、血だらけのそれらは、とても気持ち悪いはずなのに、どう

          触れたい人に触れられたいという、小さな諦め。【しろいろの街のその骨の体温の】

          気高く、ミックスサンド。

          遮光カーテンをぶち抜いて差し込む朝日で目を覚ます。赤井秀一でもいるのだろうかと毎朝窓を開けて街を伺うがそんな気配もなく、今日も街に漬けられた夏に、にやっとした。 「今年は特に暑そうだ」と今年も思うことができた。 布団を畳みながら今日の作戦を練る。 1時間以内に朝食をすませ、歯磨きまで終わらせる。 16時からバイトなので、それまでにギターと筋トレと文章をやれたらなと考える。 たぶん9時くらいから自由になるので、1時間ずつやれば問題ない。 午後はなにしよう。 とりあ

          気高く、ミックスサンド。

          地面が降ってくる、あの感覚について。

          僕には誇るべき友人、I君 がいる。 彼は僕の身内で唯一と言っていいほどの「ガリ勉」君。授業以外でも大学に出向いては図書館に篭って勉強していると噂だった。 大学生と聞くと勉強からの解放というイメージがあるが、彼はその逆。自分の世界に閉じこもるかのように、あるいは自分の道を切り拓くかのように、勉強に打ち込んでいた。 そんな彼はオーストラリアの名門大学院に合格。今は向こうの国にいるみたい。そんな天才と同じバイトであり、彼の青春の登場人物でいれたことが誠に幸せである。 彼から

          地面が降ってくる、あの感覚について。